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第1141回
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平成23年4月28日(木)公表
  ※8 報告事項(3)平成22年度決算について は平成23年7月15日公表

日本放送協会第1141回経営委員会議事録
(平成23年4月12日開催分)

第1141回 経 営 委 員 会 議 事 録

<会 議 の 名 称>

第1141回経営委員会

 

<会 議 日 時>

平成23年4月12日(火)午前10時30分から午後3時15分まで

 

<出 席 者>

〔委  員〕

  數 土 文 夫 安 田 喜 憲 石 島 辰太郎
    石 原   進   井 原 理 代 北 原 健 児
    倉 田 真由美   幸 田 真 音 竹 中 ナ ミ
    浜 田 健一郎      
  ◎委員長 ○委員長職務代行者(以下、「代行」という。)

 

〔役  員〕

  松 本 会 長 小 野 副会長 永 井 技師長
  金 田 専務理事 日 向 専務理事 溝 口 理 事
  八 幡 理 事 大 西 理 事 今 井 理 事
  黒 木 理 事 塚 田 理 事 吉 国 理 事

 

 

<場   所>
放送センター 22階経営委員会室、21階役員会議室

 

<議   事>
 議事に先立ち経営委員による経営委員会を開催し、安田代行が、4月1日付で新しく任命された數土委員を紹介。自己紹介の後、経営委員による互選により數土委員を委員長に選出。続いて、安田委員を委員長職務代行者に選出した。また、評価・報酬部会を開催し、平成23年度経営委員会委員の報酬について審議の後、経営委員会にて議決。引き続き、指名委員会を開催し、理事の任命の同意について審議した後、経営委員会にて議決。併せて平成23年度会計監査人の任命について審議し、議決した。その後、數土委員長が開会を宣言し、本日の付議事項および日程について説明。第1140回経営委員会(平成23年3月29日開催)の議事録を承認し、所要の手続きを経て、平成23年4月15日に公表することを決定した。

 

 

付議事項

1 委員長、委員長職務代行者の選任

 

2 平成23年度経営委員会委員の報酬について(資料)

 

3 理事の任命の同意について

 

4 平成23年度会計監査人の任命について(資料)

 

5 委員長報告

 

6 会長報告(資料)

 

7 議決事項

 (1) 平成23年度標準役員報酬について(資料)

 (2) 平成23年度役員交際費の支出限度額について(資料)

 

8 報告事項

 (1) 「NHK情報公開」の実施状況(平成22年度)(資料)

 (2) 個人情報保護の実施状況(平成22年度)(資料)

 (3) 平成22年度決算について(資料)

 

9 その他

 (1) 2010年度放送評価調査の結果について(資料)

 (2) 平成23年春季交渉の結果について(資料)

 

 

議事経過

 

1 委員長、委員長職務代行者の選任

 委員長の選出にあたってプロセスの公正性、透明性を担保するため、常勤の井原委員が進行役となることを委員全員で了承。
 井原委員が、冒頭、委員長の選出手順について、平成22年6月22日に実施した手順に一部修正を加えた案を説明し、委員全員が了承したため、その手順で進行した。
 まず、委員長として特に有するべき要件として、以下の6項目の要件にて選出することに合意。(1)NHKと特別な利害関係にないこと。(2)合議制である経営委員会にふさわしい議事運営に徹すること。(3)透明性のある運営と視聴者に説明責任を果たせるような運営ができること。(4)新会長任命の総括を踏まえて、信頼される運営の向上にリーダーシップを発揮できること。(5)執行部と緊張関係を持ちつつ良好な連携を持った運営を行うこと。(6)このようなことに対応する時間と能力を持つことができること。
 次に、合意した要件を踏まえて、用紙により、委員長候補者を自薦、または他薦した。その結果、複数の委員が推薦された。
 続いて、推薦された委員が委員長候補者となるかどうかの意思を確認した。複数の推薦者のうち、數土委員については候補者となる意思があることを確認し、他の委員についてはその意思がないことを確認した。
 その後、數土委員長候補者より、委員長になった場合の所信表明を受け質疑を行ったうえで、數土委員長候補者が座を外して、9名の委員で議論。全員一致で、數土委員を経営委員会の委員長として選出した。
 その後は、數土委員長が議事を進行した。まず、委員長職務代行者として、安田委員を選出した。また、指名委員会、評価・報酬部会は従来どおりの委員構成とすることを確認し、數土委員は指名委員会委員となることを決定した。この結果、指名委員会委員は、數土、大滝、勝又、幸田、竹中、安田各委員、評価・報酬部会委員は、井原、石島、石原、北原、倉田、浜田各委員となった。なお、指名委員会の委員長は新たに數土委員長、評価・報酬部会の部会長は引き続き井原委員となった。また、監査委員は引き続き、井原委員、石島委員、浜田委員となることを確認した。

 

 

2 平成23年度経営委員会委員の報酬について(資料)

 (數土委員長)

 平成23年度経営委員会委員の報酬について、評価・報酬部会長からご報告をお願いします。
 (井原委員)
 平成23年度経営委員会委員の報酬につきまして、評価・報酬部会で審議した結果、これまでの経緯、また果たすべき経営委員の職責の重さを勘案したうえで、22年度と同額で妥当とするということを、全部会委員一致で決定しましたが、今後、これまでの経緯を改めて調べ、適正な報酬額について検討していくこととしました。これを経営委員会にお諮りいたします。よろしくお願いいたします。

 (數土委員長)

 ただいま、井原評価・報酬部会長から、平成23年度経営委員会委員の報酬について、22年度と同額とする提案を受けました。この議案について、ご質問、意見等はありますか。なければ議決を取りたいと思います。

 −異議なし−

 

 (數土委員長)

 本件は、議案のとおり議決されました。

 

<会長入室>

 

3 理事の任命の同意について

 (數土委員長)

 理事の任命の同意について、先ほど、指名委員会委員に加え、ほかの経営委員にも出席していただき、指名委員会を開催しました。本議案について、指名委員会において審議した結果、冷水仁彦氏、新山賢治氏、石田研一氏、木田幸紀氏の4人について、理事候補として経営委員会に諮ることを確認しました。本件についてご異議ございますか。

 −異議なし−

 (數土委員長)

 本件は、議案のとおり議決されました。

 

*松本会長からの説明

 4月24日付で、日向専務理事、溝口理事、八幡理事、黒木理事の4人が任期満了となります。3人が2期務め、1人は1期ですが、この4人は任期満了ということで退任という形にさせていただき、新たに理事4人を任命したいと考えており、同意を得たいということであります。候補者は、冷水仁彦氏、新山賢治氏、石田研一氏、木田幸紀氏の4人です。それぞれ、経歴等を簡単にご説明いたします。
 まず、冷水仁彦氏ですが、報道、社会部の記者という分野をずっと担当してきており、現在報道局長を務めています。阪神・淡路大震災のときに大阪放送局のニュースデスクを担当しており、そのときに地震に遭遇した中で、いろいろな難しい報道に対応しました。また、「NHKニュース10」の編集責任者のときにはアメリカの同時多発テロにも対応しており、このときにも的確でスピーディーな判断力を発揮し、かなり長期にわたったのですが、その緊急報道について陣頭指揮をとってきました。現在は、このたびの東日本大震災の報道に関して、陣頭指揮をとっているということで、大きな災害・事件を経験し、対応しています。飾らない人柄で、人望も厚いという人物です。
 次に新山賢治氏です。彼は、制作分野、ディレクターの出身であり、ニュースセンターや、スペシャル番組センターを担当してきています。分野は特には科学であり、「NHKスペシャル」の「驚異の小宇宙・人体」や「生命 40億年はるかな旅」という、自然科学分野の大型シリーズ番組を担当してきています。今回の、大震災に関連して原発の問題が出ていますが、東海村のJCO臨界事故も取材しており、このときの報道により2001年にモンテカルロ国際テレビ祭で最高のゴールドニンフ賞を受賞しています。非常にバランスの取れた、人柄のいい人物です。
 次に石田研一氏です。彼は報道の政治分野を長く経験しています。外務省キャップや首相官邸キャップ、政治部長を担当してきており、外交取材の第一線でも陣頭指揮をとってきています。現在は経営企画局長ですが、その前は福岡放送局長ということで、九州地域の放送の充実にも努めてきた経験があります。誠実であるということと、緻密な分析力とのバランスを持っている人物です。
 それから、木田幸紀氏ですが、現在は名古屋放送局長を務めています。ドラマ制作分野を担当してきており、大河ドラマでは従来の平均視聴率のトップである「独眼竜政宗」の演出や、最近では「篤姫」にも携わり、ドラマ部長などを経験して現在に至っています。ドラマ分野での専門能力も非常に高いのですが、判断力やリーダーシップにも優れた人物です。最近、ドラマ部門出身の理事はおらず、久しぶりにこの分野からの登用ということでもあります。
 以上、この4人の理事への任命について同意をお願いしたいと思います。

 

<福井経理局長、高橋経理局会計部長入室>

 

4 平成23年度会計監査人の任命について(資料)

 (水田経営委員会事務局長)

 資料1をご覧ください。NHKの財務諸表につきましては、平成20年4月の放送法改正により、会計監査人による監査を受けることが義務づけられ、会計監査人は毎年度、経営委員会が任命することと定められました。20年度に初めて選任を行い、新日本有限責任監査法人を任命しています。その際、監査法人の選定は5年ごとに行うこととしており、23年度につきましても、22年度に引き続き新日本有限責任監査法人を任命するというものです。また資料2として、会計監査人の選任に関する放送法、公認会計士法の関係条文を抜粋して記載しています。
 (井原委員)
 監査委員会と会計監査人の意見交換について、補足説明いたします。監査委員会としては、会計監査人と定期的に意見交換を行っていますが、そのことによって会計監査人の職務の遂行が適正に実施されることを確保するとともに、年度の財務諸表に添える監査委員会の意見について、いわゆる相当性監査を行うことができるものと考えています。その意味で、会計監査人との意見交換は重要なものと捉えています。結論から申しますと、そうした意見交換を通して、監査委員会としては、現時点では新日本有限責任監査法人は適正な職務遂行ができていると認識しています。ご承知のとおり、監査の有効性のためには、継続性によって発見事項が浮き彫りになるということと、一方では、なれ合いにならないよう断続性が必要ですが、現時点では継続性のほうが有効であると認識しているところです。
 意見交換の状況について、もう少しご説明したいと思います。資料3をご覧ください。平成22年度に行った意見交換会は、22年4月12日、6月7日、7月26日、11月8日、そして23年2月7日の5回開催されました。また、22年度分ということでは、23年度に入った5月9日に意見交換を行い、6月には22年度の財務諸表に対する監査報告書の説明をいただくということになっています。年度実施の意見交換と年度財務諸表に関する意見交換の時期が少しずれておりますので分かりにくいかと思いますが、会計監査人との意見交換として、後者の視点のほうが分かりやすいかと思いますので、この視点から申します。前年度の財務諸表、この場合では21年度になりますが、これに対する監査報告終了後の7月が当年度の年間の監査行為としては出発点ということになり、当年度、この場合では22年度の監査計画書の提出と説明を受けます。以降、11月、2月、5月に四半期ごとの監査実施概要説明、そして6月に22年度財務諸表に対する監査報告書の説明を受け、その後に意見交換や質疑を行っています。例えば、11月の第1四半期に関する説明をご覧いただきますと、全社的なリスク評価、取引プロセスの評価、その他の検討項目、IT全般統制の評価、連結決算における監査手続き、前年度からの検討事項、さらにIFRS(国際財務報告基準)をどう取り入れるかということが非常に大きな問題になっていますので、新会計基準への対応といった事柄について説明いただいています。したがって、この第1四半期について、この間の監査行為、検討内容について総括的な報告を受けており、これに対する監査委員会からの質問に対して、会計監査人の見解を中心に応答いただいていますが、必要に応じて経理局の処理あるいは見解の確認をしているという形をとっています。
 以上のような状況から、冒頭のように監査委員会としては、新日本有限責任監査法人は適正に職務遂行をしているものと認識しているということをご報告いたします。

 (數土委員長)

 2点質問したいと思います。NHK傘下の子会社は、13社あると思うのですが、これらの監査は含まれているの でしょうか。もし含まれているのであれば、その報告は誰に行くのでしょうか。NHKの会長に直接行くのか、子会社の社長に行くのかがまず1点です。もう1点は、松本会長と新日本有限責任監査法人とが、半期に、例えば上期だったら4月から9月の間に、もしくは6月あるいは12月に、会計監査法人から見たNHKの経理の疑問点やコメント、あるいは会長から見て、「経理のこういうことは、ほかのところではどうやっているのか」などを意見交換することによって経理の透明性あるいは迅速性、正確性というものを高めていくというような機会は持っているのでしょうか。同じようにこの経営委員会が指名した監査委員会と松本会長との間でフランクにそういう意見交換を行ってみるということはどうでしょうか。要するに、協会のヒト・モノ・金を有効に活用するという観点や前向きの観点から、松本会長と監査委員会、それから新日本有限責任監査法人との間で、意見交換を行っていただいていると非常によいと思います。

 (井原委員)

 今回任命するのは直接的には協会の会計監査人についてですが、子会社については、経理局から説明をお願いします。

 (福井経理局長)

 子会社につきましては、大半は法定監査ではなく、規模が小さいことから任意監査なのですが、その大半は新 日本有限責任監査法人が行っています。報告は各子会社の社長に行っています。連結決算の監査につきましては、NHKと契約している新日本有限責任監査法人が子会社の監査と連携を取りながら、最終的にまとめて会長に報告する形になっています。意見交換については、毎年、会長と監査法人が年2回行っています。

 (數土委員長)

 それはどういう時期で実施しておられるのですか。

 (福井局長)

 期中と期末に実施しており、今回は、会長が就任後直ちに実施しました。次は決算がまとまった段階で行う予定 にしています。

 (松本会長)

 子会社は株式会社ですので、会社法に基づいた手続きによって、同じことを行っています。したがって、会計 監査法人は子会社の監査を行って社長に報告するということです。トータルとしてのNHK本体とグループ会社の監査は、今の連結決算の対象になります。それから業務監査については内部監査と一緒に行っています。
 また、経営委員会指名の監査委員との打ち合わせは、かなりフランクに行ってもらっています。

 (數土委員長)

 それはよろしいですね。私のところは統合会社ですので、関係会社で225ぐらいの連結があります。その中には、会計監査法人を持たなくてもいい会社、持っていてもその社長にだけ報告が行く会社があります。これは本当にコンプライアンス上の弱点になっているのです。正規に会計監査法人を持たなくても、例えば、小さな会社でも「1週間だけ監査をして報告してください」と、孫会社でも何か異常があったら社長に報告するなどの、孫会社、子会社に報告するのと同じ情報を、今度はホールディングの社長にまで報告しようとしています。こういうことに取り組んで、コンプライアンス上の問題が非常に少なくなったのです。

 (松本会長)

 私もそういう問題意識があります。1つは、やはりグループ会社が少ないものですから、ある程度見える範囲で、しかし今までの歴史もありますので、特に今回、理事の担当の中で、関連事業と人事の担当を一緒にしているのは、まずそこの整合性を取りたいということからです。それから、経理については、これは監査委員からも問題提起があり、今は会社ごとに経理システムが少し違うのです。それをやはり統一させないといけないということで、作業の途中です。それを行えばある程度横断的にいろいろなものが見えてくると思っています。
 もう1つは、NHKの場合は、何か本体で不祥事が起きてもグループ会社で起きても、全部「NHK」という頭がつきます。これはグループ会社も見られ方が同じだということで、コンプライアンスについても同じレベルで行わないといけないと思っています。これからそういうことに取り組んでいくつもりです。

 (數土委員長)

 そうですね。全く同感です。私どももホールディング、子会社、事業会社となっていますが、みんな同じ名前な のでしょう。だからこそ、より会長自身がそれぞれの情報をつかむ必要があると思います。それだけでも相当コーポレートガバナンスの力が違ってくると思いますので、もしそういうことが参考になるのであればと思って申し上げました。
 ほかにご意見はありませんでしょうか。それでは、この件に関しては、原案どおり異議はなしということで、議決いたします。ありがとうございました。

 

<福井経理局長、高橋経理局会計部長退室>

 

<副会長、技師長、専務理事、理事入室>

 

 

5 委員長報告

 (數土委員長)

 まず、先ほど決定した経営委員会の人事について報告をさせていただきます。経営委員による互選の結果、経営委員長に私、數土文夫が選出されました。経営委員長職務代行者には、安田代行に引き続きお願いすることになりました。指名委員会、評価・報酬部会の委員構成はこれまでどおりとし、私が指名委員会の委員となりました。監査委員は引き続き、井原委員、石島委員、浜田委員にお願いすることになりました。
 次に、4月25日付の理事の任命についての松本会長からの提案に対し、指名委員会および経営委員会においてこれを確認し、冷水仁彦氏の理事の任命、新山賢治氏の理事の任命、石田研一氏の理事の任命、木田幸紀氏の理事の任命に同意しましたことを報告いたします。
 最初に、委員長就任ということで、簡単にごあいさつをさせていただきます。私としては非常に突然だったのですが、2月15日くらいだったと思いますが、経営委員に就任してもらえないかというお話がありました。そのとき私は、私よりも適切な人がいらっしゃるはずなので、もう一度考え直していただきたい旨を申し上げました。それでも、いろいろ検討したうえでも私を推薦されるのであれば、ノミネートすることに対しては承諾するつもりであると申し上げていました。それから2週間ほどたった3月8日に、国会の衆議院、参議院の議院運営委員会の合同代表者会議に提案されたことを新聞報道で知りました。ただ、ねじれ国会であり、推薦しても同意されるとは限らないという話もあり、少し安心していました。安心したと言いますのは、あのときは、国会が非常に緊迫しており、従来の与野党の緊迫度に加えて、地震や津波による災害と原発事故があったこと、それに加えて、国会の日程が非常にタイトになっていましたので、同意人事については上程されないだろうと思っていました。しかし、3月31日の夜遅く、衆議院、参議院の両院とも全会一致で同意を得て、承認されたとの報告を聞きました。本日、経営委員会に出席して、私以外の11人の方は経営委員としての経験がおありなのですが、出席した9人の委員の方から満場一致で委員長に推薦されたということです。松本会長も同じだと思いますが、長い間経済界に身をおいて、私はメーカーの社長を経験してきました。企業の社長という立場と経営委員会の委員長という立場は全く違い、経営委員会の委員長は、放送法の条文上は経営委員会の会務を総理すると書いてあります。そのリーダーシップの取り方というのは、私が今まで経験してきたものとは少し違うのではないかという認識を持っています。どういうことかと申しますと、経営委員会の中でよく議論を戦わせて、それを開陳し、ブラッシュアップして松本会長以下執行部に提示していくということです。放送法には、経営委員会による監督と執行の分離が書かれてあります。私は、あまり監督という言葉は好きではありません。なぜかというと、英語でいうガバメントだと理解しているからです。もちろん監督と執行は分離しないといけません。普通の企業でも経営と執行は分離しないといけませんが、逆に協力もしないといけません。私はそういう点で、ぜひ経営委員の皆さま方とよく話し合ったうえで、経営委員会と松本会長以下執行部の方々とのコミュニケーションをよく取り、よく理解し合って、NHKが前進しやすくなるように、すなわち国民と視聴者の要望に応えられるような体制を築けるように努めたいと思っています。いつの日か、NHKと言えば、日本の国民、それから視聴者の皆さまから、われわれの安心・安定・希望のもとだと思っていただけるようにしていきたいと思っており、それに向けて努めていきますので、よろしくお願いいたします。

 

 

6 会長報告(資料)

 (松本会長)

 平成23年度の予算関係の審議について、前回の経営委員会では、衆議院の本会議で承認されたところまでご報告しましたが、その後の国会審議の状況をご報告させていただきます。
 衆議院では、「平成23年度収支予算、事業計画及び資金計画」は、全会一致で承認され、併せて附帯決議が採択されました。参議院では、年度末の3月31日というぎりぎりの日程で総務委員会、そして同日午後に本会議が開催され、緊急上程という形で承認されています。いずれも反対はなく、衆議院と同じく全会一致での承認でした。衆参両院揃って全会一致で承認されたのは、5年連続ということです。
 お手元の資料に、参議院総務委員会での質問者と質疑の主な項目を記載しています。また、経営委員会からは安田代行も参考人として出席されました。震災報道に関する質問が多く、そのほかには資料に記載があるような質問が出されました。附帯決議では、被災者への適切な情報の提供や風評被害を防止するための正確な情報伝達ということが求められています。従前からNHKとしては、そういうことには留意していますが、総務委員会においても私からは、「被災者の皆さまへの配慮をはじめ、被災地の復興を中心に、協会としてできる限りのことを一致結束して行い、公共放送の使命を全力で果たしていきたい」旨を述べました。今回の予算審議は、先ほど申し上げましたように、3月31日というぎりぎりの日程での審議になりましたが、与党が野党からの質問時間に配慮する形で日程調整が行われ、そのような中で年度内での承認を得ることができました。また、例年と少し違うところは、いつもは総務委員会の審議の模様を当日の深夜から早朝にかけて、中継録画と録音で、視聴者の方々にお伝えしていますが、今年は災害報道もあり、中継は行わないということにしました。そのように従来とは異なる形で審議がなされ、23年度予算については執行に支障のないよう承認されたというご報告です。

 (安田代行)

 私は初めて国会に出席いたしましたが、全体の流れとして、この震災に対するNHKの対応は、会長を中心としてすばらしい対応であったという評価が国会議員からもたくさん挙げられていました。このような大震災が起きるということは誰も予測していなかったわけですが、われわれ経営委員会として、結果として危機管理に優れたすばらしい会長を選出し、NHKのために多少なりとも貢献できたのではないかと自負しています。もちろん国会では経営委員会に対して厳しい意見が出され、附帯決議にも経営委員会に関する内容があります。私たちは、今後も経営委員会の体制について、改善策を立て、それを明文化し、ルール化するよう取り組んでいきたいと思っています。

 

 

7 議決事項

 (1) 平成23年度標準役員報酬について(資料)

 (松本会長)

 平成23年度の標準役員報酬についてお諮りします。資料のとおり、全役職とも、月額報酬、期末報酬、年間報酬額は22年度と同額とし、支給することとしたいと考えます。定款第13条第1項第1号チの規定により議決をお願いします。
 採決の結果、原案どおり議決。

 

 (2) 平成23年度役員交際費の支出限度額について(資料)

 (八幡理事)

 平成23年度の役員交際費の支出限度額についてお諮りします。役員交際費については、放送法第14条および定款に基づき、経営委員会の議決事項となっています。毎年度初めに経営委員会で支出限度額を議決していただき、その範囲内で支出することとしています。23年度の支出限度額は、資料に記載のとおり、総額で22年度と同額の2,500万円でお諮りします。この金額はあくまでも支出限度額であり、ここまで使い切るということではなく、これまでと同様、効果的・効率的に使用していくことに変わりはありません。役員交際費の使途範囲は、資料のとおり大きく4項目に分類しています。この使途範囲は、外部監査法人に検討いただいたものであり、この使途範囲を順守している限り、役員交際費の会計上の取り扱いは妥当であるという承認をいただいています。使途範囲の1点目の謝礼は、各種チケットや贈呈品、土産などの購入費です。2点目は外部の方との会食代、3点目は香典、祝い金などの慶弔費、4点目は外部団体が実施する祝賀会などで支払う会費です。22年度の決算見込み額は1,525万円となっています。参考に過去5年間の使用実績を一覧にしています。最近5年間の平均使用額は、1,481万円となっており、限度額をかなり下回っていますが、23年度はテレビ放送の完全デジタル化や次期3か年経営計画策定という重要な年度であることを含め、一層外部との交流の幅を広げ経営に資するように、過去の使用実績を参考に、23年度も2,500万円を限度額にしたいと思います。なお、16年度の決算書から役員の交際費の実績を情報開示しています。参考までに、16年度までの限度額は5,500万円でした。不祥事もあり、17年度から段階的に下げていき、20年度から現在の2,500万円を限度額としています。

 (數土委員長)

 使用実績がこれだけ限度額から余裕があるのは、あまり活動していないのではないのかと思ってしまいます。私から見ると、職務怠慢ではないかと思うくらい、使用額が少ない感じを受けます。そんなにシュリンク、遠慮しなくても限度額まで使うとか、もしくは、多分オーバーしても成果を上げればいいのではないかと思います。

 (八幡理事)

 以前の経営委員会でも同様のことを指摘されましたので、外部に対する活動にきちんと使っていきたいと思っています。

 (數土委員長)

 私の感覚から言いますと、あまり新しいチャレンジなどをしていないのではないかという感じがします。

 (八幡理事)

 そういう意味でも、平均使用額は約1,500万円ですが、これからもっと活動していくということで、限度額を2,500万円でお願いしたいということです。

 (松本会長)

 私も同じような感覚を持っていますので、有効に成果が上がるような形で努力するようにしたいと思います。

 (數土委員長)

 そのほうが私はいいと思います。そうは言っても、限度額を3,000万円にしようという話をしているつもりではなく、ケース・バイ・ケースだということです。こういう点についても、もう少し経営委員会と意思疎通を図りながら、より柔軟な執行が実現されることが重要だと思いますので、よろしくお願いします。

 (幸田委員)

 私も前々から思っていたのですが、視聴者の皆さまからお預かりした受信料をもとに責任をもって経営するという立場ですので、なかなか言いにくい部分もあるのですが、一般の私企業と比べると、役員報酬や役員交際費は、非常に抑えられているように感じます。とは言え、委員長がおっしゃったようにすぐに上げるということではないにしても、そのことで行動が萎縮されることが一番懸念されることだと思います。通信と放送の融合や、特に今回のような震災による非常事態に直面して、NHKが公共放送として役割をきちんと果たしていかなければならない時期であり、各団体との交渉なども厳しいものが出てくると思いますので、萎縮することなく、その都度柔軟に、必要なときは必要な経費を使うことも重要で、行動が制限されてしまうことがあってはいけないと思います。先ほど委員長がおっしゃったように、何を優先すべきかを考えて、積極的に行動していただくことにおいては、われわれもそれに対して柔軟に対応したいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。

 (浜田委員)

 私も全く同じ考えです。1人あたりにすると月に約10万円ということになります。月に1回か2回程度しか対外的な接触はされていないということになるわけです。いろいろな方法で行っておられるのかもしれませんが、使用額が果たして適切かと言うと、少し遠慮されているという気がします。

 (北原委員)

 全役員で2,500万円ということですが、役員報酬も民間と比べれば、必ずしも高くはありません。受信料収入から支払われることから、やむを得ないと言えばやむを得ないのでしょうが、皮肉な見方をすると、普通の常識では考えにくい交際費が計上されているというか、何か抜け道があるのではないかと思ってしまいます。あまり引き締めていると、必ず人間というのは便法を作りますので、必要なものには使っていくほうがいいと思います。

 (松本会長)

 先ほどお話ししたように、本来組織としてきちんと活動すべき点については、きちんと行っていくべきだと思っています。

 (數土委員長)

 今回はこれ以上の逆提案はできませんので、皆さんの意を酌んで考えていただければと思います。

 (松本会長)

 そうですね。意を酌んで検討し、指導したいと思います。

 採決の結果、原案どおり議決。

 

 

8 報告事項

 (1)「NHK情報公開」の実施状況(平成22年度)(資料)

 (大西理事)

 資料の1ページをご覧ください。平成22年度に本部および全国の放送局において、来局した方からのもの、あるいは郵送によるものを合わせて、この1年間に120件の情報公開の求めがありました。前年度に比べて35件増えています。このうち、「開示の求め」として受け付けたものが17人の視聴者からいただいた69件でした。前年に比べて41件増えています。また、窓口対応や郵送により情報提供したものが51件でした。開示の求めを受けた69件のうち、営業に関するものが最も多く25件、次いで経営一般に関するものが14件などとなっています。
 2ページをご覧ください。「開示の求め」に対する検討結果です。69件のうち59件について結論を出しました。一部開示を含め情報を開示したものが合わせて35件、対象外が11件、不開示が13件でした。不開示とした理由の内訳は、求めに合致する文書がなかったものが13件のうち12件でした。NHKの情報公開は、編集権の自由を守るという観点から、番組の制作費など放送番組の編集に関わる文書は開示の求めの対象外としています。具体的には、「紅白歌合戦」の出演者の出演料の開示の求めなどがありましたが、対象外でした。
 3ページをご覧ください。開示率です。22年度の開示率は73%で、前年度の57%に比べて大きく上がっています。
 開示の求めの概要と具体的な事案については、4〜7ページに掲載しています。22年度下半期分を掲載しています。上半期部分は昨年10月の経営委員会でご報告しましたので、省略いたします。表に黄色で表示した事案が開示したものです。NHKが労働基準監督署から受けた是正勧告、NHK職員の経費支出に関わる経理規程、地域放送局のタクシーの使用要領などを開示しました。
 8ページをご覧ください。開示の求めに対して不開示あるいは一部しか開示しなかったものについては、再検討の求めができることになっています。NHK情報公開・個人情報保護審議委員会が、中立的・客観的な立場からNHKの判断についてチェックを行っています。委員会は5人の委員で構成されています。資料の委員に関する記載をご覧いただければと思います。22年度に提出された「再検討の求め」の受け付けは9件で、このうち2件はNHKの判断を妥当とする答申をいただいています。残り7件のうち4件が委員会で審議中であり、3件が諮問準備中です。10ページに「再検討の求め」の概要を掲載しています。

 (數土委員長)

 この情報公開は、コンプライアンスに関する質問や告発とは全く別のものなのでしょうか。それとも一部重なるものがあるのでしょうか。

 (松本会長)

 4〜7ページにいろいろな求めの内容に関する記載がありますが、コンプライアンスというよりは、むしろこういう文書を出してほしいというものが多いようです。情報公開は国でも実施していますが、NHKの情報公開はそれとは違い、自主的に行っているものになります。

 (數土委員長)

 例えば一般の企業であれば、株主総会で株主から質問されて、そこで決着なのです。NHKは株主からではなく、一般の視聴者からですから、これに対して決着がつく、あるいはみんなが見ている前で説明を求められて、こちらが説明して納得を得るということはないわけですね。

 (大西理事)

 NHKの業務運営に関わる文書に対する開示の求めですので、個別のやり取りとしては、郵便で、文書のような形で資料提供を行うとか、あるいは、開示できない場合はできないという旨のご返答を申し上げています。不開示の判断が不服だということであれば、審議委員会で、NHKの判断が妥当なのかどうなのかを審議して、開示が妥当ということであれば情報公開を行うということになります。先ほど委員長がおっしゃったような、個別に視聴者の皆さんからの声をお聴きしたりする機会は、NHKでは「ふれあいミーティング」を年間1,500回以上開催しています。約5万人の視聴者の皆さんに参加していただいて、全国の地域放送局あるいは本部から直接出向いて行き、視聴者からのご質問にお答えするという取り組みをしています。今回は、情報公開制度に基づいた22年度の状況をご説明したということです。

 (松本会長)

 一般のお客様からの問い合わせや苦情などは、電話で受け付ける場合が多いのですが、毎日のようにあがってきます。特に番組などについては、「今の番組はこうだった」とか、「ここが間違いだ」とかというご意見やご指摘をいただいています。

 

 (2) 個人情報保護の実施状況(平成22年度)(資料)

 (大西理事)

 個人情報保護の実施状況について、平成22年度の報告をさせていただきます。資料をご覧ください。個人情報保護の取り扱いについては、その重要性を認識して、総合リスク管理室、情報システム局の協力を得て、視聴者事業局情報公開部が、22年度に個人情報保護に関する部内での周知徹底について、さまざまな形での取り組みを実施してきました。NHKの部局だけでなく関連団体なども対象に、研修会・講習会、あるいは勉強会・セミナーを開催し、個人情報保護の重要性について周知徹底を図ってきました。4月の新採用者の研修はもちろん、入局7年目の職員を対象にしたコンプライアンス推進研修でも、個人情報保護を取り上げました。また、情報公開部、情報システム局、総合リスク管理室の担当者が、すべての地域拠点局に出向いて、個人情報保護に関する講習会を実施しました。その実施状況を1〜2ページに掲載しています。
 3ページをご覧ください。3ページからは、防止策としてどのような対策を取ってきたのかについて記述しています。まず、情報システム局が中心となって、パソコンやシステム面での安全管理対策を実施してきました。業務用パソコンについては、購入から廃棄までの一元管理を進めています。また、関連団体を対象に、サーバーやパソコンの利用実態調査を実施し、セキュリティ確保のための改善策を指導してきました。
 4ページをご覧ください。営業部門では、大量の受信契約者の個人情報を取り扱っています。このため、全国の営業拠点で年2回以上の個人情報の取り扱いに関する講習を実施しています。また、すべての営業拠点で、個人情報の取り扱いを含んださまざまなリスクを点検するための総討議を実施しました。さらに、営業局の職員を地域放送局に派遣して、個人情報の取り扱いを含んだセキュリティ面での実地監査を、22年度は9か所で実施しました。
 5〜6ページをご覧ください。22年度は個人情報の漏えいが25件発生しました。漏えいに至らなかった紛失が1件でした。ご説明したように、営業活動ではさまざまな安全管理の対策を実施し、指導を徹底してきましたが、漏えい25件のうち21件が受信料関係の帳票などでした。残り4件は、複数のメールアドレスを直接打ち込んで送信したケース、あるいはメールアドレスが表示されたままで送信したケースです。地域スタッフも含め営業現場での指導を強化し、受信料関係の帳票の管理を徹底していきたいと考えています。
 7ページをご覧ください。個人情報の開示等の求め・再検討の求めについて記載しています。22年度は合わせて22件の個人情報の開示等の求めがありました。このうち10件は、求めのあった受信料契約などの契約関係に関する個人情報を開示しました。また、収納履歴などで古い記録は残っていないなどの理由で、一部開示となったものが3件ありました。開示の求めが放送に関わることであったため、対象外となったものが1件ありました。
 国民の生命・財産を守るNHKの使命を達成するためには、これまで以上に適正に、個人情報の保護に取り組んでいきたいと考えています。

 (石島委員)

 個人情報の問題は、NHKのみならず、さまざまな機関で非常に重要な問題であると思います。個人情報保護で、最後の問題になるのは、その情報をハンドリングする人たちの倫理観ともう1つはシステムに関わることです。かなり慎重に個人情報保護を徹底したとしても、人間ですのでケアレスミスを起こしてしまうことがあります。そういうときにシステムが守ってくれるというようなシステム作りをしておく必要があると思います。個人情報を守るシステムというのは、実際はユーザーを守るのだという観点での設計を進めていただきたいと思います。NHKの場合は、かなりしっかりと組織的に実施していますが、一般的には個人情報に限らず、情報管理でトラブルになっているケースもあります。そういった事が起きると、例えば信用の失墜など、NHKに非常に大きな損害をもたらしますので、ぜひ情報管理については個人情報のみならず、総合的にNHKで働く人たちを守るのだという観点で考えていただければと思いますので、よろしくお願いします。

 (大西理事)

 分かりました。

 (數土委員長)

 質問ですが、個人情報保護は経営上、非常に重要ということであれば、内部監査はどのくらいの頻度で行っているのですか。内部監査室が個人情報の管理に対して、順守度や意識の徹底といったリスクの程度を監査したのは、最近ではいつでしょうか。

 (吉国理事)

 内部監査は、基本的に毎年、各部局で実施していますが、そのときに当然そういった取り組みも監査の対象になっています。該当するところがあれば、指示や指摘がされます。情報システムについても、IT統制の監査を23年度から本格的に実施することになっており、セキュリティについてもチェックをいたします。

 (數土委員長)

 そういうことであれば、この種類の報告には内部監査から見た評価が付け加わり、チェックの実績について半ページか1ページ程度の資料を添付していただけるとありがたいと思いますので、よろしくお願いします。

 (大西理事)

 分かりました。特にこの中には、個人情報の漏えいの問題について、営業の地域スタッフが収納控を無くしたであるとか、届書を1枚どこかに紛失したというものが21件あります。取り扱いの徹底をすることで相当減らせるのではないかと思いますが、内部監査の結果についても、指摘事項があれば、報告申し上げたいと思います。

 (松本会長)

 例年に比べると、件数はどのようになっているのですか。

 (大西理事)

 視聴者からのお届けとして年間およそ800万件の帳票等の取り扱いがありますので、取り扱い件数の多い部局については、先ほどご報告しましたように、どのように個人情報を取り扱っているかという個人情報のセキュリティ監査を、部外の人も含めて実施しました。営業の全職場で、相当数の監査を実施し、個人情報の取り扱いについての徹底を進めていますが、帳票等の紛失が21件あったということです。例年に比べれば件数はやや多かったと思いますが、完全にゼロにするためには、次にどういうステップを踏んでいくのかということも、一生懸命考えていかなければいけないと思います。

 (數土委員長)

 私がお伝えしたかったのは、個人情報保護の実施状況について、それを管理している部局が報告しても、あまり信頼性はないのではないかということです。内部監査の結果と一緒に報告していただくとか、あるいは内部監査室が個人情報保護の実施状況ということで報告していただくのであれば、「うん、納得」と言えますが、この報告では、普通の会社では信用できるということにはなりませんよと申し上げたかったのです。

 (石島委員)

 5ページ、6ページの表に記載がある、「メールアドレスを表示して送信」とはどういう意味ですか。

 (春日情報公開部長)

 番組のスタッフ等がメールアドレス欄に、本来BCCで送信すべきところをケアレスミスにより直接入力したために、複数に送信する場合に、第三者の方にもメールアドレスが表示されてしまったというものです。

 (石島委員)

 分かりました。

 (數土委員長)

 申し訳ありませんが、年末までに内部監査室から個人情報保護に関するコメントを報告してもらえればと思いますがいかがでしょうか。

 (松本会長)

 分かりました。

 

 (3) 平成22年度決算について(資料)

 (金田専務理事)

 資料をご覧ください。平成22年度決算についてご報告します。22年度の決算は、6月に理事会の審議・了承のうえ、経営委員会の議決を経て総務大臣に提出します。連結決算についても、同じく6月に理事会で審議・決定します。本日ご報告する内容は現時点での想定ですので、議事内容の公表については、6月の決算確定後であることをご了承くださいますようお願いします。
 まず、決算の日程についてです。2ページをご覧ください。協会単体の決算の日程について、放送法第40条の規定により、財務諸表の総務大臣への提出期限が当該事業年度経過後3か月以内となっています。これを踏まえて、6月28日の経営委員会で議決していただくように進めたいと思います。これは昨年度と同様のスケジュールです。また、放送法に定める監査委員会や会計監査人の監査についても昨年度と同様の日程で行い、5月24日に監査委員会および会計監査人へ財務諸表を提出します。連結決算についても6月28日の理事会で決定し、昨年度と同様、連単同時に決算発表することとします。
 次に、22年度決算に関わる事項のうち、特に2点についてご報告します。「固定資産撤去費用引当金」および「災害修繕費用引当金」の計上についてです。「固定資産撤去費用引当金」の計上ですが、本年7月のテレビ放送の完全デジタル化に伴い、放送所や共同受信施設等のアナログ送受信設備は不用となり、撤去する必要が生じます。今後発生する撤去費用について設備ごとに積算を行い、22年度決算において、「固定資産撤去費用引当金」として計上します。東日本大震災により被災した放送会館、放送所、共同受信施設等の原状回復費用や撤去費用等について、日本公認会計士協会の今回の大震災に関する指針等を踏まえて、「災害修繕費用引当金」として計上します。いずれの引当金についても、今後、設備の被災状況の把握に努めながら金額の算定作業を進め、4月26日の収支決算の速報の時点でご報告したいと思います。

 (井原委員)

 ただいまご説明いただいた引当金の計上については、現在のNHKならではの特徴のものだと認識しています。この引当金について、申し上げるまでもないとは思いますが、その要件を満たすことを条件に、対象や金額を十分に精査して処理していただきますようお願いします。とりわけ「災害修繕費用引当金」については、先ほどお話がありました日本公認会計士協会の指針等で、ある程度の概算による見積もりが認められることになっていますが、その指針をも踏まえて適正な処理をお願いしたいと思います。併せて、特に今年度中の未払金処理との区分についても、適正に処理くださるようお願いします。

 (金田専務理事)

 承知しました。

 (數土委員長)

 22年度で、決算を経営委員会に報告された、あるいは監査委員会、会計監査人に財務諸表を提出されたのは、いつごろでしょうか。

 (金田専務理事)

 昨年の6月22日です。今年度もほぼ同じ日程です。

 (數土委員長)

 今日初めて出席しての意見です。一般の企業では、連休前に決算を確定するのが普通だと思います。NHKは1か月ほど遅いのではないかと思います。これはNHKの能率の悪さを象徴しているのではないかと言われたら、どう説明されますか。これは非常に重要なことだと思っています。財務経理の担当者は連休もなく一生懸命にやっているのに、遅れると「何を言うか」と私もよく言われたものです。現在は、4月20日ぐらいまでには決算を公表しています。金田専務理事もご理解していただけると思いますが、一般的にはもっと早いのではないでしょうか。世界では、言語も会計法も違う中で、2週間もたったら決算が報告されるのだと思います。情報・ニュースのスピードを競うNHKとしては、少し遅いのではないでしょうか。

 (金田専務理事)

 基本的に、NHKの決算は行政法の思想で作る収支決算がベースであり、企業会計原則を取り入れてきているのですが、矛盾を含みながら決算しています。考え方として、いわゆる資本市場を前提とした報告のための決算とは性格を異にします。先ほど会長から報告があったように、年度内の3月31日に予算が成立したことは非常に大きなことで、全体には一般企業の株主総会に相当する国会の審議と承認は、場合によると2、3年まとめて行われることもあります。したがって、予算と決算の比重と言いますか、その意味合いが、普通の企業とは恐らく相当違うという事情があります。非常にユニークといえばユニークなシステムです。また、今年度からですが、実際には売上原価がないということで、企業会計原則を取り入れながら、計上のしかたやそのほかについても工夫しながら改善しています。22年度、初めて半期の連結決算を試行しました。23年度から本格運用したいということで、まだ発展途上と言いますか、移行期の段階です。したがって、法律に決められた期間の中で、正直申し上げて非常に少ない人員で数字を確定していますので、先ほど井原委員からもご指摘のあったように、きちんと精度を上げるように進めることがまず重要だと現段階では判断しています。逆に言いますと、法定監査を取り入れて、会計監査人から計上漏れなどに関するいろいろな指摘を受け、それらを改善しながら、むしろ許された期間で十全を尽くし、数字の質を上げることに重点を置いている日程であることをご了解いただければと思います。

 (數土委員長)

 正直、了解できませんが、やはり、今一般の会社はそういうものだという、他企業の異分野の人の意見は真摯(しんし)に考えてみる必要があるのではないかと思います。

 (金田専務理事)

 基本的に決算の数字の質という意味では、今新しく取り組んでいる中で、どうしても十全にいかないところがあります。効率化ということで、人員不足もまだ多くあります。22年度は、半期の連結決算を試行してみたのですが、責任を負う立場としては、連結決算がスケジュール内に本当に実施できるのかどうかを心配するような状況もありました。ぎりぎりの中で運用しているということですので、今回はこの日程で実施させていただきたいというのが私の意見です。

 (八幡理事)

 22年度決算の日程についてですが、実質的には4月26日の理事会、経営委員会で収支決算を報告いたします。もともと放送法で、かつては2か月以内に総務大臣に提出とされていたものが、今は3か月以内となっており、総務大臣提出を6月28日にしています。數土委員長が言われるとおり、基本的には連休前が忙しく、4月いっぱいで決算のほとんどを作り、連休明けまでに決算調整を行い、監査委員会に提出するということが実質的な作業ですので、決して遅れているわけではありません。放送法で提出期限が3か月以内へと変更になりましたので、提出だけが6月28日になっていると理解していただければと思います。

 (數土委員長)

 しかし、例えば、BBCやTBSは決算発表をどういう日程で行っているかということについて問われたら、なかなかすぐに答えていただけないのではないでしょうか。いろいろな事情はあると思いますが、NHKの9つの経営方針の中に、業務の効率化、効率性をうたっているからには、決算策定の日程も対象に入れていいのではないでしょうか。決算は外部から一番分かりやすいことの1つです。経営としては、そこまで考えてもらいたいという気持ちはあります。

 (金田専務理事)

 基本的に、私も決算主義というのは正しいと思っています。いろいろなPDCAサイクルを回すうえでも、実績数値を見て、経営判断をします。そのためには、早くその数字を確定することは非常に大切なことだとは思っています。外部への説明ということでは、今いろいろなところで予算を説明しています。方向としては決算でご説明していくのが正しいと思います。今の予算主義というのも抱えながら対応しなければいけないということで言いますと、人員をもう少し増やしていかなければいけないとも思っています。

 (井原委員)

 私も、もともと予算主義と本来の決算主義とが連動していないことに問題があり、経営判断のためには、決算主義で早く財務諸表を作り、活用できるように望みたいということを、事あるごとに申し上げています。しかし、そのためには恐らく要員だけではなく、経理システムの整備がなければできませんので、そこが不十分なまま早くというのは難しいところがあると思っています。今、數土委員長がおっしゃるようなことは本当に望ましいことだと思いますが、そのための体制や組織の整備を、私どもでも考えていかなければいけないということもあると思います。

 (金田専務理事)

 それは全くおっしゃるとおりで、グループの会社も含めて経理制度の整備、あるいは経理システムの整備については、順次取り組んでいますので、整備されてくると思います。また、経営判断に活用するうえでは、何次予測までとするかの問題はありますが、決算予測として、大体使えるレベルのところはかなり早い段階でつかめていますので、大きな問題は今のところありません。ただし、おっしゃるように、もう少し早く実績数値でご説明できるような体制にしていくというのは、中期の課題として考えていかなければいけないと思っています。

 (松本会長)

 いずれにしても、効率的な運営というのは、執行部も経営委員会も目指すところは同じですので、そのような観点でいろいろ努力していくということです。

 (數土委員長)

 この件も対立ではなく協調で進めていきましょう。今後も、引き続き審議させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。

 

 

9 その他
 (1) 2010年度放送評価調査の結果について(資料)

 (日向専務理事)

 概要をお伝えしますと、放送評価調査は、年に4回、世代別による調査を実施しています。NHKの放送に対する視聴者の印象や、どういう側面や要素が評価されているか、あるいは評価されていないかということを調べるために実施しています。現経営計画の中では、「親しみ」という項目を50%以上に向上させるという目標が示されているのですが、今回の結果は3月の震災が起きる前に調査したものです。2010(平成22)年度の4回の調査が終了し、平均の結果も出ましたので、放送文化研究所の岩澤所長から詳細の報告をさせていただきます。
 (岩澤放送文化研究所長)
 今、日向専務理事からも説明がありましたように、2010年度、NHKのテレビ、ラジオの放送に親しみを感じている人の割合を、50%以上に向上させることを目標にしてきましたが、2010年度の4回の調査結果では、「親しみ」の項目の平均は53%でした。調査4年目で初めて年度平均で50%を超えました。
 この調査は電話で、全国の20歳以上の人、およそ2,000人を対象に聴くというものです。2010年度の4回目の調査は3月4日から3日間で実施しました。先ほど話がありましたように、東日本大震災前に実施されたものです。調査の項目は、3ページにあるように、「信頼」など全体的な評価を表す5項目と、4ページにあるように、いろいろな側面から見た10項目を合わせた15項目について質問しています。それぞれ、5ページにあるように、5点満点で答えてもらいます。5点が一番いい評価、1点が一番低い評価です。そして、5点と4点の高い肯定的な評価をした人の率を評価の数字としてまとめています。
 6ページに、全体評価・側面別評価について、それぞれ2010年度の4回の平均をグラフに表しました。全体評価では、赤い五角形が2010年度のものです。赤い五角形とほとんど重なっているように見えますが、青い五角形が2009年度です。最も数字が高い「信頼」という項目の平均の評価は66%です。「親しみ」は2009年度の平均49%から53%へ、「社会貢献」は63%から65%へと、それぞれ統計的に有意に上がっています。内容的に見ると、ここには記載していませんが、「信頼」、「満足」、「親しみ」などで最高の5点を付けた人の割合が増えているということが特徴です。「信頼」は5点を付けた人が2009年度の30%から32%に、「満足」は19%から21%に、「親しみ」は21%から24%に、それぞれ高くなっています。一方、側面別評価10項目のうち、最も高い評価をいただいている項目は「生命・財産を守る」の73%です。「生命・財産を守る」、「知識・教養」、「教育」などは、もともと高い評価をいただいている3項目です。それらを除いた7つの項目は、赤い丸で囲んでいますが、2009年度より統計的に有意に高くなっています。「娯楽性」、「文化の継承・発展」などの4項目で5点を付けた人の割合が若干増えています。
 7ページをご覧ください。男女年層別の全体評価です。上の段が男性で、下の段が女性です。グラフは左のほうが若い世代、右のほうが高齢の方となっていますが、左側の若い世代に比べて、右側の高齢層のほうが各項目の評価は高くなっています。また、男女別に見ると、男性より女性のほうが比較的評価が高いという傾向があり、これもこれまでと変わっていません。この中での特徴は、女性の20,30代で「親しみ」という項目の評価が2009年度に比べ6ポイント高くなりました。これは結構高くなったと言えると思います。また、女性の60歳以上のところで、「信頼」、「社会貢献」という項目が高くなっています。
 8ページは、男女年層別の側面別評価を表したものです。毎回調査を実施する際、当然違う人たちを対象に調査しているのですが、NHKへの評価が同じような傾向になるということは、これまでも再三ご説明していますが、2010年度についても、2009年度の青い線と、2010年度の赤い線の形が非常に似ているという状況です。やはり女性の20,30代で、多くの項目で評価が上がっています。また女性の60歳以上でも、「正確・公平」、「娯楽性」などの4項目の評価は2009年度より上がっています。数字全体を見ると、丸印が付いていないものも数字は上がっていますが、丸印を付けたものは統計的に有意に差があるという意味です。
 9ページでは、全体評価を地方別に分けてみました。ただし、サンプル数の関係で、この調査については、北海道・東北、あるいは中国・四国をまとめて表しています。これまで評価が比較的低かった近畿地方で、「親しみ」は、年度平均で2009年度43%から49%へとかなり上がりました。「社会貢献」の項目も近畿で上がっています。近畿の視聴者の方は非常に厳しいというところもありますが、「親しみ」がかなり上がり、近畿でも49%まで上がってきているということです。
 10ページは、地方別の側面別評価です。「娯楽性」という項目は、北海道・東北を除いて数字が上がっています。特に関東、中部・甲信越、近畿など、広い範囲で評価が上がった項目があります。
 11ページでは、4年間調査を続けてきていますので、この4年間の全体評価の調査結果を年度ごとにグラフにしてみました。「信頼」という項目をご覧いただければ、4年前は年度平均が61%でしたが、2010年度は66%まで上がってきたということです。「親しみ」は若干のでこぼこはありますが、全体的に右肩上がりで、緩やかに上がってきていると分析しています。
 同じように12ページに、側面別評価の年度平均の推移をグラフに表しました。こちらのほうも、ほぼ各項目、緩やかに右肩上がりになっていると見ています。
 なお、この表には掲載していませんが、1週間に1回以上NHKの放送を見たり聴いたりする人の割合は、年度の平均で、2009年度は78%でしたが、2010年度の今回の調査では79%ということです。私どもは接触者率調査を実施していますが、そちらの数字よりはこちらで調査した数字のほうが若干高いという結果が出ています。それでも目標とする80%には届いてはいないという状況です。

 (石原委員)

 全体として、大変改善してきているのはすばらしいと 思います。特に8ページの男女年層別側面別評価で、女性の20,30代が全面的に極端によくなっていますが、どういうことを試みた結果なのかという調査は行っているのですか。

 (岩澤所長)

 この調査で、どうしてかという理由を一緒に聴いてはいませんが、私どもとしては、2010年度の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」や、あるいは大変話題になりましたドラマ10「セカンドバージン」などのドラマ、あるいは朝の番組の「あさイチ」、これは関東だけではなく近畿でも中年の女性、若い女性も含めて大変よく視聴されており、視聴率も昨年の同じ時間帯の番組に比べてだいぶん上がっています。「あさイチ」などでは新しいテーマにもチャレンジしていますので、そうした総合的な努力、取り組みの結果が、このような数字に結び付いてきているのではないかと思います。また、この調査では、NHKに対するイメージという部分がかなり占めますので、NHKがそういう意味で新しい分野にチャレンジして変わろうとしているという要素も、調査に答えた方を含めて感じられているのではないかと見ています。

 (石原委員)

 女性の改善度合いが高いという感じがします。大変すばらしい、結構なことだと思います。

 (安田代行)

 「地域への貢献」の項目について、男性女性ともに、40,50代と60歳以上の評価が、全く違い、40,50代は非常に落ち込んでいます。しかも、地方別では、関東と近畿が落ち込んでいます。ということは、やはり都会に住んでいる人々は、NHKが地域へ貢献していないと思っている傾向があるように思うのですが、いかがでしょうか。

 (岩澤所長)

 「地域への貢献」の項目は、4年間の16回の個別調査の中で、一番高い数字でも43%で、低い数字ですと35%という数字もあります。調査では、「地域に役立つ番組を放送していると思いますか」という質問をしています。もう少し数字が高くてもいいのではないかという感じもしますが、都市部だけではなく、この項目の数字は、どうしても全国的に低いという傾向があります。特に、今ご指摘いただいたように、都市部のほうが傾向としては低いということがあります。ほかにも、「地域社会が抱える課題を取り上げて放送しているか」という質問をしたこともあるのですが、その質問に対する評価も45%ぐらいという結果でした。今のご質問へのお答えにはなっていないかもしれませんが、やはり地域という概念が、都道府県なのか、市町村なのかというようなところもありますし、どうしても地域の方にとって、NHKは全国放送というイメージがあるのかとも思っています。やや低い数字になっていることについては、今後も努力していく必要があると思っています。

 (井原委員)

 1点、前々から気になっており、今日もご説明を伺いながら、お尋ねして、できるのであればお願いしたいと思ったことがあります。それは、地方別の評価における地域のくくり方についてです。ご説明いただいたように、データ数の関係でこうならざるを得ないということなのですが、地域放送局でお話をお聞きしますと、自分の放送局の地域で、放送がどのように評価をされているのか、「その現実をとにかく見たい、知りたい」、「現実を直視することから効果的な取り組みができるのだ」という声があります。そうだとすれば、このような大きなくくりではなく、もう少し工夫して、それぞれの地域の特徴が出やすいようなくくり方ができないのかと思います。とりわけ今回、例えば北海道と東北を一体化していますが、震災後に出てきた数字の有意性を考えれば、この問題はあるのではないかと思います。データ数が少ないのであれば、データ数を増やすとか、何かそういう工夫はできないものかと思いますがいかがでしょうか。

 (岩澤所長)

 この放送評価調査の性格からすると、確かにご指摘のように課題があると思うのですが、これ以外にも放送文化研究所で、地域放送局からの要望に応えて、ある特定の地域放送局の実態を調べるというようなことも行っています。大体1年間に3局から、多い年で5局程度調査して、今おっしゃったような点をチェックしてくという方法は、取り組んでいます。また、将来への課題として、地域放送局のPDCAサイクルを回していくときに、どういうことが可能なのかということについて、今、経営企画局と放送文化研究所とで、さらに検討しているところです。

 (倉田委員)

 8ページの女性のデータがよくなっているというのは、私と近い世代だと思うのですが、個人的に視聴しやすい番組がとても増えたと思っています。ただ、男性の40,50代のところで、「正確・公平」の評価が少し下がっています。項目の中でも「正確・公平」はNHKが最も大事にするものの筆頭ではないかと思います。「なぜですか」ということをアンケートで聴いてないということなので、分からないかもしれませんが、どうして少し下がってしまっているのかについて、推測でも結構ですので、ある程度見えているものがあれば教えていただきたいと思います。また、今、メディアを見ていますと、テレビの論調と週刊誌の論調でだいぶん異なり、原発などに関しても問題意識の温度差があると思うのです。テレビでは「大体大丈夫だ」という、わりと「安心してください」というような論調が多いのですが、雑誌などを読んでいますと、危機感をあおるようなものがとても多くなっていますので、何を信じたらいいのかが分からないのです。そういったとき、NHKはどうなのだろうと考えると、視聴者が、今回の原発や地震のことについて、NHKをどれぐらい正確で公平だと評価しているのかについて早急に知りたいと思いますので、地震発生後のデータをなるべく早目に取っていただければと思います。

 (松本会長)

 今回の地震発生後のNHKに対する視聴者の見方というのは顕著に出ています。ふだんNHKが視聴されている割合からいうと、その割合が極めて高くなっており、その一番の原因は、やはり正確で早いということと、ここにある「信頼」というのがベースになっています。現在、そういうことについて取りまとめているところであり、ふだんからのNHKの取り組みや姿勢に加え、視聴者の皆さんが持っている見方は、このような形であらわれてきているのだと私自身も感じています。本当に顕著に出ていて、皆さんが信頼してくださっているのだと思います。それから、週刊誌とNHKについては、週刊誌は週刊誌を売るという立場で書かれますので、NHKはそれとは別だと思います。NHKの今回の報道姿勢は、事実を事実として正確にきちんと、早く伝えるということにしています。こういう大震災ですので、いろいろな方々に対して、元気を出してもらえる、前向きな気持ちを持ってもらえるような報道も加えながら放送していこうとしています。どちらが真実かと言えば、NHKは真実をきちんと報道しているということです。

 (竹中委員)

 女性の20,30代の層の好感度が全体的に上がっているということについて、私の周辺でも結構実感できることで、特に「あさイチ」は、若い女性にとても評判がいいのです。ただ、その評価の理由については問うてないというところが、すごく残念です。ぜひそれは知りたいですし、それを知って初めて進めていくことのできる取り組みもあると思いますので、大変な業務なのかもしれませんが、ぜひ検討いただけたらうれしいと思います。

 (數土委員長)

 この件については、もっと議論の時間が必要だと皆さんも思っていると思いますが、このような機会は何回もあろうかと思いますので、その機会によろしくお願いします。本当にいいデータだと思います。

 (松本会長)

 震災後のいろいろな動きはまとめていますので、顕著に出ていることについては、活用しないともったいないと思っています。

 (數土委員長)

 ぜひ、今回の災害におけるNHKの役割・評価を視聴者の方に問うていただいて、まとめていただければと思います。

 

 (2) 平成23年春季交渉の結果について(資料)

 (八幡理事)

 労働組合、日放労との春季交渉の結果についてご報告します。平成23年春季交渉は、東日本大震災の発生により中断期間を挟むことになりました。交渉の経緯についてですが、3月8日の経営委員会でご報告しましたように、当初は3月4日から分会交渉が始まり、系列・支部での交渉を経て、3月23日から25日で中央交渉を行う予定でしたが、11日の震災発生により、震災報道に万全を期すため、組合は闘争体制をいったん解除して、交渉は中断となりました。例年、春季交渉に合わせて3月末で、組合との労働基準法に基づく勤務協定を更改していますが、これについても組合のほうは、震災業務に的確に対応するために、更改にあたっての交渉を持つことなく、暫定的に5月末まで2か月間延伸することに合意しました。4月に入って少し落ち着いた、 先週の4日に春季交渉を再開して、中央のみで交渉を行い、5日に収束しています。
 結果ですが、23年度の給与については、組合側から交渉に際してベア要求はありませんでしたが、23年度の職員給与は定昇のみを実施することとしました。ベアについては、以前にもお伝えしましたが、14年度以降、ベアゼロを継続しています。
 次に、業務・要員体制です。21年度〜23年度の3か年経営計画で100人程度の効率化を計画しており、23年度は営業職場の業務転換や技術の業務委託等で純減40人の効率化を行います。これについても組合の各段階で議論をする予定でしたが、震災のために、半分以上の分会およびすべての系列・支部で交渉は未実施となっていますので、5月の勤務協定更改の場に合わせて説明を行うことにしています。

以上で付議事項を終了した。

 (數土委員長)
 最後に、このたび退任されます日向専務理事、溝口理事、八幡理事、黒木理事からごあいさつをいただきたいと思います。
 (日向専務理事)
 4年間理事を務めさせていただきました。その間いろいろなことがありましたが、本当に、私に与えられた仕事をきちんとやってこられたのかどうか自信はありませんが、これからもぜひNHKをよろしくお願いいたします。
 (溝口理事)
 2期4年間でしたが、大変お世話になりました。実は、2週間に1度開催されるこの経営委員会の場と時間は、私にとって大変スリリングな空間と時間でした。NHKの役員をやっていても、叱ってくれる人や、導いてくれるなどという装置がなかなかないものですから、それが経営委員会だというふうに、自分で勝手に決めていました。何度かご助言もいただき、それをもとに業務設計もしてきました。本当にお世話になりました。これからもNHKをよろしくお願いいたします。
 (八幡理事)
 4年間お世話になりました。この間本当にいろいろなことがあり、NHKも打たれ強くなったという気がとてもします。先ほどの話にもありましたが、打たれ強さの中で必ずNHKは、はい上がってきて、今の大震災の報道や番組のよさに結び付いていると思っています。これからもまだまだ大変な時期が続くと思いますが、やはり公共放送NHKは頑張れると思います。立場は変わりますが、違う立場から日本の公共放送としてのNHKを見守っていきたいと思います。どうもありがとうございました。
 (黒木理事)
 この2年間は番組制作の現場に関わってきました。今私が見ますところ、若いディレクター、制作者たちは一生懸命頑張っています。特に今回の震災以後、世の中の雰囲気はがらりと変わってきていて、これから先どのような番組を作っていくかということを、真剣に考える兆しが出てきています。経営委員会の皆さまにもぜひ、こうした制作現場に対するご理解とご支援をいただきますように、お願い申し上げます。ありがとうございました。

 

 

 以上で付議事項を終了した。

 

 上記のとおり確認する。

 

 平成23年6月28日    

數 土 文 夫

 

井 原 理 代