ページの本文へ

NHK金沢・石川WEBノート

  1. NHK金沢
  2. 金沢・石川WEBノート
  3. 高専ロボコン実況の舞台裏 東海北陸大会担当 過去に国技館も

高専ロボコン実況の舞台裏 東海北陸大会担当 過去に国技館も

高専ロボコン2023東海北陸地区大会 11月23日放送 NHKプラスの見逃し配信は12月7日(木)午後1:59まで!
  • 2023年11月21日

11月23日(木・勤労感謝の日)午後1時5分から総合テレビで放送される「高専ロボコン2023 東海北陸地区大会」を、さらに楽しく見るために、ロボコン大好きアナウンサーが、実況の舞台裏をご紹介します。
(アナウンサー 松岡忠幸)

画像をクリックすると放送後に見逃し配信が見られます
12月7日(木) 午後1:59 まで

金沢工業大学で東海北陸地区大会開催

10月29日(日)に、石川県野々市市にある金沢工業大学で、高専ロボコン2023東海北陸地区大会が開催されました。地区大会の開催地は持ち回りで、今回は石川県の国際高専がホスト校。

守屋瞭アナウンサーと高畠菜那キャスターが司会を担当。私、松岡忠幸が実況を担当しました。

20チームが参加する24試合を1人で実況するのは、本当に大変です。しかし、熱戦だらけで、ロボコン大好きな私にとって幸せな時間でした。11月23日の放送を、ぜひご覧ください!NHKプラスでの見逃し配信も2週間あります。

ロボコン大好きアナウンサー

NHK有数のロボコン好きアナウンサーだと自負しています。

これまで仕事で関わってきた高専ロボコンは、
2005年 「大運動会」四国地区大会 司会
2013年 「Shall We Jump?」関東甲信越地区担当リポーター
2018年 「Bottle-Flip Cafe」関東甲信越地区大会 実況
2019年 「らん♪ RUN Laundry」全国大会 実況
2023年 「もぎもぎ!フルーツGOラウンド」東海北陸地区大会 実況 ←New!
と5大会!

高専ロボコンの聖地である国技館で実況した2019年は、特に胸が熱くなりました。当時は「あさイチ」を担当していたので、ロボコン好き仲間の博多大吉さんに自慢したのを覚えています。

大学生が参加するNHK学生ロボコンも、2019年の「グレート・ウルトゥー」で実況を担当しました。

とにかく、ロボットが好きなのです。

「競技」と「アイデア対決」を同時に実況する難しさ

高専ロボコン実況は難しいです。「競技」であると同時に「アイデア対決」だからです。競技としての勝負のあやを伝えると同時に、それぞれのロボットに盛り込まれたアイデアを伝えるという役割も実況に求められ、そのバランスが難しいのです。短い競技時間に両方を盛り込まなければいけません。

勝負のあやを伝えつつ、アイデアのすごさも伝える一石二鳥の手法として私がよく使うのが、競技フィールドの寸法を意識的に盛り込むことです。
「高さ180cmのフルーツをキャッチした!」
「高さ6cmの段差が立ちはだかる!」といった調子。
課題として立ちはだかる数cmの違いは、ロボットの設計に大きな影響を与えます。具体的な寸法を伝えることで、「人間の身長よりも高いターゲットをねらっているのだなぁ」などと、比較対象がなくて寸法を実感しにくい競技フィールドのサイズ感と、課題の大変さが伝わるのです。

また、一般的な競技の実況であれば、とにかく得点シーンが最優先です。しかし、ロボコン実況においては、別のロボットが得点している瞬間であっても、得点にはならないけれど独自の機構で段差を見事に乗り越えた場面の実況を優先するという判断もありえるわけです。

そうしたアイデアのどこがポイントなのかは、機構や制御に関する知識がないと分かりません。今回初めてロボコンにたずさわった司会の守屋アナウンサーと高畠キャスターには、そうした知識が最初はありませんでした。そこで、信地旋回と超信地旋回、オムニホイールとメカナムホイールといった概念や機構など、基本的な知識をぎゅぎゅっとまとめて伝えてから取材にあたってもらいました。あとは、現場で取材する中で、高専生のみなさんに教えてもらうしかありません。私がそうしてきたように。

取材にはチームワークが欠かせない

例えば今回の東海北陸地区大会だと、20ものチームを取材しなければいけません。しかも、大会前日テストランの日だけでです。また、それぞれのチームがロボットを整備しているブースを取材したい一方で、試合会場で行われているテストランでのロボットの動きも取材する必要があります。一人で取材するのは物理的に不可能です。

そこで、取材陣のチームワークが非常に重要になります。実況担当者である私は、基本的に試合会場に張り付いて、テストランの様子をスマートフォンで動画撮影しながら、ひとりで模擬実況し続けました。1チームずつ次々と行われるテストランを、フィールドに立てられるチームの名札のアップから始めて1チームずつ撮影していくのがポイント。最終的にずらりと各チームの名前が動画のサムネイルとして並ぶので、見返すときに便利なのです。

司会の守屋アナと高畠キャスターは、手分けして各チームの整備ブースをまわって取材しました。どんなこだわりを持ってロボットを作ったのか?チームメンバーの特徴は?ひとつひとつのチームをていねいに取材して、大会で伝えるべきポイントを整理していきます。

すべてのテストランが終わった後に、三人で集合して情報をすり合わせ、私が模擬実況しながら撮影したテストラン動画を見ながら、翌日の大会本番でのチーム紹介コメントを練り上げ、実況や試合後のインタビューのイメージをふくらませていきます。20チームもあるので、とにかくテンポよく作業を進めていかないと、時間はいくらあっても足りません。取材陣のチームワークが命です。

実況席にもチームワークが欠かせない

20チームが出場するということは、20チーム分の資料が実況席に積み上げられます。しかも、数分で終わる短い試合を次々と24試合実況していくわけです。資料の整理ひとつとっても、1人ではとても対応できないので、サポートするスタッフが隣についてくれます。

また、今回は各チームのロボットは1台ずつでしたが、場合によっては複数台のロボットが登場し、両チームの何台ものロボットがフィールドを動き回る競技になります。とても1人の目では追いきれないので、サポート役のスタッフに「得点入った!」など実況が見落としていそうなことをメモで教えてもらいます。特に、特定の条件を満たすと問答無用で勝ちが確定するルールのある競技の場合は、「リーチ!」などのメモを出してもらうことが非常に重要になります。

数分間にすさまじい情報量が詰め込まれた試合を次々と実況していくと、脳が沸騰するような感覚になります。また、すさまじい情報量を何とか詰め込むために、早口でまくしたて、熱い展開に思わず声が大きくなって、のどもかれてしまいます。そんな、頭脳労働としても、肉体労働としても、猛烈に大変な仕事ですが、みんなのチームワークで何とか乗り切っていくわけです。

11月23日の放送ぜひご覧ください!

今回の東海北陸地区大会は、試合終了のブザーと同時の得点が認められるかどうかで勝敗が変わる、いわゆるブザービーターの試合が2試合もあって、本当に大変で、本当に熱い、本当に楽しい大会でした。

11月23日(木・勤労感謝の日)午後1時5分から総合テレビで放送される「高専ロボコン2023 東海北陸地区大会」を、ぜひご覧ください!

画像をクリックすると放送後に見逃し配信が見られます
12月7日(木) 午後1:59 まで

そして、11月26日(日)に国技館で行われる全国大会も楽しみです。出場する各高専のロボットがベストなパフォーマンスを発揮できることを祈っています。

  • 松岡忠幸

    NHK金沢 アナウンサー

    松岡忠幸

    出身地 長崎県長崎市
    単身赴任生活3年目に突入しました。
    筋金入りのメカマニアで、アナウンス室時代はロボコン実況全般を一手に担当。

ページトップに戻る