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石川県珠洲市のデジタル地域通貨とは?

能登半島の先端ではじまったプロジェクト
  • 2023年11月15日

珠洲市内の酒屋で買い物をする男性。購入するときに差し出したのはスマートフォンのアプリです。

今ではどこでも見かけるようになったこのような「アプリ決済」。ただ、このアプリ決済は珠洲市内のみで利用できる「デジタル地域通貨」なのです。

デジタル地域通貨を導入したのは、金沢市に本店を置く北國銀行。その狙いはキャッシュレス決済の普及です。諸外国と比べればキャッシュレスの比率が低い日本。
銀行としてはキャッシュレスの普及を図り、ATMなどでの現金の取り扱いコストを減らしていくことが課題となっています。

北國銀行 小石昌弘カード部長

「現金管理の手間だったり、取り扱いの手数料もかかる世の中ですし、キャッシュレス比率をなるべく100%に持ってきたいというのが我々の思いです」

 

珠洲市もデジタルの地域通貨が使えるアプリの登録を積極的に市民に勧めています。
強調するのは、行政サービスへの活用です。マイナンバーカードと連携させることで、希望する市民には、市からの給付金などを、この地域通貨で支払うことになります。
ウォーキングの歩数に応じたポイントの付与といった事業にも幅広く活用するとしています。

 

アプリを登録する市民

「ウォーキングをしているのですがこの万歩計とアプリがつながるようになるので、これは楽しみだなと思って登録しました。歩く元気が出てくるから健康にも良いかな」

北國銀行は行政の業務効率化も目指しています。これまではポイントに応じて市民に郵送で行っていた商品券。これをデジタル地域通貨で付与することになればボタンひとつで行えます。書類を作成する作業などが削減することができるというのです。

もうひとつ、デジタル地域通貨を普及させるための大きな魅力が。
それは店舗が支払う手数料です。大手の決済アプリなどでは1回のお買い物で3%ほどの手数料がかかりましたが、これを0.5%と低く抑えるというのです。
その鍵を握るのが北國フィナンシャルホールディングスが自社で開発したシステムです。

このデジタル地域通貨の決済システムには実用化されて新しいブロックチェーンを活用。これにより、システムのランニングコストを抑えられ、手数料を安くすることにもつながりました。
日本のキャッシュレスが進まない大きな要因のひとつがこの手数料だと考えていた北國銀行。
システムを武器にデジタル地域通貨を利用できる店舗を増やしていきたい考えです。

北國銀行は県内のほかの市町や、県外にもこのデジタル地域通貨を導入したいと考えています。
そのためにも能登半島の先端ではじまったプロジェクトの成功が重要になります。

 

  • 竹村雅志

    NHK金沢放送局 記者

    竹村雅志

    2019年入局
    警察や行政の担当を経て現在は経済担当

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