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大学生が伝統野菜をPR!プロジェクト前編

執筆者のアイコン画像ことじろう
2022年10月05日 (水)

10月7日に放送した
いしかわ令和プレミアム「伝統野菜をつなぐ 学生たちの挑戦」。
ヘタ紫なすのPRに乗り出した金沢大学の学生たちを追った番組でした。
動画はこちら。



その番組を記事でも!
ということで、3回シリーズでお伝えします。

前編は「学生たちとナスの出会い」
生産農家訪問編です。

そもそもヘタ紫なすって?

sakiura.jpg金沢市北東部の高台に広がる崎浦地区。
夏、この地域の畑でたわわに実るのが
今回の主役、「ヘタ紫なす」です。

nasu3.jpg小ぶりながらハリがあって卵型。
濃い甘みと、なめらかな食感が魅力。
県内の料亭などでは欠かせない食材のひとつです。

郷土料理の「ナスそうめん」に使われたり、
味がしっかりしているためイタリアンにもぴったりです。

nasusoumen.jpgnasuoven.jpg明治時代にはすでに県内で栽培されていたといわれるヘタ紫なす。
かつて金沢で「ナス」といえば、ヘタ紫なすのことでした。

ところが、栽培しやすく実も大きな「中長ナス」が登場すると生産者が激減。
今ではわずか2軒になりました。

PR動画に挑む金沢大学の学生たち

このピンチを耳にし、危機感を抱いた人たちがいました。
金沢大学の学生たち。地域と関わる、AERUプロジェクトのメンバー、5人です。

nasugakusei.jpgこれまで、プロジェクトでは伝統の田植え技術を学んだり、
学生目線で観光客向けのサービスを提案するなど、
地域を舞台に活動の場を広げてきました。

そんな学生たちが今回、ヘタ紫なすの
PR動画を制作することにしたのです。

ところで、メンバーには県外出身の人もいるようですが、
そもそも、「ヘタ紫なす」って食べたことありますか?

nasugakusei2.jpgnasugakusei3.jpg

あらら、あまり馴染みがないようです。

学生たち 生産者のもとへ

というわけで、
まず、ヘタ紫なすのことを知るために畑をたずねました。

生産者の多田礼奈さんです。
nasutada.jpg

さっそく1つとって見せてくれました。

多田さん
これがヘタ紫なすです。
学生

ちっちゃくてかわいい!
形がきれい!

多田さん

味は濃くて甘いのが特徴で、甘さでいったら普通のなすが糖度が3~4度のところ、
このヘタ紫なすは7度あります。
火を通した時にとろっとしているし、むっちりもしている。

学生

そんなにおいしいんだね。


とにかく強い甘みが特徴のヘタ紫なす。
甘さを引き出すために、もっとも大切なのが「土作り」です。

土の状態を見ながら8種類の肥料を混ぜ合わせているそう。
その作業を、なんと、苗を植える半年も前に始めるんですって。

学生

土づくりもこう手作業で1人でやられてるんですか?

多田さん

そうです。堆肥とかは2トンくらいまくんですけど。
全部手でこうやって。

学生

手で、多田さんがこうやって?

多田さん

もう担いでやりますよ。

nasusidou.jpg

ヘタ紫なすのもう一つの魅力が「やわらかな食感」です。
そのやわらかさゆえ、育てたあとの収穫も一苦労なんです。

ヘタ紫なすは皮が薄くて柔らかいぶん、とっても繊細。
実が葉っぱに少し触れただけで傷がついてしまいます。

そのため、実が小さいうちに葉を取り除いておかないといけないんです。

nasusidou2.jpg

収穫を体験させてもらった学生たち。想像以上の大変さに気づきました。

学生

実をとるだけならともかく葉っぱも意識してってなると、
めっちゃ頭も使うし疲れる。
作業自体は結構簡単で楽しいですけど、
なんかこれを1日1000個とかやっているって考えるとすごいなって。

手間ひまをかけて育てられた甘くてやわらかい「ヘタ紫なす」。
多田さんは、ひとりでも多くの人に知ってもらおうと
様々な取り組みを行ってきました。

畑での食事会を企画したり、
特徴を強調したパッケージを自らデザインするなど、試行錯誤を繰り返しました。

nasusyokujikai.jpgnasupackage.jpg

"種を守りつなぎたい" 生産者の思い

でも、多田さんはなぜここまでしてこのなすを作り続けるのでしょうか。

多田さん

私、おじいちゃんのあとをついで農家になってるんですけど、
おじいちゃんがずっと作ってた。

この農園の名前は「きよし農園」。

由来は祖父のきよしさんです。きよしさんは50年以上にわたって野菜作りを続けてきました。

nasugrandpa.jpg

多田さん

私の祖父ってすごく働き者で、それこそ休みなしに働いてて、
ずっとたぶん畑のことしか考えてなくて、
病気になった時も何回か手術してたんですけど、
お見舞いに行っても毎日畑の話ですし、
畑が本当に生きがいだったんだろうなって思います。

きよしさんが守り続けてきたヘタ紫なすを残したい。
その想いから、多田さんは、畑を継ぐことを決めたのです。

多田さん

このナスっていうのはずっと昔から種を守り続けて作ってきたナスなので、
誰かが作らなきゃ残らない種で、
せっかく祖父が必死の思いで守ってきたものがなくなるのがもったいなと思って
守りたいなと思いましたね。

生産者の思いに触れた学生たち。
中編では、ヘタ紫なすを料理する人の思いを知るため、老舗の料亭へ向かいます。
お楽しみに!

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