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頻発する珠洲の地震 災害時に切り替えの"スイッチ"を

執筆者のアイコン画像吉倉崇唯(記者)
2022年06月27日 (月)

続いていた地震。突然、大きな揺れが襲った。

今月19日。震度6弱、マグニチュード5.4。
地震が活発化していた能登地方を一連の地震活動の中で最大規模の揺れが襲いました。

 

saigaisuitti8.jpgのサムネイル画像

倒れてしまった家具や割れて散乱した家のガラスなど、各地で大きな被害をもたらしています。
生活を取り戻そうとする中、地震は繰り返し起き不安が続いています。


市民の間には地震慣れ?
震度6弱の地震が起こる2日前。
NHKのクルーは、珠洲市で住民たちを取材していました。
聞いていたのは、頻発する地震に対する意識や備えについてです。

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≪80代女性≫
地震がしょっちゅう来ますね。怖いです、本当に怖いですよ。

≪70代男性≫
地震?もう慣れてますよね。また来たなという程度です。

≪50代男性≫
震度2とか3には慣れました。防災グッズについては用意ができていません。


地震を怖がる人がいた一方、1年以上と長期化する地震活動で地震に対する「慣れ」の声も聞かれました。

高校生が地元の防災意識を調査!

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地域の防災意識にどんな課題があるのか。
地元の高校生たちが、ことし5月に調査を行っていました。

県立飯田高校の3年生4人のグループでは、生徒が自由に学習のテーマを決める「探究」の時間を使って奥能登地域の住民414人に意識調査を行いました。

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「地震の回数が増えていることについて気になるか」この質問に「気になる」と答えた人には具体的にどんな備えをしているかも聞きました。

調査結果では「地震回数が増えたことが気になる」と回答した人が92%にのぼりましたが、このうち、「地震は気になるが、行動に特に変化はない」と答えた人が27%いました。

このほか、非常時に持ち出すものを用意していなかったり、家族と連絡がつかない時の対応を決めていなかったりする人が多いことなどもわかりました。

グループの生徒

珠洲市全体の防災意識が上がれば避難する際、市内の人は1人暮らしの人が多いから、近くの人を助けにいった方がいいなとかそういう意識に変わってくると思うので、意識が変わることで被害に遭う人も少なくなってくると思う。


市内の100円ショップにはさっそく防災グッズを買い求める人も

震度6弱のあと、震度5強の地震も続いたその翌日の今月21日。珠洲市内の100円ショップにはたくさんのお客さんが来ていました。

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≪客の男性≫
次また地震が来たら困るから転倒防止のシートを買おうと思って。

≪客の女性≫
食器棚の中の皿が落ちて割れたりしました。
いま一度確認して対策しないといけないと思う。

  

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100円ショップ 店長

ふだんも防災グッズはよく売れておりましたけれど、地震が続いた昨日今日とさらに売れています。
もう次が来る前に用意しとかなきゃという感じでタンスが倒れないよう防止するものなどが売れています。

 

地震は気をつけていたけれど・・・
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珠洲市に住む勘耶一郎さん。
自宅が海に近い場所にあり、津波が来ることも考え、水や食料などが入った持ち出し袋をいつも車に積んでおくなど、以前から備えを意識してきたといいます。

勘耶さんの家では大きな家具を置かないなど地震に気をつけてきましたが、ガラス戸に近いところに置いていた家具が地震で倒れてしまい、戸が割れてしまいました。幸い家族にけがはありませんでしたが、これまでの対策を見直すきっかけにもなったということです。

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珠洲市に住む 勘耶一郎さん

揺れがひどかった。こういうものが割れるとは思わなかった。
これからまた対策を考えなければいけないなと思います。


すぐに行動に移せる「スイッチ」を

飯田高校のアンケート調査の監修を行った、地震学が専門で金沢大学の平松良浩教授です。
平松教授は、住民たちが、常に緊張状態でいることは難しくいざというとき、行動を切り替えられるように備えておくことが大切だといいます。


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金沢大学平松良浩教授

ふだんの自分の生活を振り返って整理をして家族で一緒に考える、話をするということも立派な防災の活動になる。
ここにいるときはどうする、あそこにいるときはどうするとか、ふだん考えておいて、いざというときには考えないでそういう行動をとれるようにする。
非常に強い揺れに襲われたときだけ、「スイッチ」を入れ替えて防災行動に移る避難行動をとるというふうにしていただければ良いと思います。

 

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