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INTERVIEW 2022.11.13

北条時房役・瀬戸康史さんインタビュー

~みんなの心に寄り添い ホッとできる瞬間を~

改めて、「鎌倉殿の13人」における北条時房はどのような人物だと思いますか。

どんどん兄・義時がダークなほうに向かい、つらい決断が増えていますが、時房は、ドラマ全体で見たときに、箸休めではないですけれど、ちょっと視聴者の方がホッとできる瞬間を担えたらいいなとは思っています。それが三谷さんから託された使命のひとつなのかなと思うんですよね。僕が出ているシーンは基本的にほかと比べてホンワカしている気がするし、時房のちょっと抜けている部分がおもしろく見えたらいいのかなと。そういう意味でも時房は、いい意味で周りに流されず自分を客観視できている人物なのかなと思います。

登場当時から若々しさが魅力の時房ですが、ビジュアル面で少し大人びた感じにはなるのでしょうか。

衣装は少し変化しましたが、あとはほぼ変わらないですね。以前より三谷さんからの“若い顔いじり”があったので、「あまりヒゲは生やしたくない」という希望は伝えさせていただきました。年上に見せるって難しいんですよね。自分が無理をしない範囲で、年齡のことはあまり気にせず演じています。

放送中のドラマをご覧になった周りからの反響はいかがですか。

見た方みんなが口をそろえて「おもしろい」と言ってくださるので、やっぱり三谷さんはすごいなと思いますし、三谷さんの脚本を役者陣が魅力的に感じているからこそ、余計に物語に感情移入できるんだと思うんですよね。スタッフさんはじめ、すばらしいチームワークが生んだ評価なのだろうなと。自分のことに関しては、やっぱり重いシーンが多い中で柔らかいシーンをやらせていただいていることで、よりエッジの利いた部分が強調されているように感じますし、「かわいい」とか「おもしろい」と言ってもらえるのはすごくうれしいです。「三谷さんありがとうございます!」という感じです(笑)。

現在は、三代鎌倉殿・実朝のまつりごとが行われていますが、時房から見た彼の印象を教えてください。

繊細ですよ、とても。だから時房は彼に、心を開ける人はいるか聞いたんだと思います。頼家のことがあったからというのもあるけれど、同じ繊細さでも2人はちょっと違い、頼家は軸が太い系の繊細さでしたが、実朝もろくてはかなくてすぐに崩れてしまいそうな繊細さを感じるので、支えになってあげたいし、話を聞いてあげたくなっているのかなと。重責を少しでも軽くしてあげたいという感じですかね。

義時とおい・泰時は意見がぶつかることが多いですが、この親子のことはどう思っているのですか。

あの2人、結構前からぶつかっているんですよね。泰時は昔から曲がったことが嫌いな人なので、そういう点は時房も認めてはいるんでしょうけど、気持ちとしては、「僕がなんとかするから、それは今言うな」みたいなことは思っていると思います(笑)。義時の心にも寄り添いたいし、泰時の言いたいこともわかる。だから結構板挟み状態なんですよね。時房は平和主義者で、争いなんて起こってほしくないと思っているタイプなので、「いろんな方向に動いていく矢印のとがった部分をどう丸くするか」ということを考えて動いている人なんだと思います。

では、父・時政が義時によって伊豆へ追放になってしまう過程はどのように感じていましたか。

すごく複雑でした。兄上がやっていることもわかるので…。時房も父上に「りくさんの言うことばかり聞き過ぎですよ」と忠告していますからね。「ちょっと言うタイミングが悪いのでは」と僕としても思ったりするのですが、でもそれは本心だし、父上と別れるというのはつらい決断だったと思います。なので、父上が伊豆に行くための準備をしているシーンは、涙してしまいました。

追放される前の北条家メンバーがそろうシーンは、相当カオスだったんですよ。でも、みんなが違うことを言っているのにひとつの輪になっている感じが「家族だなぁ」とジーンときました。父上の言うことに笑ったり、政子さんが僕に冷たいことを言ってきたり、みんなで呪文を唱えたり、本当にくだらないんですけど、それが以前の北条家という感じで懐かしかったです。

物語もクライマックスに向かっていますが、今どのようなことを感じていますか。

あっという間に終わっていくんだなという感じです。僕は途中からの参加ですが、皆さんは2年近く撮影をしているので、もっと思い入れは強いだろうなと思います。物語としてはどんどん人がいなくなって寂しい部分もありますが、個人的には史実の時房は兄・義時よりも長生きしているので最後まで死ぬことはありませんし、僕は大河ドラマで最後まで生き残っている役は初めてなので、うれしく思っています。

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