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INTERVIEW 2022.03.20

平清盛役・松平健さんインタビュー

~“悪の象徴”として、威厳や存在感を表現~

三谷さんの作品には初出演となりますが、台本をお読みになった感想はいかがですか。

人と人の関わり合いの描かれ方がおもしろいなと思いました。ただ戦や権力争いだけでなく、あの時代を生きた人たちの人間模様みたいなものが見えるのが読んでいて楽しかったです。

平安末期から鎌倉時代についてのイメージと、演じられる平清盛の印象をお聞かせください。

“華やかで優雅な世界”から“戦を伴う権力争い”に移り変わっていくというイメージですね。平安から鎌倉に向かって血生臭い時代になっていくのかなと。
そんな中で今回演じさせていただいた平清盛というのは、力を持つためにいろんな策を弄し、血生臭いことをいっぱいしながら自分の地位を上げていく、天下を取るという野望を強く持っていた人物だと思います。そういう意味では、清盛は夢を果たせたのかもしれません。しかし、武士の頂点にいながら福原に都を移したっていうのは失敗だったような気がします。公家の世界に入り込んで、自分も同等になりたいがために子どもや孫を嫁がせてきましたし。都を移したのはちょっと隙を見せてしまいましたね。

「鎌倉殿の13人」における平清盛はどんな人物だと思われましたか。

「まず、清盛を退治しなきゃいけない」みたいな感じで、今回のドラマの中ではたぶん、“悪の象徴”ですよね(笑)。本当に要所要所で画面に出てくる感じで、ただ座っているシーンも多かったのですが、その中でもしっかり存在感や威厳を出していけたらいいなと思いながら演じていました。衣装も赤や金という結構強烈な色使いでしたので、目立っていたのではないかと思います。なにしろちょっとしか出ないので、印象づけるためにスタッフの皆さんがいろいろと考えてくださって、派手にしていただいたのかなと(笑)。

清盛の後継者となる宗盛のことは、どのような息子だと感じられましたか。

清盛が生きている間はなかなか頼りないというか、不安な息子でしたよね。本当は早めに引退して彼に後を継いでもらって、自分はそばについて見守りたいという思いもあったのに、思いがけず病気になってしまってかないませんでした。

「鎌倉殿の13人」における源頼朝はすごく人間的で、結構“普通の男の人”っぽく描かれているように感じていましたが、都での対応に追われる中で挙兵を許してしまいました。若き日の頼朝に恩情をかけてしまったことは本当に無念です。宗盛には、「頑張ってもらわないと困るぞ」という感じですね(笑)。

西田敏行さんが演じる後白河法皇の印象はいかがでしょうか。

後白河法皇との腹のさぐりあいみたいな場面は芝居場として一番楽しかったですね。西田さんは本当に芸達者で、すごく芝居のうまい先輩なので、いろいろと勉強させていただきました。

時代劇のどのようなところにおもしろさを感じますか。

時代劇というのは着物社会じゃないですか。でも今は着物を着る若い人も少ないし、着物文化がどんどん減っているように感じます。成人式のときくらいしか着ないなんてことも多いですよね。でもだからこそ、時代劇を見ることで貴重になってしまった着物の生活を学ぶことができると思います。ふん装だけではなく、私がやってきた立ち回りやチャンバラ、あとは日本人らしい人情などたくさん魅力があるので、皆さんに慕われるんじゃないでしょうか。時代劇は空想の世界で、いろいろなものを作っていけるので、すごく想像が広がっておもしろいと思いますけどね。大河ドラマは特に、セットや撮影技術も大がかりで規模が違うなっていう印象なので、演じる側としてとてもやりがいがあります。

今回は若い役者さんもたくさん出演されていますが、若い人たちに伝えたいことはありますか。

私が若かったころから比べたら皆さんとても上手じょうずなので、私から伝えるようなことは特にありません。逆に私が勉強させていただいているような感じです。たぶん彼らがやっていることが、今の時代にあったお芝居でしょうからね。

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