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INTERVIEW 2022.01.30

北条宗時役・片岡愛之助さんインタビュー

~まっすぐで熱い男の人生を歩める楽しさ~

脚本を読んで、北条宗時はどのような人物だと思われましたか。

とにかく「まっすぐで、熱い男」というイメージが最初に伝わって参りました。私自身は熱くガンガン進むタイプではなくて、どちらかというと内に秘めた熱さはありながらものんびりしているので、真逆ではあるんです。別の人の人生を演じられるのは役者の醍醐味だいごみであり楽しみでもありますので、宗時の人生を歩ませていただけることの喜びを感じています。

役について、三谷さんからアドバイスはありましたか。

一番困ったのは年齢でした。撮影にあたって「宗時は何歳なのかな?」と。第1回の時点では、小栗旬さんが演じる北条義時は13歳14歳あたりなのかなと。ということは、宗時はお兄ちゃんだから、15歳とか16歳なんだろうかと(笑)。どうしたものかと思い、三谷さんに「宗時は何歳なんですか?」とメールで伺ったら「まぁ20歳前後だと考えて、あまり年齢のことは気にしないでやってください」とお返事をいただき、年齢設定のない大河ドラマってすごいなと思ったんですけれども(笑)。「物語のスタートダッシュをお任せします」ともお言葉をいただいたので「心得ました。しっかりと勤めさせていただきます」とお返ししました。

楽しいシーンもありつつ、シリアスなシーンもありますが、演じていていかがですか。

三谷さんの大河ドラマには「真田丸」(2016年)も出演させていただきましたが、私の個人的な感想としては今回の「鎌倉殿の13人」は、より三谷さんらしさが濃く出ているんじゃないかなと思っています。
楽しくてワイワイとした家族像が描かれているけれども、だんだん歯車が狂っていくのが悲しいというか怖いというか…。おもしろさのなかに恐ろしさのある物語になっていると思います。

父である北条時政と宗時が似ていると思う部分はありますか。

父上の時政は意外と脳天気なところがありますよね。前向きで、切り替えが早い。そういうところは父上の血を強く引いているなと思いますね。(坂東)彌十郎さんとドラマで共演させていただくのは初めてですが、歌舞伎の大先輩ですので、安心して信頼できる父上です。

宗時にとって弟・義時はどのような存在ですか。また、義時役の小栗旬さんとのエピソードはありますか。

宗時は、弟である義時に対して少し兄貴風を吹かせるようなこともありますが、とても信頼しています。小栗さんはとにかくナイスガイですね。真面目ですし、すごくストイックですし。一緒に乗馬の練習に行ったりもして、公私ともに仲良くさせていただいています。だから、ちょっと会わないでいるとさみしいですね。小栗さんからも「最近会いませんね、兄上」と連絡をいただいたりもしました(笑)。

宗時は源頼朝のどんなところを見込んでついていこうと思ったのでしょうか。

源頼朝という立場が使えると思ったんじゃないでしょうか。宗時は本当に坂東武者のことが大好きで、実は平家だろうが源氏だろうがどうだっていいけれども、坂東武者の世にしたいと。そして、そのトップに立つのは北条なんだと考えている人だと思います。そこにちょうど頼朝さんがいらっしゃって、利用するのは申し訳ないんですが。物語のなかでいろんな人がたくさん寝返るんですけど、当時は寝返りとか裏切りは生きていくうえでの常とう手段で、「え!? 裏切っちゃったの?」という驚きはきっとないんですよね。生きていくうえで有利な側につく。そういう意味では「本当に信頼できる人はいたのだろうか?」と思いますよね。

大泉洋さんが演じる源頼朝は、今まで拝見したことのない頼朝さんですね。三谷さんから見た大泉さんに当て書きされているんだろうなと(笑)。でも、すごく繊細な部分があったり、愛嬌あいきょうがあったりするところなんかは本当に人間らしいし、私は大好きです。人間臭くてリアルな頼朝さんですね。

坂東武者の地位を向上させるためにまい進する宗時ですが、坂東武者の魅力はどこにあると感じていますか。

やっぱり“熱い思いと強さ”ですかね。そういう部分が「坂東武者だ!」と胸を張って言えるところですし、特に宗時は最初の本読みのときに「熱くてまっすぐな男」とすり合わせをしました。私は、信念を持って大きな夢を語る男として宗時を演じています。坂東武者とはそういう男たちなのだと思います。
役として宗時が序盤は強引に引っ張っていく役割ですが、座長の小栗さんをはじめ、すばらしい俳優の皆さんがそろわれているので、不安なことは何もなく前に進んでおりました。キャスト・スタッフの信頼関係が築けている現場だと感じています。

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