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「テレワークで大混雑 電源コード・プラグの密に注意」(みみより!くらし解説)

水野 倫之  解説委員

新型ウイルス対策で引き続きテレワークが求められ、自宅でパソコンなど多くの電気製品を使う機会が増。しかし電源コードやプラグなどが原因の火災も増えていて、注意が必要。水野倫之解説委員の解説。

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新型ウイルスの第4波への警戒が続く中、テレワークが強く呼びかけられ、自宅でパソコンやプリンター、空気清浄機にテレビや電気ポットなど一度に多くの電気製品を使う機会これまでになく増。
電源コードやプラグが密の状態が続いていると火災につながることがあり注意が必要。

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電源関連の事故は過去5年で550件余り報告され、このうち280件あまりが火災となり、死亡事故も。
注目したいのは感染が拡大した去年4月以降12月までの延長コードなど配線器具の事故件数の速報値をみると前の年の同じ時期より3割近く増えている点。
機構では、テレワークで電気製品の利用が増えていることが影響している可能性があるとみる。
最も多いのが、電源プラグをさしっぱなしにしてほこりがたまったり液体が浸入し、発熱や火災になる事故。

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過去には、延長コードにモデムやルーターを接続したまま長期間使っていたところ、電源周辺が焼ける事故の報告があり、機構が原因を調べたところ、部屋で放し飼いにされていたペットの犬の尿がたびたびかかって出火したことが判明。
ペットにも注意必要だがより注意を払わなければならないのは電源プラグをさしっぱなしにしておくこと。
コンセントとの間にほこりや水分がたまりやすく、トラッキングと呼ばれる現象が起きて、火災につながる危険。
トラッキングの再現映像みると2本の金属部分の間に水分やほこりがあると電気を通してしまいその通り道ができて、火花が発生。これが繰り返されると炭化する。そしてますます電気が通りやすくなって発熱、やがて発火してしまう。
でもテレビなどプラグさしっぱなしの電気製品もある。
そこで1つ目のみみより情報。

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電源プラグは使い終わったら抜くのが基本だが、さしっぱなしにする場合は、▽コンセントとの間に隙間ができないようしっかり差し込むこと。
▽次に定期的に掃除してほこりを取り除いた上で、▽液体がかからないようにする。
新型ウイルスタウ策でアルコール消毒する場合は、直接ふきかけると液体が残ってトラッキング現象が起きやすくなるので、機構ではアルコールを布にしみこませてふいて、必ずカラ拭きするよう呼びかけている。

また電源タップは使っていなくても長い間にほこりがたまりトラッキングが起きやすくなるので、ほこりが入らないよう差し込み口にシャッターがついたタップや、キャップを差し込んでおくことも有効。
さらに電源プラグのトラッキングの事故が相次いだことを受けて、経済産業省は電源プラグなどの技術基準を改定。
5年前からは家庭内で日常的に使用される全ての電気製品の電気プラグなどについて、燃えにくい材料を使いトラッキングが起きにくくすることが義務化されたので、新しい製品を使うことも事故防止につながる。

次いで多いのは電源コードやプラグに大きな力が加わって火災に至るケース。
過去には掃除機の電源プラグが焼ける事故の報告があり、機構が調べたところ、コンセントからプラグを抜くときにコードを引っ張ったり、掃除中もコードが引っ張られることがよくあったため、電源プラグの金属部分が変形。接触不良となり発熱、出火したことが判明。

その再現映像みると、テレワークでコードが密になった状態のところをまたぐ際に足で引っかけてしまうとプラグの金属部分が変形。これを無理やり電源タップに差し込んで使っていると、接触不良で発熱しやがて出火。
また電源タップのコードが机の脚などで踏まれた状態が続いて、内部で断線して発熱、火災に至ったケースも。
こうしたトラブルを防ぐためのみみより情報。

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▽プラグを抜くときにはコードを引っ張らず、必ず電源プラグを持って抜くこと。
▽また電源コードを人が通るところに這わせたり机の脚で踏みつけたりしないこと。
▽さらにはコードを束ねたまま使うことも避ける。

特に消費電力が大きい電気製品をコードを束ねたまま使うとどうなるか、その再現映像をみると、束ねたところだけ徐々に温度が上がっていき、190度近くになると発火することがわかる。

そして最後に注意したいのが最大消費電力を超えた使用によって起きる火災。

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延長コードには接続可能な電気製品の最大の消費電力が定められていて、本体に書いてあります。1500Wまでというのが多いが、その延長コードにアイロンや電気ポット、電子レンジなどをつないで同時に使うと3000Wを超えてしまい、電源タップの内部で発熱が起きてやがて発火。
延長コードに複数の電気製品をつないで同時に使う場合は最大消費電力を確認し、それを超えないように。
こうした電源プラグやコードの事故、予兆がある場合も。
電気製品の作動状況がおかしかったり異臭がする。
またはブレーカーが作動するなどの異常があれば、すぐに製品の使用を中止してプラグやコード類の点検を。

テレワークはもう当たり前のことになりつつあり、今後も家庭で電気製品多く使うことが予想。電源周り、普段あまり気にすることがないかもしれないが、この際一度点検して安全を確保してもらえれば。

(水野 倫之 解説委員)

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