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「マイナンバーカードで買い物ポイント?」(くらし☆解説)

権藤 敏範  解説委員

今回のテーマは、マイナンバーカードです。政府は、景気対策とカードの普及をかねて、来年度、カードを持っている人に、買い物に使えるポイントをつける制度を導入する方針です。それは、どのようなものなのか?権藤解説委員です。

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【マイナンバーカードとは】
マイナンバーカードは、顔写真付きのプラスチック製のカードです。裏面にはマイナンバーが記され、ICチップも付いています。
住んでいる市区町村が発行していて、コンビニで、住民票の写しなどを受け取ることができますし、インターネットを通じて納税する「e-Tax」にも利用できます。何より、安全・確実に本人確認ができるのが最大の特徴だと政府は説明しています。
また、自治体の中には、カードを利用して、独自のサービスを行っているところもあります。前橋市では、高齢者や障害者などを対象にしたタクシー運賃の割引サービスを、カードをかざすだけで受けられます。

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【マイナンバーとは】
マイナンバーは、国民1人1人に割り振られた12桁の番号のことです。マイナンバーカードは申請しないと受け取れませんが、マイナンバーは、すでに、すべての国民につけられているのです。税や社会保障などを公平に負担することや、行政の事務手続きを効率化する目的で、4年前に導入されました。しかし、当時から、国の管理強化やプライバシーの侵害につながりかねないといった批判が根強くあるのも事実です。

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【買い物ポイント制度】
政府は、来年度、カードを持っていると、買い物に使えるポイントがつくようになる制度を導入することにしています。
買い物ポイント制度の仕組みは、まだイメージの段階ですが、カードを持っている人が、専用のページに、事前に作っておいた8桁のID(マイキーIDと言います)とパスワードを入力します。利用できる決済サービスの一覧が出てくるので、その中から、自分が使うサービスを選択。そして、実際に、金額をチャージすると、それに応じたポイントがつきます。
今は増税に伴う景気対策の一環として、キャッシュレス決済に対する「ポイント還元」が行われていて、来年6月までです。買い物ポイント制度は、これが終わった後になりますが、何月から始まるのか、まだ決まっていません。政府は、年内には方針を固めることにしています。

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【マイナンバーカードを受け取るには?】
マイナンバーカードを持っていないと買い物ポイントはつきません。では、カードを受け取ってみようと思った人はどうすればいいのか簡単に説明します。
皆さんのところには、通知カードが届いていると思います。これは、マイナンバーを知らせるもので、マイナンバーカードではありません。下の部分が申請書となりますので、名前を書き、顔写真をはるなどして、送付用の封筒に入れて郵送します。
カードを作るのに、費用はかかりません。
申請は、パソコンやスマートフォンでも出来ます。スマホなら、顔写真を撮ってそのまま申請できるので、わざわざ証明写真を撮りに行く必要もありません。
カードは、申請してから、およそ1か月で出来上がります。自治体から通知が来ますので、窓口に行って、本人確認をした上で受け取ります。その際に、2種類のパスワードも設定します。
通知カードや封筒を無くした人は、住んでいる自治体に問い合わせれば対応してくれます。また、カードの申請や受け取りの方法は、自治体によって異なる場合もありますので、詳しくは、住んでいる自治体に問い合わせて下さい。

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【複雑な制度】
マイナンバーは、国の管理強化につながりかねないといった批判などを踏まえて、法律で使い道が厳しく限定されています。税と社会保障の手続きなどにしか使えませんので、そのままでは、買い物ポイント制度に利用することは出来ません。
そこで政府は、苦肉の策として、8桁のID(マイキーID)という新たな仕組みを導入しました。しかし、その結果、2種類のパスワードに加えて、8桁のID(マイキーID)と、そのパスワードと、4つも設定しなければならない複雑な制度になったのです。

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【カードの必要性が感じられない】
買い物ポイント制度を導入するのは、景気対策というのもありますが、カードの普及が進まないというのも大きな理由だと思います。カードの交付数は、9月末の時点で、1790万枚。国民のわずか14%しか持っていません。
どうして普及が進まなかったのでしょうか。内閣府は、去年10月、マインバー制度に関する世論調査を行いました。このうち、カードを「取得していない」という人に、理由を複数回答で尋ねたところ、最も多かったのが、「必要性が感じられない」と答えた人で、58%でした。ほかにも、「本人の証明書になるものは他にあるから」とか、「個人情報の漏洩が心配だから」など、様々な理由があるようです。

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【健康保険証としての利用も】
政府が、買い物ポイント制度とともに、普及拡大の起爆剤と考えているのが、カードを、健康保険証の代わりとしても利用できるようにすることです。再来年3月からの運用を目指しています。これにより、過去の特定健診の結果や薬を処方された履歴がすぐに分かるので、初めて行く病院でも比較的、安心して診察を受けることができますし、病院や薬局の窓口での待ち時間も短くなるということです。
こうした取り組みによって、政府は、来年7月までに3千万枚。再来年3月には6千万枚の交付を目指しています。

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【懸念は?】
政府の個人情報保護委員会によりますと、自治体や民間業者で、マイナンバーが記載された書類やデータを紛失したり、盗難にあったりしたケースが、ことし3月までの3年余りで、およそ900件あったということです。しかし、マイナンバーが悪用されたという報告は受けていないとしています。
制度に詳しい、慶應義塾大学の手塚悟教授は、「カードは高いセキュリティーに守られていて、簡単に偽造はできない。今後、デジタル社会が進展する中で、本人確認のツールとして、ますます利用する機会が増えていくだろう」と話しています。

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【マイナンバー詐欺に注意】
ただ、注意しなければならないのが、マイナンバー制度に便乗した詐欺です。徳島県では80代の女性が、男から、電話で、「流出したマイナンバーの悪用を防ぐための手続きに、金が必要だ」などと言われ、1200万円を騙し取られました。また、兵庫県では20代の男性が、携帯電話に、「マイナンバーの情報が漏洩しているので、削除が必要だ」などと、うそのメールを次々に送りつけられ、50万円を騙しとられました。
政府は、不審な電話やメールがあったら、無視するか、「マイナンバー総合フリーダイヤル」(電話:0120-95-0178)や警察などに連絡するよう呼びかけています。

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【まとめ】
買い物ポイント制度や健康保険証としての利用など、マイナンバーカードは、これから便利になっていくと思います。ただ、マイナンバー制度自体に根強い懸念があるのも忘れてはなりません。政府には、懸念の解消に努めるとともに、制度の目的やカードを持った際のメリットなどを丁寧に説明することが求められています。

(権藤 敏範 解説委員)

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