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通常国会召集 信頼は取り戻せるのか

梶原 崇幹  解説委員

通常国会が、1月26日、召集されました。

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Q)イラストは、岸田総理大臣が、派閥の名前の入ったコートを着て、強風の中、歩いているのでしょうか?

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A)自民党の派閥の政治資金をめぐって、厳しい世論の風が政権に吹き付ける中、岸田総理大臣は、18日、みずからが会長を務めていた岸田派を解散する意向を電撃的に表明しました。党内では、安倍派・二階派・森山派も続いて解散を決めました。
しかし、自民党内では、岸田総理大臣が、議論の最中に、自分の派閥の解散を打ち出したことに不満の声がくすぶっています。
さらに、政権を支える麻生副総裁と茂木幹事長が率いる麻生派と茂木派は、それぞれ存続させる方向となっていて、対応が分かれたことから、これまでの良好な協力関係への影響を指摘する声もあります。

Q)今後の国会審議はどう進むのでしょうか?

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A)通常国会では、召集日に総理大臣による施政方針演説が行われるのが一般的ですが、今回は、それを前に、予算委員会で政治とカネの問題をテーマに集中審議が行われるという異例の幕開けです。その後の審議でも、野党側から厳しい追及を受けることは必至です。
岸田総理大臣は、23日、党の「政治刷新本部」で、派閥は「カネと人事から完全に決別する」とする、中間的なとりまとめを行いました。この中には、派閥の政治資金パーティーの禁止や、閣僚人事で働きかけを行わないことが盛り込まれています。

Q)これに対して野党側はどう対応するのでしょうか?

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A)野党側は、「裏金」化した資金の使い道など、実態が解明されていないとして、攻勢を強める構えです。また、立憲民主党など野党4党は、政治倫理審査会を開いて、安倍派の幹部らに説明責任を果たすよう求めていくことにしています。
4月には、衆議院の補欠選挙が予定されていて、結果次第では、政権運営に影響が出る可能性もあります。
岸田総理大臣は、秋の自民党総裁選挙で、主要な派閥の支持を取り付けて再選を目指す戦略とみられていましたが、今回の事態で、その練り直しを迫られることも予想されます。
国会審議を通して、国民の信頼を取り戻すことができるのか。それが政権の命運を握ることになりそうです。


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梶原 崇幹  解説委員

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