NHK 解説委員室

これまでの解説記事

米共和党予備選 ヘイリー氏"唯一の勝機"は?

髙橋 祐介  解説委員

アメリカ大統領選挙に向けた野党・共和党の候補者選びの第2戦、東部ニューハンプシャー州の予備選挙について、髙橋解説委員とお伝えします。

C240124_2.jpg

Q1)
けさのイラスト、トランプ前大統領とヘイリー元国連大使がトンネルに向かっている?
A1)
線路は続くよ、どこまでも。トランプ氏を乗せた機関車は、緒戦のアイオワ州で圧勝した勢いもそのままに線路をひた走ります。デサンティス氏は早々と撤退して「トランプ氏を支持する」と表明し、残るライバルはヘイリー氏だけになりました。
ヘイリー陣営はニューハンプシャー州を“唯一の勝機”と位置づけています。地元で人気のスヌヌ知事から支持を受け、世代交代を訴えて巻き返しに弾みをつけようと懸命です。しかし、両者の差は、直前の世論調査で10数ポイントに広がっています。

C240124_5.jpg

Q2)
ヘイリー氏に勝ち目はあるでしょうか?
A2)
ニューハンプシャー州は“波乱が起きやすい”とも言われます。有権者のおよそ4割を無党派層が占めているからです。無党派層の動向次第で、たとえば前回の民主党の予備選挙でバイデン氏は“まさかの5位”に沈み、逆に2008年のオバマ氏は、当時の本命候補と互角に戦って“旋風”を巻き起こすきっかけをつくりました。
ただ、民主党に登録した有権者は、共和党の予備選挙には投票できません。共和党支持層の過半数はすでにトランプ氏が固めたとみられ、ヘイリー氏の逆転勝利のためには、投票率が記録的な高さになり、かつ無党派層の大半から支持を得なければなりません。可能性はゼロではありませんが、かなり難しそうです。

C240124_7.jpg

Q3)
ヘイリー氏が敗れたらどうなる?
A3)
トランプ氏が失速しない限り、ヘイリー氏はここで負けたら自力で勝利を引き寄せるルートがほぼ無くなります。来月の地元サウスカロイナ州でも大差でリードされているため、通常なら最大のヤマ場となる3月のスーパーチューズデーを待たず、早期撤退を余儀なくされるかも知れません。
共和党の大統領候補は異例の早さでトランプ氏に決まるのか?それともヘイリー氏が踏みとどまるか?開票集計は日本時間きょう午前9時からの予定です。


この委員の記事一覧はこちら

髙橋 祐介  解説委員

こちらもオススメ!