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"政治改革"問われる年に

成澤 良  解説委員

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件は、年明けも東京地検特捜部の捜査が続き、国民の信頼を回復できるかが、岸田政権に問われています。

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Q)能登地方を震源とする地震が発生し、岸田総理大臣にとって、難しい対応が迫られる年明けになりましたね。

A)多くの住民が被災し、一刻も早い救助や支援が求められています。
そして、避けられないのが、1月下旬にも召集される通常国会での“政治改革”です。
リクルート事件などを受けて、30年前も“政治とカネ”が大きなテーマでした。

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1月4日の記者会見で、岸田総理大臣は、自民党に「政治刷新本部」を立ち上げ、再発防止策の検討とともに、政治資金の透明性の拡大や派閥のあり方に関するルール作りを進め、必要に応じて、国会に法案を提出すると表明しました。

Q)何が論点になりそうですか。

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A)1つは、政治資金規正法の改正です。
例えば、政治資金収支報告書にパーティー券の購入者名などの記載を義務づける対象の拡大や、違反した場合の厳罰化などが検討されるとみられます。
野党側には、企業・団体によるパーティー券の購入や献金の全面禁止を求める意見もあるほか、自民党と連立政権を組む公明党からも、政党から議員に支給される「政策活動費」は、議員側に公表義務がない今の制度を改め、使いみちを明らかにすべきだという指摘が出ています。
どこまで切り込み、透明化につながるかが焦点です。

Q)派閥はどうなるのでしょうか。

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A)自民党内には、「派閥は、志を同じくする議員が政策を磨き上げ、党の総裁・総理大臣を輩出するためにも必要だ」という声が根強くあります。
一方で、派閥が政治資金を要求する場となり、組織的な不正を生んだという批判もあります。
地震の被災地支援も、経済対策も、着実に行うには、政治への信頼が欠かせません。
9月に自民党総裁の任期満了が迫るなか、これまで派閥にも配慮しつつ政権運営にあたってきた岸田総理大臣が改革を実行できるのか。
国民の厳しい視線が注がれています。


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成澤 良  解説委員

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