ロシアの通貨ルーブルが下落する中で、プーチン大統領の信頼厚い黒服の中央銀行総裁の手腕が注目されています。
A はい、このジェットコースター、ロシアの通貨ルーブルの対ドルレートを示しています。
下に下がれば、数字が大きくなれば下に向かいルーブル安というジェットコースター、先月には一ドル101ルーブルのルーブル安となり、今も96ルーブルです。プーチン大統領は、石油とガスに裏打ちされた強く安定した“黄金のルーブル”を唱え、政権安定の基盤となっていました。
しかし今や崩壊寸前! 魔王プーチンを支える魔女のような黒服の女性、ロシア中銀ナビウリナ総裁、先月13日政策金利を一気に3.5%引き上げ、12.6%とする思い切った金融引き締めの政策を取り、ルーブルの守護神です。プーチン大統領も頼りにする彼女の黒を基調としたファッションに注目が集まっています。
Q なぜファッションが注目されるのですか?
A 彼女は服装で今後の景気の見通しや金融政策を示唆するといわれています。ウクライナへの軍事侵攻した時には真っ黒な服で悲観的見通しを示し、政策金利を一気に20%まで引き上げてルーブルを防衛しました。それ以来黒を基調とした服を着ていますが、徐々にブラウスを明るめの色とするなど楽観的な見通しを示唆しつつ、金利を引き下げ、金融を緩和してきました。しかし再び黒を基調として服でルーブル防衛への強い決意を示しています。ただそうしたナビウリナ氏に対して強い批判があります。
Q どのような批判ですか?
A かつての同僚の経済学者やロシアを去った反プーチン派からは、不道徳だという強い批判です。元々はリベラルな考え方だった彼女は、軍事侵攻がロシアにとっても有害であることを重々知りながらプーチン体制を支えているとことへの批判です。
ナビウリナ総裁への批判は体制を支える官僚などテクノクラート全体への批判ともいえるでしょう。
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