夏休みに入り、子どもたちはどのように過ごしているでしょうか?
こども家庭庁では現在、子どもや若者を対象に「居場所」に関するアンケートを行っています。詳しく解説します。
Q①:ふさぎ込んでいる子どもたちがいますね。
A①:子どもたちが日常生活で多くの時間を過ごしているのは家と学校だと思います。ただ、子どもを取り巻く環境は虐待やいじめ、不登校、自殺の増加など課題が複雑化しています。こうした中で必要性が高まっているのが、家庭や学校以外に安心して過ごせる「こどもの居場所」で、国は整備を進めることにしています。
Q②:子どもたちはどう思っているのですか?
A②:昨年度、国が行ったこどもや30歳ぐらいまでの若者、およそ2000人に聞いたアンケートでは「家や学校以外に居場所がほしい」と回答した数は7割以上に上りました。そしてこのうちの4人に1人がそうした居場所が「ない」と回答しています。特に中学・高校と年齢が上がるにつれて「家や学校以外の居場所がほしい」と思っているのに、居場所が「ない」と回答する数が多くなっています。
Q③:「居場所がほしい」という意見が多かったのですね。
A③:そこで、こども家庭庁では今回、アンケートを実施し、どこに居場所がほしいかを具体的に聞くことにしたのです。
大人が見守っている居場所というと児童館とかこども食堂などが浮かびますが中高生以上となると、足が向きにくいかもしれません。
国の有識者会議にはオンラインなどを通じて子どもや若者を支援しているNPOから「オンラインゲームが『居場所』として機能している。その空間で相談や支援につながったケースもあった」という声が寄せられたということです。
子ども家庭庁では子どもや若者から様々な意見が寄せられることを期待しています。
Q④: 集まった意見はどうするのですか?
A④: 国が年内をめどにまとめる「居場所づくりの指針」に反映させることにしています。アンケートはこども家庭庁のホームページから今月8日まで回答できます。子どもたちが安心し、ほっとできる場所を作ってあげられるように、まずは子どもたちの声に真摯(しんし)に耳を傾けていく必要があると思います。
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