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サッカーW杯 日本 初のベスト8へのカギは?

小池 和之  解説委員

サッカーのワールドカップカタール大会が、いよいよ今月20日に開幕します。
小池解説委員とお伝えします。

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Q)歴代の日本代表監督が見つめる中、森保監督が意気込んでいますね?

A)日本は今回が7大会連続7回目のワールドカップ、森保監督が目標に掲げるのは「ベスト8以上」です。これまでの監督のうち、ジーコ監督とザッケローニ監督はタレント揃いのチームを率いましたが1勝もできず1次リーグで敗退しました。トルシエ監督と2010年の岡田監督、そして西野監督は1次リーグを突破。ただ、いずれも決勝トーナメント1回戦で敗れ、日本はベスト16が最高です。今回、森保監督はまだ日本が到達したことがない高みを目指しています。

Q)ぜひそこまで行ってほしいですね。でも強敵揃いなんですよね。

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A)日本は1次リーグでドイツとスペインという優勝経験のある強豪、そしてベスト8に進んだことがあるコスタリカと同じ組に入りました。ここで2位以内に入らなければなりませんが、順当ならドイツとスペインが勝ち抜ける、というのが一般的な見方です。厳しい状況で、カギとなるのは監督の采配です。

Q)森保監督の手腕ですか?

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A)日本は、前評判が低かった過去の大会でも監督の思い切った決断で決勝トーナメントに進んでいます。2010年の岡田監督は直前の試合で連敗し、主力だった中村俊輔選手を控えに回して守りを重視した戦術に変えました。前回ロシア大会の西野監督は、1次リーグを突破するため最終戦で終盤、1点負けているのに攻めないという異例の戦術を選択、批判もありましたが決勝トーナメントに進みました。今回日本は直前になって主力にけがが相次いでいますが、森保監督がどのように選手を起用するのか、そしてどんな戦術で強豪と戦うのかが目標達成のカギとなります。最終予選で一気に頭角を現した伊東純也選手のスピードなど日本の強みを生かして世界を驚かせてほしいと思います。


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小池 和之  解説委員

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