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臨時国会召集 与野党の課題は

権藤 敏範  解説委員

7月の参議院選挙を受けて、臨時国会が3日召集されます。

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Q)各党首がスタートラインに並んでいますが、何だか浮かない顔をしていますね?

A)3日は参議院で新たな正副議長が決まり、各党にとっても新たなスタートと言えるでしょう。会期は5日までの3日間で実質的な審議は行われません。それでも浮かない顔をしているのは、それぞれ閉会後も続く難しい事情を抱えているからです。

Q)どんな事情があるのですか?

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A)自民党は、参議院選挙で大勝する一方、安倍元総理を失いました。党内では、安倍氏の進めた、いわば保守的な政策の継続を求める声も出ています。岸田総理としては、政権運営や9月に行われる見通しの内閣改造・党役員人事で、こうした声を踏まえつつ自らのカラーも打ち出したいところでしょう。
公明党は、9月の党大会で山口代表の交代が既定路線とみられていましたが、特に重視する統一地方選挙を来年春に控え、続投論が浮上しています。「選挙の顔」として期待が大きい山口氏がどう決断するのか。
与党側には、体制を整えてから本格的な議論に臨みたい、そんな思いがあるのかもしれません。

Q)野党側はどうですか?

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A)参院選で敗れた立憲民主党は、執行部の刷新を求める声も出ていますが、泉代表は続投する構えです。泉氏が、党内の立て直しや党勢の回復、参院選では限定的に終わった野党連携にどう向き合うのか。
日本維新の会は、松井代表が辞任するため、8月下旬に初めての代表選挙を行います。新代表には誰が相応しく、衆参の国政選挙で議席を伸ばした勢いを保てるのか。
野党側にもそれぞれ課題があり、巨大与党に対峙できる体制を整えたいのではないでしょうか。

Q)与野党、色々な事情があるのですね?

A)そうですね。ただ、コロナや物価高への対策、「世界平和統一家庭連合」、旧統一教会と政治との関係など課題は山積しています。与野党は、安倍氏の「国葬」について閉会中審査を行うことで合意しましたが、今後、国民に分かるように議論をどう進め、国会の責任を果たせるのか、注目です。

(権藤 敏範 解説委員)

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