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電力に続いてガスも?! 節電のガス版・節ガスを検討

水野 倫之  解説委員

電力に続いて今度はガスも!となるのか。
政府は、都市ガスの節約を要請する「節ガス」の制度の検討を始めた。
水野倫之解説委員の解説。

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「節ガス」。これまであまり聞いたことがない言葉かもしれない。
都市ガスはおもに都市部でガス管から供給されるガスで、
原料となるLNG・液化天然ガスはほとんど輸入に頼っているが、
電力と違ってこれまで需給がひっ迫したことが一度もないため、聞き慣れないわけ。
ところがロシアのプーチン大統領が、
日本企業が出資するLNGのプロジェクト・サハリン2について、事業主体を変更する大統領令に署名。
ロシアからのLNG輸入が途絶する懸念が出るなど揺さぶりをかけてきている。
実際ロシアは今月ドイツへ天然ガスを送るパイプラインを一旦停止していることもあり、
日本でも需要が高まる冬に向けて最悪の事態に備えようということに。

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ということで制度の検討が始まったが、まず注意すべきは、今回はあくまで都市ガス。
地方に多いボンベから供給されるプロパンなどのLPガスは
ロシアから輸入していないので、対象ではない。
なので厳密に言えば今回は「節・都市ガス」で、
一般家庭では全国2600万世帯が対象で3段階が検討。
まずは無理のない範囲での節約を求め、不十分な場合は数値目標を設定。
それでもひっ迫する場合は、企業を対象に罰則付きの使用制限令もありうると。

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節ガスが要請されたら家庭では何ができるか。
ガスのおもな使い道はお風呂や調理。
お風呂では設定温度を下げたり、こまめに蓋をすることなどが、
また調理では炎がなべ底からはみ出さないよう調節することなどが考えられる。
今後政府は節約方法とその効果についてわかりやすく示すとともに、
冬は電力のひっ迫も予想されているだけに、
まずは節ガスしなくても済むよう、代替の調達先の確保に全力を挙げてもらいたい。

(水野 倫之 解説委員)

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