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4回目のワクチン接種スタート 重症化予防に重点

牛田 正史  解説委員

▽60歳以上や基礎疾患のある人などを対象にした、新型コロナの4回目のワクチン接種が、25日から始まりました。
▽今回は、対象をより絞って接種が進められます。その理由や今後の見通しについてお伝えします。

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Q)3回目の接種と変わった部分はなんでしょうか?

A)
▽これまでのワクチンは「発症を予防する」ことと「重症化を抑える」ことの、2つの大きな目的がありました。
▽それが、4回目の接種では、「重症化の予防」に重点を移して行われます。
▽ですので接種の対象は、60歳以上や基礎疾患のある人など、重症化のリスクが高い人に絞られているわけです。(いずれも3回目接種から5か月たった人)

Q)なぜ今回は重症化予防に重点を置くのですか?

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A)
▽まず、4回目の接種は、「発症の予防効果」について、まだ十分なデータが得られていないからなんです。
▽海外では、感染そのものを防ぐ効果は、長く続かないというデータも出ています。
▽一方、重症化を防ぐ効果は、高齢者などで、比較的長く維持されることがわかりました。このため、まずは、効果が期待できる重症化予防に重点を置いたわけです。
▽海外でも、多くの国は、高齢者を中心に4回目の接種を進めています。

Q)では、60歳未満で基礎疾患が無い人は、4回目のワクチンを打つことが今後も無いのでしょうか?

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A)
▽それはまだ分かりません。
▽これから時間が経って抗体の量が徐々に減り、若い人の間でも感染が大きく広がって、重症者が増えた場合など、状況が大きく変われば、対象が拡大する可能性はあります。
▽国は海外のデータなど参考に、今後も対象の範囲を検討したいとしています。

Q)「もうワクチンを打たなくても良い」とは、まだ思わない方が良いわけですね。

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A)。
▽その通りですし、今回、4回目の対象から外れた世代の人たちは「3回目の接種も必要ないんじゃないか」というと、決してそうではありません。
▽3回目接種には、オミクロン株に対しても、発症と重症化の両方の予防に一定の効果があるとされています。
▽こちらは接種率が50%台という状況です。まだ打っていない人は引き続き接種を検討してもらいたいと思います。

(牛田 正史 解説委員)


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牛田 正史  解説委員

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