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初の全国組織「フリーランスユニオン」発足へ

竹田 忠  解説委員

会社に雇われるのではなく、個人として仕事を請け負って働く
フリーランスの労働組合が集まって、初の全国的な組織を結成します。

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Q①なぜ、今、全国的な組織を作るんですが?


理由は二つ。
一つは、フリーランスで働く人が増えてます。
462万人。働く人のおよそ7%です。
特に最近は、インターネットやスマホを使って
料理の宅配や、動画編集を単発で請け負う
ギグワーカーと呼ばれる人たちが増えてます。

もう一つは、
こういう働き方は自由な反面、
報酬や仕事の内容で不利な条件を飲まされたり、
働く人を守る仕組み・セーフティネットも薄い。
そこで、大きな組織を作って、問題を訴えていこうというわけです。

Q②なぜ、セーフティネットが薄いんですか?

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A
一言でいうと、労働者ではないからです。
たとえば、社会保険や、最低賃金、失業手当、こういうものは、
あくまで、雇用されている労働者を守るためのものです。

一方、フリーランスは契約的には、個人事業主、いわば経営者と同じです。
なので、労働者のための仕組みは適用されない。
そこで今、フリーランスの人たちが各職場で労働組合を作って、
会社側に待遇の改善を求める動きが相次いでいます。

Q③でも、フリーランスは労働者じゃないんですよね?
なのに、労働組合は作れるんですか?

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A
そこは重要なポイントです。
というのも、労働組合法では、
雇用されている労働者でなくても、労働組合が作れるんです。
なので、新たに発足するフリーランスユニオンも、
これから「立て!全国のフリーランス」という呼びかけで
もっと多くの職場で労働組合が作れるよう支援する方針です。
あさって、都内で、発足の記者会見をします。

気になるのは政府の対応ですが、
岸田政権では今、フリーランスを守るための新たな法案を検討中です。
これから人生100年時代がやってきます。
どんな働き方をしていても、長く、安心して働き続けることができる。
そういう社会を目指す法案をぜひ検討してほしいと思います。

(竹田 忠 解説委員)


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竹田 忠  解説委員

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