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立憲民主党代表選あす投開票 混戦の背景は?

田中 泰臣  解説委員

立憲民主党の代表選挙はあす投開票が行われます。

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Q)4人が、岸田総理大臣が待つリングに上がろうとしていますが、誰が立つかは見通せない状況でしょうか?

A)1回目では誰も過半数を獲得できず、上位2人による決選投票の公算が強まっているので混戦という状況です。まずはその決選投票に残れるかどうかが重要になります。

Q)そのためのポイントは何だと思いますか?

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A)1回目の投票は、国会議員票と、地方議員・党員・サポーターのいわゆる「地方票」がほぼ同じ配分で、その「地方票」がポイントになると思います。というのも、140人の国会議員のうち、そもそも6割以上が4人誰かの推薦人になり支持が分かれていて、国会議員票で大差がつくのは考えにくいからです。ただその「地方票」の行方、読みにくい面があります。

Q)というのは?

A)候補者の違いを見出しにくいというのがあると思います。4人はいずれも民主党政権時に閣僚や党の要職は経験していません。また主張には、大きな違いが見えないように感じます。

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例えば論戦で焦点となった共産党との連携のあり方。4人とも衆議院選挙での連携は間違っていなかったとする一方、見直すべき点があるとしていて、党員やサポーターは判断しにくい面もあると思います。そうした主張に違いが出にくい背景には、立憲民主党なら
ではという側面もあるようです。9月の自民党総裁選挙では主張がぶつかり合う場面もありましたが、今回の代表選挙では、そうした場面はほとんど見られません。この違いについては「衆議院選挙で議席を減らした上、4年前には野党が分裂した経緯もあり、対立によって党の分裂を招きたくないのではないか」との指摘があります。それが論戦という点でも、盛り上がりに欠ける印象を与えているのかもしれません。とは言え、野党第一党の新しい党首を選ぶ選挙です。党をどう変えていくのか、明日の投票前にも候補者が最後の演説を行う予定で、その訴えに注目したいと思います。

(田中 泰臣 解説委員)

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