政府が検討をはじめた経済活動の制限緩和。
鍵を握るのはこれまで認めていなかった「ワクチンパスポート」の国内利用です。
Qワクチンパスポートというのは、海外渡航者向けに出しているものですよね。
それを国内で利用できるようするわけですか?
A
そうなんです。なぜかというと、政府が行動制限を緩和する検討に入った。
その前提がこのワクチン・検査パッケージといって
ワクチンを2回打っているか、もしくは検査で陰性が確認された人は
お店やイベントなどがもっと利用できるようにしようと。
じゃー、どうやってワクチンを打っていることを確認するか?というと、
それは、ちょうどワクチンパスポートが年内にはデジタル化されて
スマホに入るようになるので、これを使えば便利だろうというわけです。
Qでも、この絵を見ると、お店ではすでに別のものが使われてますね?
A
そうなんです。民間ではすでに「接種済証」を提示すれば料金を割り引く、
といったサービスが始まってます。
ワクチンを打つには接種券が必要ですが、打ち終わると手元に半券が残ります。
これが、接種が済んだ、接種済証になります。
これでワクチンが打ったことを確認しているわけです。
ですから、今後は、ワクチンパスポートと接種済証、このどちらかを使って
ワクチン接種を確認する、という流れになると思います。
Qでも、ワクチンを打ってない人はどうするんですか?
A
そこが問題です。
この話しは気を付けないと
結果的にワクチンをまだ打ってない人、
また病気などで打てない人が、差別されてしまうおそれがある。
そこで政府は、ワクチンパスポートと接種済み証、
この両方含めた、使い方の基本方針を決めたんです。
たとえば、こうしたものを使っておまけや割引きをするのはOK.。
でも、提示できない人に、法外に高い料金を求めたり、
また就職や入学で提示を条件にするのは
不当な差別につながるおそれがある、として注意するよう呼び掛けてます。
もう一つ気になるのは、始めるタイミングです。
今はまだ若い人を中心に、ワクチンを打ちたいのに、打てない
予約も受け付けてもらえない、という人がまだ大勢います。
その人たちからすれば、こうした先々のことを言われても
取りこされたようで、むしろ不安になると思います。
早く、打ちたい人が打てるようにしてほしいと思います。
(竹田忠 解説委員)
この委員の記事一覧はこちら