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2年ぶり党首討論 攻防は?

権藤 敏範  解説委員

国会は9日、菅総理大臣と野党党首による初めての党首討論が行われます。

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Q)イラストは柔道の大一番ですね。党首討論は2年ぶりですが、ポイントは?
A)国民の関心の高い東京オリンピック・パラリンピックの開催の是非が、論戦の中心になると思います。立憲民主党の枝野代表らは、政府の分科会の尾身会長が感染リスクや医療体制への影響を指摘していることや世論の厳しい見方を踏まえて、中止や延期も含めて追及していく構えです。これに対し、菅総理は、「安全・安心」な東京大会の実現に向けた取り組みを重ねて説明することで国民の不安を和らげたい考えです。
さらに、今回の党首討論は、今後の政治の流れを占うという意味でも与野党の関心を集めています。

Q)それは、どうしてですか?

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A)今国会での与野党の対立がどのような形で終わるのか、ということに大きく影響するからです。というのも、立憲民主党の枝野代表が、党首討論の展開次第では内閣不信任決議案の提出を視野に入れているのに対し、自民党の二階幹事長は決議案が提出されれば直ちに衆議院を解散すべきだとけん制しているのです。
また、今の国会は今月16日に閉会する見通しで、来月には東京都議会議員選挙、年内には衆議院選挙が行われます。つまり、9日の党首討論は、選挙前の最後の通常国会、しかもその最終盤に行われることになります。ここでの発言や討論の内容を有権者がどのようにとらえるのかも、もう1つのポイントになります。

Q)各党首の発言に注意して耳を傾けたいですね?

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A)そうですね。かつては党首討論でのやり取りを踏まえて、実際に衆議院が解散され、大きな転換点になったこともあります。しかし、その後は議論がかみ合わないこともあり、与野党双方の党首から討論の意味合いが薄れたといった発言もありました。
党首討論は全体で45分と限られていますが、どこまで論戦が深まるのか、切れ味のある討論になるのか、注目です。

(権藤 敏範 解説委員)

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