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「広がるか コロナ探知犬 匂いで感染者発見」 (ここに注目!)

二村 伸  解説委員

新型コロナの感染者を匂いで嗅ぎ分ける「コロナ探知犬」が世界で活躍し始めています。

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Q.犬が新型コロナウイルスを嗅ぎ分けることができるのですか?

欧米など世界各国で研究が進められ、9割以上正確に嗅ぎ分けることができるという結果も出ています。フィンランドでは首都ヘルシンキの国際空港で乗客に対して実証実験が行われ、ほぼ正確に判定されました。こうした研究をもとにアラブ首長国連邦や南米のチリの空港に配備され、アフリカのルワンダでも現在テストが行われています。

Q.どうやってウイルスを探知するのですか?

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人の首や脇、手首などからとった汗などのサンプルを犬に嗅がせ、感染している場合は犬が反応を示すという簡単な方法です。検査は数分で終わり、感染が疑われた人はPCR検査を受けることになります。
犬の嗅覚は人よりはるかに優れていて麻薬や爆発物などの探知だけでなく、最近は癌やマラリアなど病気の発見のための研究や訓練が行われています。コロナ探知犬は先月末、アメリカのプロバスケットボールの試合会場に登場しました。今後ショッピングセンターやイベント会場など大勢の人が出入りする場所で役に立つのではないかと期待されています。

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Q3.犬は感染しないのですか?

犬が陽性反応を示したケースは世界で何件か報告されていますが、症状は軽く犬から人に感染する可能性は低いと言われます。また、検査用の犬は直接、人やサンプルに触れないため感染のリスクは低いということです。そして犬以外に活躍しているのがこちらです。

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Q.ロボットですか。

ルワンダでは犬だけでなくすでにロボットが5体活躍しています。空港では入国した人の体温を瞬時に測り、マスクをしていない人には注意もします。また、病院では医師や看護師の代わりに患者の部屋を訪れて症状をチェックしたり、食事を運んだりして、医療従事者への感染防止に役立っているということです。9日にはUNDP・国連開発計画と日本政府の協力により紫外線を使った消毒用のロボット3体が仲間に加わりました。最新の技術を駆使したロボットや犬の活躍の場が世界に広がるでしょうか。

(二村 伸 解説委員)

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