きょう11月5日は、江戸時代に起きた安政の南海地震にちなんだ「津波防災の日」です。
今年は感染拡大防止のため、大規模な訓練は各地で中止や縮小される中、気軽にできる「シェイクアウト」という訓練が注目されています。
Q・この「シェイクアウト」という訓練、どんな訓練なのですか?
A・この3つの絵のように、①まず低い姿勢になって、②頭を守り、③しばらく動かないという行動をするだけ。1分ほどで済みます。アメリカ発祥の訓練で、「シェイクアウト」とは「揺れに備えろ!」という意味の掛け声に使われています。
Q・これなら簡単ですね。
A・今年は、9月1日の「防災の日」でも大規模な訓練は中止や縮小が相次ぎましたが、このシェイクアウト訓練は、大勢が避難したり、集まったりしないので、コロナ禍でも安心してできます。訓練自体は、この3つの行動をするだけです。いつでも、どこでもできます。
ただ、普及を目指す「日本シェイクアウト提唱会議」を通じて、事前に登録すると、公式な参加者としてカウントされます。去年は世界でおよそ6700万人、日本では680万人が参加しました。登録は、自治体や会社、学校単位だけでなく、個人でもできます。
Q・先週はトルコとギリシャで地震と津波がありました。日頃の備えや心構えが大切ですね。
A・津波防災の日のきょうは、気象庁などが緊急地震速報の配信訓練をするので、これに合わせて、シェイクアウト訓練への参加を呼び掛けています。地域や施設などによっては、館内放送や防災無線で合図があります。
地震の揺れでけがをしたり、タンスの下敷きになったりしたら、地震の後、津波や火災から逃げられなくなってしまいます。
いつ、どこにいても命を守れるよう、まずは、1分間、この訓練をやってみてほしいと思います。
(二宮 徹 解説委員)