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「デジタル庁で暮らしはどう変わる?」(ここに注目!)

竹田 忠  解説委員

政府はきょう(23日)、デジタル庁の来年秋の設置を目指し、
すべての閣僚が出席する会合を開きます。
デジタル庁で我々の暮らしはどう変わるんでしょうか?
担当は、竹田忠解説委員です。

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Q①デジタル庁というのは、名前はわかりやすいんですが、
具体的には、何をどう進めるんでしょう?

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A
はい、そこは菅総理大臣が先日の会見で述べた言葉に凝縮されています。
「デジタル化の鍵は、マイナンバーカード」
「役所にいかなくても、あらゆる手続きができる社会に不可欠」。
実際、マイナンバーカードは、
来年3月には、健康保険証として使えるようになりますし、
さらに将来は、運転免許証として使えたり、
スマホにその機能を搭載して一体化させたり、という検討も進んでいます。

Q②そういうことは確かに便利だと思いますが、でも、それだけでは、
「役所にいかなくても、あらゆる手続きができる」、ということにはなりませんよね?

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A
まさに、そこが重要なポイントです。
というのも、実は、政府は、
そのための専用の仕組みをすでに作ってるんです。
それが、マイナポータルと言われる
政府のオンライン行政サービスの専用サイトなんです。
これはマイナンバーカードを使えば
自分のスマホやパソコンからいつでもアクセスできて、
そこでいろんな行政手続きができる・・・というのが目標なんですが、
実は、まだメニューが全然少ない。
今できるのは、税や社会保障などの、ほんの一部の手続きだけです。
そこで、政府としては、もっとここを充実させて、
必要な情報を入力すれば、
たとえば定額給付金などがすぐに銀行口座に振り込まれたり、
国や市町村の手続きがワンストップで済んだり、ということを
目指しているんです。

Qでも、そもそもそういうことが目標としてあるのに、なぜ、今までできなかったんですか?

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そこは、やはり省庁のタテ割りや縄張り意識があるためです。
だからこそ、今回、デジタル庁を作って、
その壁を一気に突破しようとしているわけです。

ただ、一点気になるのは、その一方で
デジタル化の落とし穴のようなものも顕在化してきた。
それが、最近相次いでいる、
ドコモ口座と紐づいた銀行口座からの不正引き出し問題なんです。
デジタル化、キャッシュレス化を急ぐあまりに
肝心の本人確認が甘くなっていた所が狙われた。
こうしたデジタル化のスキを突くような問題に対し、
どう安全性を確保していくのか?
ここも重要な焦点になってくると思います。

(竹田 忠 解説委員)

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