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「新型コロナウイルス 広がる入国制限や隔離措置」(ここに注目!)

安間 英夫  解説委員

新型コロナウイルスの感染の拡大で、政府はきのう(3月5日)、感染者の多い中国と韓国からの入国者に指定場所での2週間の待機を要請することを決めました。
世界各国では、日本に対しても入国制限や隔離措置を強化する動きが広がっています。

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Q)こうした措置はどのように強化されているのでしょうか。
A)最初に感染が確認された中国に対しては、各国が早い段階から入国禁止などの厳しい措置をとっています。
今は次の段階として、中国以外で感染者が多い韓国、イタリア、イラン、さらにそれに続く日本に対しても、入国制限や隔離措置を強化する動きが広がっているのです。
外務省によりますと、きのう(3月5日午前10時)の時点で、日本に対して▼入国制限をとっているのは22の国と地域、▼隔離措置などの行動制限をとっているのは53にのぼっています。

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Q)日本には具体的にどのような措置がとられているのでしょうか。
A)日本と関係の深い国のなかで、インドは、すでに発給されているビザを無効にすると発表しました。
また中国も、北京のほか、上海、広東省などの地方自治体が日本から訪れる人を対象に、14日間、自宅やホテルなどでの隔離を求める措置をとりました。
タイ政府も同様の措置を求めていて、観光や企業活動に影響が広がることが懸念されます。
さらに北海道で緊急事態宣言が出たことを受け、近くのロシアのサハリン州も北海道から来た人の隔離措置をとると発表しました。

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Q)こうした動きは今後も広がっていくのでしょうか。
A)感染拡大に歯止めがかからなければ、さらに広がることは避けられません。
アメリカのトランプ大統領も、すでに入国を禁止している中国とイランに加えて、「日本などの状況を注視している」と述べ、対象とする可能性があることを示唆しました。
一連の措置は人の移動や経済活動に大きな代償を伴いますが、国境をまたぐ感染拡大をこれ以上防ぐことができるかどうか、今、改めて重要な局面を迎えていると言えます。

(安間 英夫 解説委員)

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