トップページ  番組情報  ひるまえクルーズかごしま  さつま狂句  2015年1月6日放送分

1月の兼題「祝(ゆえ)」
(第一回 1月6日放送分)

さつま狂句

祝ん餅つ 喜くで食たや 入歯が踊っ
鹿児島市 坂元 朗 さん

解説

(祝の餅を喜んで食べたら入れ歯が踊った「ぐらぐらした」という意味の句です。)
黒柱:ちょっと慌てている表情を想像すると、ご当人には悪いのですが、笑ってしまいますね。入れ歯が踊りだしたという表現も句の面白さを引き立てていると思います。
キャスター:この句はちゃんと五七五になっていますし、意味もよく分かりますが。
黒柱:細かいことですが、「入歯」を「は」と読ませてあるところが少し気になるところです。これでも意味は分かるのですが、出来れば「入歯」は文字通り「いれば」と読ませたいですね。もうひとつ気になることがあります。この句を読んでどんな場面を思い浮かべますか。
キャスター:餅を食べて入れ歯がぐらぐらしたのであわてているところでしょうか。
黒柱:そうですね。そうなると課題の「祝」がかすんできませんか?とても難しいことですが、課題吟の場合は「できるだけ課題が句の中心になるように詠む」のが理想だといわれています。
キャスター:では、添削と唱です。
黒柱:この句の場合は課題の「祝」を中心に持ってくるのは難しいようですので、「入歯」を生かして次のように考えてみました。

祝ん餅つ 食たや入れ歯が 踊いでっ
<唱> ひん呑まんごっ 目をば白黒
(のみこんでしまわないように目を白黒させているという意味です。)
餅が喉に引っかかると大変ですので、お気をつけください。

※ 「狂句作りのポイント」(今回の「祝」で考えてみました)

1.どんな「祝」があるかを考える。(出来るだけ辞典を引く。お祝、名付け祝、七草祝、前祝、米寿祝、誕生祝、内祝など沢山出てきます)
2.それぞれの祝の場面をできるだけいろいろな角度からイメージ(想像)する。
3.「祝」そのものを句にする。「祝」を句の中の「主役」にする。
なかなか難しいことですが、参考にしていただければと思います。