全国男子駅伝 鹿児島チーム紹介
- 2023年01月20日

新型コロナウイルスの影響で去年・おととしは中止となり、3年ぶりに広島・安芸路で開催される「全国都道府県対抗男子駅伝」。鹿児島チームは経験豊富な“大学・社会人”が勢いのある“中高生”の精神的支柱となって、2大会ぶりの入賞と23年ぶりの県記録更新を狙います。大会1週間前となる1月14日。中高生の代表が参加したチームの最終練習を取材しました。
(鹿児島局・アナウンス 黒田賢)
【本番を想定して調整する中学生】
この日は、中学生と高校生がメニューを分けて練習しました。本番では3㎞区間の2区と6区を走る中学生。2kmをレースとほぼ同じペースで走り、動きを確かめていました。

【県代表の練習ならではの光景】
高校生は陸上トラックの周りの芝生でジョグ。普段は違う高校のエース同士が談笑しながら走る様子はとても新鮮!リラックスした様子で体を動かしていました。

入賞には鹿児島県最高記録は必須

【小田原 秀樹 監督(52)】
「今回の目標は入賞。かごしま国体に向け弾みをつけたい。目標達成には優勝した第5回大会の鹿児島県最高記録(2時間19分52秒)の更新が必須。前半の1区~3区で流れに乗るレースがしたい。チームとしては3年ぶりの開催ということもあって中高生は全員初出場。そういった中で、過去10回の出場経験がある市田孝(旭化成/鹿児島実業高出身)や中学・高校区間での出走経験がある神薗竜馬(東海大学3年)の存在は非常に大きい。調子の良い高校生や波に乗れば爆発力がある中学生たちの精神的支柱になってくれていると思う」
鹿児島チームメンバー紹介①【大学・社会人】
小田原監督が「精神的支柱」と話す大学・社会人。実績・経験が豊富なメンバーが揃いました。
【市田孝選手 (旭化成/鹿児島実業高卒)】

去年の日本選手権10000mで3位に入るなど、日本のトップランナーとして活躍する市田孝選手。出身中学・高校所在地の都道府県から出場できる「ふるさと制度」で鹿児島チームとして走ります。

監督
今はマラソンでの結果を求めている段階だと思うが、日本選手権での実績もあり、男子駅伝の短い距離でも信頼できる選手。

市田選手は開会式で選手宣誓を務める予定ですが……実はパートナーの西田美咲選手(神村学園高卒)が全国女子駅伝(鹿児島チーム・アンカー)で選手宣誓を務めました!ご夫婦での選手宣誓!2人ともトップで走り続けていなければかなわないことです。ブラボー!
【神薗竜馬選手(東海大学3年/鹿児島実業卒)】

箱根駅伝などでは東海大学のメンバーとして出走し活躍する神薗選手。都道府県駅伝は中学生区間(22回・2区/山川中)・高校生区間(25回・6区/鹿児島実業高)でも出走経験があります。

監督
市田と同じく、中学高校でも代表として出走している神薗がチームにいることは経験があまりないチームにとって非常にありがたい。
【石丸惇那選手(創価大学1年/出水中央高卒)】

U20日本選手権5000mで6位に入るなどトラックでのスピードもある石丸選手。1年生ながら学生三大駅伝(出雲・全日本・箱根)すべてに出場し、目覚ましい勢いで成長を続けています。

監督
出雲駅伝では区間上位、箱根駅伝でもアンカーを任されて所属先の創価大学でも信頼されている選手になっている。
鹿児島チームメンバー紹介②【高校生】
小田原監督が今一番状態が良いと話す高校生のメンバーです。合宿では目標達成に向け4人でミーティングを行うなど、こまめにコミュニケーションをとり、士気が高まっています。
【塚田和樹選手(鹿児島実業高3年)】

鹿児島実業のエース塚田和樹選手。12月4日に行われた代表選考会ではトップでゴールしました。小田原監督も「鹿児島実業として都大路に出場できなかったからこそ、この大会にかける気迫を感じる」と話します。
「全国の舞台は初めてだが不安はない。吉岡大翔(長野・5000m高校記録保持者)・長嶋幸宝(兵庫・都大路1区区間賞)など世代を代表する選手たちと走れることがむしろ楽しみ。普段はライバルの選手と練習を共にして、刺激をもらった。力もついたと思う。鹿児島実業の同期の角喜丞からエールをもらっている。区間8位以内に入りたい」(塚田選手)
【池田結楽選手(出水中央高3年)】

小田原監督が「周囲に惑わされない芯の強さがあり、1人でもレースをつくる能力がある」と評価する池田選手。県の高校駅伝・4区では、後続を30秒以上引き離して、優勝を決定づける走りを見せました。
「単独走や上り坂が得意。長い距離への苦手意識も全くありません。レースは生き物、必ず想定外のことが起こるので、逆に走る時は何も考えていない。前を追う・後続を離すなど頭の中はシンプルに走りたい。1年間出水中央のエースになるために取り組んできてメンタルが強くなった」(池田選手)
【飯田翔太選手(出水中央高2年)】

県高校駅伝では1区で区間賞を獲得した飯田選手。元サッカー部で、手足の長さを活かした綺麗なフォームが魅力です。小田原監督が「1年生の頃から都大路アンカーを走るなど、経験も豊富。スピードもある」と信頼するランナーです。
「都大路で自分の走りができなかった悔しさを晴らしたい。自分の持ち味は粘り強さとラストスパートだと思っている。前半から攻めて勝つ走りがしたい。出水中央の先輩でもある石丸惇那さんに成長した姿を見せたい」(飯田選手)
【櫨元優馬(鹿児島城西高1年)】

1年生ながらメンバー入りした櫨元選手。高校1年生の歴代最高記録が塗り替えられるなどハイレベルなレースだった、国体少年B3000mで見事8位入賞を果たしたスピードランナーです。
「スピードはやはり自分の武器。国体での入賞も自信になっている。1年で積極的なレース運びもできるようになったと感じている」(櫨元選手)
鹿児島チームメンバー紹介③【中学生】
小学校の頃からライバルだったという中学生代表のメンバー。今年、県で行われた各レースでは3人がほぼ同じタイムでしのぎを削ってきました。前回開催された25回大会はまだ小学生。テレビではレースを見たことがなかった選手もいましたが、過去のビデオを見て研究しています。
【黒田大翔選手(出水中3年)】

全国中学陸上1500mに出場するなどスピードがある黒田選手。小田原監督は「ストライドが大きな走りが魅力」と評価します。
「スピードと安定した走りが武器。代表合宿はキツかったが2人から刺激をもらえた。8分30秒台を目標にしている。積極的に入りながらもラストはペースを上げていきたい」(黒田選手)
【家弓龍哉選手(和田中3年)】

全国中学陸上3000mに出場した家弓選手。小田原監督からは「自分で考えられる選手で、大崩れしない走りが魅力」と安定感を評価しています。
「全国中学陸上は緊張して自分の走りができなかったが、同じ組で走った新妻遼己選手(兵庫・決勝2位&大会記録)から練習のアドバイスをもらい知識を得られた。教わったインターバルなどを実践してみて走りが良くなったと感じている。今回は楽しんで走りたい」(家弓選手)
【前田陽向選手(国分南中3年)】

全国中学陸上3000mと全国中学駅伝に出場した前田選手。先月滋賀県で行われた全国中学駅伝では、4区で区間4位に入るなど全国の舞台でも結果を残しました。
「駅伝が好き。自分の武器である、ラストスパートのキレやスピードで勝負したい。チーム練習はライバルと競い合えて良い経験になっている」(前田選手)
◆男子駅伝は 1月22日(日)午後0時30分スタート!
中高生が円を作って集合し、当日の流れを確認する様子を見て、ようやくこの姿が!男子駅伝が!戻ってきたのだなと実感しました。
第28回全国都道府県対抗男子駅伝は、1月22日(日)の午後0時30分スタート!平和記念公園前をスタートとゴールに7区間・48.0kmで争われます。
鹿児島チームは、中止大会を除き2大会ぶりの入賞と23年ぶりの県記録更新を目指して安芸路に挑みます!
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