全国最悪?!鹿児島市の道路渋滞に”時差通勤のススメ”
- 2022年05月19日
鹿児島市の道路の混雑、実は全国最悪だということをご存じでしょうか?
国土交通省によりますと、鹿児島市の市街地は「朝と夕方以外にも、渋滞する可能性がある」道路の割合が66%で、福岡や東京23区も上回って、全国1位になっています。なぜ鹿児島市が1位になってしまっているのか、そして対策はないのか取材しました。
(NHK鹿児島記者 熊谷直哉)
全国ワースト1位の混雑・・あきらめて歩く人も
本当に全国最悪なのか?その実態を確かめるために、午前7時30分に市内で最も渋滞がひどい場所の一つとされる産業道路入口の交差点に行ってみました。
国道225号線と合流し、紫原団地や谷山方面からの車も集中するこの交差点。実際に車で走ってみると、渋滞に巻き込まれ、前にはなかなか進みませんでした。
近所の人たちに話しを聞くと、車やバスでの通勤をあきらめたという人や、遅刻を繰り返したこともあるという人もいて、みなさん渋滞に困っている様子でした。
近くに住む男性
「渋滞に巻き込まれて、10分、20分遅刻とかは何回かありました」
近くに住む女性
「以前まではバスで通勤していた。しかしバスがあまりにも混むので、歩いた方がはやいなと思って変えました」
国道事務所に聞いてみた
なぜ鹿児島市内の道路がここまで混雑するのか?。国土交通省の担当者は、鹿児島市の地形に原因があると言います。
鹿児島国道事務所計画課 松尾和敏課長
「鹿児島市は、シラス台地の高台に囲まれた平地部に市街地が形成されています。平地が少ないところに、道路が集中し、交通も集中しています。加えて、姶良方面や日置方面への通過車両も入っている。それによって市内の渋滞が顕著になっています」
現在、市内では鹿児島東西道路などの工事が進められていますが、完成予定は未定で、当面は改善は望めません。そこで県や国土交通省などが始めたのが 時差出勤を呼びかけるキャンペーンです。
通勤時間を1時間ずらすだけで、場所によっては、所要時間を30分短縮できると言います。
鹿児島国道事務所計画課 松尾和敏課長
「いま通勤している時間帯を少しずらすことで、通勤時間も短くなる、また混雑が減れば事故に巻き込まれる危険性も少なくなる。皆さまも体験してみて、ライフスタイルに合わせて、取り組んでいただければという風に思っています」
取材を終えて
私はことし2月に、鹿児島に転勤してきました。転勤してきて感じたのは、車の通行量の多さです。天文館周辺の市街地も多くの車が行き来しています。今回の取材で鹿児島の市街地は客観的なデータからみても、交通量が多いということが分かりました。車を運転する際には運転に注意しながら、渋滞にもイライラせずに走りたいと思います。
最近はコロナ禍でリモートワークも増えているので、時差出勤もしやすくなっているかもしれません。鹿児島国道事務所のホームページでは、経路ごとの所要時間など詳しい内容が紹介されています。参考にしてみてください。