一次審査通過作品の紹介[予告編] (2013年)

一次審査通過作品の紹介(予告編)

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生涯教育カテゴリー

*国・地域のアルファベット順

Death and Life of Severino

  • Entering organization:TV Escola
  • ブラジル
  • TV /Film/Video

『Death and Life of Severino』アニメーション版は、詩人ジョアン・カブラル・デ・メロ・ネトの傑作「セヴェリーノの生と死」の映画版であり、コミック向けに漫画家のミゲル・ファルコンが手を入れたものである。オリジナルテキストを保ちつつ、3Dアニメーションを入れることで、初版1956年の、ブラジルオリジナル版のキャラクターたちは生き生きと動き出す。アニメーションは白黒、コミックのテキストや線が持つ荒さに忠実に、セヴェリーノの波乱の旅を描く。セヴェリーノはよりよい生活を求めて、北東部の奥地から、ブラジルのペルナンブーコ沿岸へ移り住む。

We Were Children

  • Entering organization:National Film Board of Canada (NFB)
  • カナダ
  • TV /Film/Video

ライナとグレンは、幼児期に家から引き離され、教会の運営する賄いつきの学校に入れられた。ただでさえトラウマを残すようなこの経験は、何年にもわたる、身体的・性的・精神的虐待により、最悪のものとなる。彼女らはこれらの経験を語ることなく、大人になってもその影響に苦しめられる。心打つ本作品では、過去何年にもわたり辛苦をなめてきた2人の子どもの目を通して、カナダの公立全寮制学校がもたらす深刻な影響を、忌憚(きたん)なく伝えている。
約15万人の先住民の子どもたちが、先住民寄宿学校で学んだ。体験者(サバイバー)のライナ・ハートとグレン・アナコッドの個人的報告からは、その他の子どもたちが経験した、恐ろしく、心に傷を残すような虐待が見えてくる。先住民寄宿学校で、彼女たちやその他の子どもたちがしてきた経験は、彼ら自身・その家族・コミュニティにも影響し続けている。本作品は、傷ついた者を励ますソーシャル・ヒーリング・ムーブメントの成果の一つであり、このムーブメントを通じて多くの体験者が、癒しの過程にカルチャーヒーリングの行動を組み入れることができた。
本作品は、一国の悲劇を浮き彫りにし、人間の心の驚異的な回復力を明らかにしている。監督Tim Wolochatiuk、脚本Jason Sherman、製作はKyle Irving(Eagle Vision Inc.)及びデイビッド・クリスチェンセン(カナダ国立映画制作庁)によるものである。

David and The Death of Marat

  • Entering organization:Camera Lucida Productions
  • フランス
  • TV /Film/Video

パリ、1793年7月。政治的緊張が日々高まっていく中、ジャーナリストであり熱烈な革命家MaratがCharlotte Cordayにより暗殺された。数時間後には、革命政府により、画家Davidが暗殺を絵画として残すよう指名される。彼に課された仕事は単純でありながら壮大だ。歴史的出来事を描き、それに象徴的な場面としての色づけをするのだ。Davidは見事名画を描きあげた。2008年にある偶然から、一人の専門家が、細部には違いがあるもののオリジナルに酷似した絵を入手した。この「奇妙な作品」とオリジナル作品について、フランス及びベルギーで調査が行われた。本作品ではその調査を追う。画家が絵の制作を進め、歴史における瞬間を切り取って、それを昇華していく1793年の夏の日々が紹介される。

Within The Eye of The Storm

  • Entering organization:Firefly Pictures
  • イスラエル
  • TV /Film/Video

Bassamはパレスチナ人、Ramiはイスラエル人。2人ともかつては祖国のためには殺し合いもいとわない、怖いもの知らずの戦士たちだった。紛争により、自らの娘が殺された彼らは再び対面することになる。肉親に先立たれ、さいなまれるような苦しみとともに残された彼らは、驚きの選択をする。そろって旅行に出発するのだ。最愛の人間を奪った敵に人間らしい感情を持って接し、彼ら自身や周りの社会が、報復の悪循環に陥らないよう、説くためである。道中、彼らはお互いの中に友情とユーモアを発見する。彼らが生きていられるのも、このユーモアのおかげなのだ。
映画は、それぞれの人生を同時に追っていき、通ってきた道を振り返る瞬間をとらえている。また、和平に向けた彼らの行動を紹介する。ばらばらになってしまった家族、混乱するコミュニティや対立する社会に直面した彼らが、それとは違う世界への道を指し示しているのだ。
彼らのストーリーを通して、現在も続く紛争の要因となっているキーファクターや、それをどう乗り越えていくかを見ていく。観客は現在、和平を阻害している精神面でのネックや、物理的障害を目の当たりにするが、同時に和平を提唱する人たちの生き方や行動を通して、共生と平和が実現可能であることも学ぶ。対話と「他人」に目を向けることが、和平への唯一の道であること、現実に責任を持って生きるという意思が、やがてよりよき日々につながっていくということを見ていく。
この映画は、地球上で起こっている現実に人々の意識を向けさせ、心理的な壁をつき破って、徹底的な変化をもたらすことを目的としている。

Cultural Shock

  • Entering organization:Zenit Arti Audiovisive
  • イタリア
  • TV /Film/Video

これは、教育用クロスメディア形式(ラジオ・ウェブ・テレビ・モバイル)の作品である。もともとその国に住んでいる若者と、二世の若者が組になって、外国へと冒険の旅に出るシリーズを中心に、作品は進んでいく。候補となる若者たちは、ウェブキャスティングを使って、自分たちの国で実現させたいと思う道徳的な課題を一つ、提案する。他の若者からなるコミュニティから指名を受け、選ばれた者たちは、10日間の旅に出かける。彼らには5つのルールが課される。CO2なし、ホテルなし、タクシーなし、お土産なし、ファストフードなし、というものだ。限られた予算と、間に合わせの交通手段を使っての冒険が始まる。最初に選ばれたRasidとAgneseは、バルカン半島を旅する10日間の素晴らしい挑戦へと出発する。

Tough It Out: One Year After the 2011 Great Sanriku Tsunami

  • Entering organization:Mainichi Broadcasting System, Inc. (MBS).
  • 日本
  • TV /Film/Video

2011年3月11日、宮城県沿岸沖の海底でマグニチュード9.0の地震が発生し、巨大津波が到来、東北地方・東関東の沿岸を破壊した。歴史上有数の高さを持った巨大な波は、三陸沿岸の港町を押し流した。MBSニュースのクルーたちは、震災後すぐに大阪を出発し、28時間後には報道を開始した。ある男性は妻を亡くし、一人で幼い子どもたちを育てている。ある年配の女性は、避難所の一人暮らしの孤独とストレスに苦しめられている。娘が未だ行方不明の漁師は、娘が見つかるかもしれないという希望を心に、再び海に出る。我々は様々な人と出会った。一年間、我々のカメラと心は、彼らとの交流を続けた。

恐怖と大混乱の春。怒りと絶望が、祈りへと変化した夏。暫定的な生活再建が少しずつ見えてきた秋。刺すような寒さに、無常感が増した冬。そして悲惨な一年が終わり、新しい年が明けた。この作品では、一年にわたって南三陸町を取材した。

作品には、震災を乗り越え、家族を亡くした悲しみに打ち勝とうとする人々の心打つ苦闘を、忠実に記録にとどめている。この作品の教育的なねらいは、命の持つ普遍的価値や、家族の結びつきの大切さを視聴者に伝えることである。

School for Everyone

  • Entering organization:Kansai Telecasting Corporation (KTV)
  • 日本
  • TV /Film/Video

「どんな学校にしたいかはもうはっきりしています。それは、全ての子どもが居場所のあるところ。全ての子供が、学ぶ権利を保障されているところです。」 南大空小学校の校長、木村泰子はこう話す。この公立小学校の地区では、全世帯の半分以上の子どもが教育支援を受けている。教師・生徒のみならず、保護者と地域の住民が一体となり、6年かけてこの体制を作り上げてきた。
日本では通常、障害のある子どもは健常者の行く学校に通うことはできない。“普通の”学校では、担任教師は、自分の担当のクラスの子どものみに責任を持つ。他の教師が、自分の担当の子どもに干渉することもなく、自分も他のクラスの子どもに干渉することはない。大空南学校では、特別な助けが必要な多くの子どもがいるが、皆同じクラスにいる。この学校では、身体・精神障害も、発達障害や問題行動も、子どもの個性として受け入れられる。このため彼らは、自分とは“違う”友達に対して、非常に思いやりのある子どもに成長すると同時に、どのような問題を抱えていようとも彼らを助けようとする。
大空小学校は、全ての子どもが学び続けられる場所であるという点に、重点を置いている。あらゆる学校がそうあるべきなのだが、未だ他の小学校と比較すると、これは特殊なことである。日本の教育は現在どのような問題を抱えているのか?そしてそれを改善していくのに、私たちは何ができるのだろうか?この番組を通して、人々の意識を高めるとともに、以上のような問いに対する回答を見つけていきたいと願っている。

Legends of the Deep: The Giant Squid

  • Entering organization:Japan Broadcasting Corporation (NHK)
  • 日本
  • TV /Film/Video

ダイオウイカは、古代から伝説として語り継がれてきたが、ようやくその生きた姿が初めてカメラに収められた。18メートル以上にも上る驚異的な体長を持つダイオウイカは、世界最大の無脊椎(せきつい)動物であり、その姿を撮影しようと数多くの試みがなされてきたが、失敗に終わっていた。ある日本人動物学者は、10年以上もの月日をリサーチ及び専門調査に費やし、ダイオウイカを追って小笠原諸島へと向った。
この探査には、世界中の科学者と撮影隊からなるチームが組まれ、深水での撮影用に、二隻の最新潜水艇と超高感度高画質カメラを使用した。延べ100回、400時間に及ぶ潜水の後、チームはとうとうダイオウイカの揺らめく美しい姿に遭遇した。最新科学調査と、最新テクノロジーを駆使したこの番組が、今まで見たことも無い映像を視聴者に見せることで、知的好奇心を刺激できればと願っている。

Nonfiction W : Yonghi Yang

  • Entering organization:WOWOW INC.
  • 日本
  • TV /Film/Video

2012年8月に封切られた邦画『かぞくのくに』は、1970年代に「帰国事業」で北朝鮮へ渡った長男が、政府と政治力により、日本に残った家族からいかに引き離されたかを描いている。在日朝鮮人二世のヤン・ヨンヒが脚本と監督を務めた。
『かぞくのくに』は、海外の映画祭で上映、高い評価を受け、第85回アカデミー賞の外国語映画部門に日本作品としてノミネートされた。 本作品は、在日朝鮮人二世であり、初めて自身の経験を元に映画を製作し、日本を代表する監督となった彼女を間近で追った。『かぞくのくに』は日本のみならず、韓国、ドイツ、エストニアなど分断の歴史を持つ国々でも上映された。本作品は、これらの国で彼女と彼女の映画がどのようにとらえられ、受け入れられたかに焦点をあて、彼女の映画の原点と今後目指す方向を探っていく。

Shocking Exposures

  • Entering organization:Swedish Educational Broadcasting Company (UR)
  • スウェーデン
  • TV /Film/Video

本作品は、科学や世界を一変させた映像集。実際の写真・実例・スケッチ・ビデオを見せ、詳しく検証していくことで、学問の歴史における数々の重要映像の一部に焦点を当てる。本作品では、語り手が観客を案内し、これらの象徴的な写真が撮られた場所を巡る、冒険の旅である。また専門家へのインタビューをドラマ仕立てで入れ込むことで、当時の出来事を生き生きと再現させている。また、量子力学や大陸移動、遺伝といった幅広い概念を、アニメーションを使って説明する。学校で視覚的に概念の紹介をする際に役立つよう、ストーリーは9分間のショートセグメントで構成されている。

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