イベント

Japan Prize 2023
日本賞映像祭

11月23日(木・祝)Day 4

午後1時30分~3時15分

第50回受賞作品上映会&ディスカッション

一般向け部門優秀賞
「アウトサイド」

2014年にウクライナで起きたマイダン革命の最中、キーウの最前線を駆け回り、石や火炎瓶を投げていた13歳の少年ローマは一躍革命のマスコット的存在となりました。現在18歳になり、再び路上に戻ってきた彼のポケットにはライターとナイフしかありません。大人の入り口に立った今、手遅れになる前に立ち直ることができるのでしょうか?
制作したのはウクライナ人のドキュメンタリー監督、オリハ・ジュルバさん。
さまざまな理由から、家族と離れて暮らさざるを得ない子どもたちについての取材を進める過程で、孤児院出身のローマに出会いました。
孤児院を出たばかりのローマに、次々と困難が襲いかかります。頼れる大人がいないローマを前に、監督のオリハさんはある決断を迫られます。ドキュメンタリーの撮影を続行するか、それとも彼の生活を支援するか?
制作秘話を通じて、メディアと被写体、報道とプライバシーなど、ドキュメンタリーをめぐる重要なテーマについて議論しました。

*このセッションで紹介されている作品の映像は、日本賞ホームページ用に短く編集してあります。

  • アウトサイド
    © ムーンマン/ファイナルカット・フォー・リール/タンジェリン・ツリー
    • L090 アウトサイド
    • ムーンマン
      ファイナルカット・フォー・リール
      タンジェリン・ツリー
    • ウクライナ・デンマーク・オランダ
    • 58分8秒
    オリハ・ジュルバ
    スピーカー

    オリハ・ジュルバ

    ディレクター/エディター/映像作家

シモン・ケスラー
モデレーター

シモン・ケスラー

ドキュメンタリー映像作家

フランス

パリを拠点とする映像作家および撮影監督。アメリカ、カナダおよびオーストラリアで活動実績あり。ナショナル ジオグラフィック、ディズニープラス、カナル・プリュス、テー・エフ・アン(TF1)など、フランス内外のテレビ・ネットワークで多数のドキュメンタリー番組を監督。過渡期にある人物、場所、組織等の綿密な描写にフォーカスした作品で、社会問題や環境問題に重点が置かれている。2020年のドキュメンタリー『Generation Greta(ジェネレーション・グレタ)』(ヨハン・ブーランジェと共作)は、日本賞のファイナリスト作品。趣味は料理(ベジタリアン)、ウクレレ演奏、娘と歌を歌うこと。

ティーナ・クレメッティラ
パネリスト

ティーナ・クレメッティラ

フィンランド放送協会 YLEスポーツ・イベント エグゼクティブ・プロデューサー

フィンランド

ジャーナリズム、視聴者そして新しいアイデアへの愛情が、キャリアを積んでいく中で、自分を七種競技選手のようなジャーナリストにしてくれたと自負。ラジオ、テレビ放送、オンラインコンテンツ及びソーシャルメディアのレポーター、プレゼンター、プロデューサーそしてエグゼクティブ・プロデューサーなど、さまざまな顔を持つ。そのためか、落ち着きがなく、なんにでも興味をもつ知りたがり屋と評されることもある。
中でも特に情熱を傾けているのが、視聴者が生き生きと学び、社会的な力を身につけることを目指す、公共放送主催のマルチプラットフォームを利用した大型キャンペーンである。
現在の目標は、視聴者のニーズに素早く対応し、強い相互作用を続ける中で、視聴者との一体感を感じる瞬間を生み出すこと。制作するコンテンツのテーマは、称賛・学び・共通の目標への努力など多岐にわたるが 、基盤にあるのは常に視聴者である。

内山 拓
パネリスト

内山 拓

日本放送協会(NHK)報道局 社会番組部 プロデューサー

日本

2001年NHK入局。ディレクターとして赴任した沖縄では、太平洋戦争当時の凄惨な戦場の実態を描いたドキュメンタリーを制作。また原発事故後に勤務した福島では、被ばくの影響を検証する調査報道番組などを手がけた。2019年に制作した『戦没者は二度死ぬ~遺骨と戦争』で新聞協会賞を受賞。現在は主に報道番組『クローズアップ現代Close Up』のプロデューサーとして、ロシア軍侵攻後のウクライナに渡航し取材や番組開発を行っている。

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