第44回日本賞 優秀作品

企画部門 優秀賞 <日本ユネスコ協会連盟賞>
レッツ・プレイ
機関名 カントアレグレ・コーポレーション
国/地域名 コロンビア
(シエロ・サルヴィオロ)
「レッツ・プレイ」は、彩り豊かで楽しいプロジェクトです。この作品が掘り下げて浮き彫りにするのは、遊びの価値であり、そして子どもたちの成長や必要不可欠な発達にとって遊びが有益であるということです。子どもたちの社会的、文化的、経済的バックグラウンドは関係ありません。魅力的で的確な番組構成が子どもたちをありのままの姿でとらえます。遊びの価値そのものを描くだけでなく、この企画は、思い出や伝承されてきたコロンビア文化についての会話を促し、次世代へと語り継いでいくことの大切さを伝えます。コロンビアは現在、和平プロセスを進めている最中であり、子ども向けテレビ番組企画への支援は有意義であると考えます。なぜならこのような企画は、遊ぶ権利を奨励し、国としてのアイデンティティ再構築に貢献する知識、価値観、想像力、気質や心構えの向上を目的としているからです。
(ルル・ヴィエイラ)
企画部門で受賞できたこと、大変光栄に思います。ドキュメンタリー形式の教育番組「レッツ・プレイ」の主役は子どもたちです。コロンビア各地から集めたリズムに合わせて行う遊びをシリーズで紹介しますが、そのほとんどが大人から子どもへと語り継がれてきたものです。こうした遊びが廃れてしまわないよう、伝統を記憶に刻む一助となることも見込めます。
 コロンビアは、50年以上続いた内戦の和平合意が成立し、国として歴史的な転換期にあります。すべての社会に共通することですが、変化はまず子どもたちから始まります。幼年期は、人格、信念、価値観の形成に最適な時期です。グループ遊びやリズミカルな遊びを通して、規則や制約、新たな順法意識を尊重する価値観を重視しながら、新しい社会の基盤を築くまたとない機会が訪れているのです。

← 受賞作品(2017)