第44回日本賞 優秀作品

クリエイティブ・フロンティアカテゴリー最優秀賞 <経済産業大臣賞>
EyeMoT(アイモット)
成功体験をベースにした視線入力訓練ゲーム
機関名 島根大学
国/地域名 日本
メディア アプリケーションソフトウェア
(リサ・パーシー)
興味深く創造性あふれる多様なプロジェクトがならぶこのカテゴリーの審査は、とても難しいものでした。
「成功体験をベースにした視線入力訓練ゲーム」は、何の刺激も得られず、外界から切り離されてしまいがちな人たちに、世界への扉を開くものです。ユーザーは、自分のアクションが引き起こす成果を実際に目で見て感じることができます。10種類の訓練ゲームによって、視線入力スキルを高め、つながりを確立し、意思の伝達を図りながら、まわりから反応を引き出すことができるのです。教育学的枠組みを擁するゲームにより、着実にスキルを育むことができます。内容もユーザーの具体的なニーズを念頭において設計されており、テクノロジーが最大限に活用されています。実際にこのゲームは、もっと手軽に使える安価で新しい視線入力テクノロジー開発をサポートするために制作されました。多くの人が手ごろな価格で入手できる視線入力装置には、それに見合ったソフトが必要だったのです。この作品によって、障害のある子どもや大人の生活が間違いなく変わり、まわりの世界とつながりを持てるようになりました。
(伊藤史人)
あまり注目されてこなかった重度障害児の世界に光が当たったことはたいへんすばらしいことです。重度障害者は普段の生活で多くの「失敗」を強いられており、新しいことにチャレンジする意欲が失われがちです。「成功体験」をベースにしたEyeMoTシリーズは視線入力を楽しく訓練でき、同時に開発したバイブマンを併用することで、その体験をより強化できます。本受賞をあしがかりに、より多くの重度障害児に笑顔が増える取り組みを行っていきたいと思います。

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