NHK札幌放送局

コンサメモ 2023沖縄キャンプは「走力」アップ

渡邉 美希

2023年1月26日(木)午後7時15分 更新

やる気!元気!渡邉美希です。 2023年1回目のコンサメモ!今回は、1月10日から始まった沖縄キャンプ(前編)です。今シーズンの第一歩を踏み出した選手たちの姿を取材しました。 

沖縄キャンプインはまさかの・・・

北海道コンサドーレ札幌の選手たちが、那覇空港に到着したのは、1月10日。夕方ごろに到着する予定でしたが、その時刻になっても姿が見えません。私は思わず、「スケジュールをま、間違えた!?」と焦りましたが・・。

(左がクールに登場の小野伸二選手 右がさわやかな笑顔で登場の岡村大八選手)

飛行機の整備の影響を受けて、予定よりおよそ3時間遅れで選手たちが到着となりました。長距離・長時間の移動にも関わらず、皆さんしっかりと挨拶をしてくださいました。


沖縄キャンプ1日目 

ペトロヴィッチ監督 “走って走って走る”

コンサドーレの沖縄キャンプは、1月11日から沖縄県金武町にある陸上競技場でスタート。初日は、フィジカルトレーニングや、走りのメニューが中心でした。前日の疲れが残っているのかと思いきや、それを感じさせない軽やかな動きと笑顔が見られました。

練習後には、ペトロヴィッチ監督がキャンプのテーマを話してくださいました。

ペトロヴィッチ監督
今年はオフの期間が長かったので、選手はキャンプに向けて準備もしてきたと思う。どれだけ動けているか日々チェックしたい。
Qキャンプのテーマは?
“走って走って走る”

Q今シーズンペトロヴィッチ監督が掲げている安定した戦いを実現するために、そのテーマは、大きなポイントになる?
やはり“走る”というのはすべてのベースだと思う。すべてのベースである“走る”ということができれば、その上も積み上げられる。去年は、新型コロナの影響で選手が揃わない中でのスタートとなり、その時期にベースを鍛えることはできなかった。また、2年前は、私もけがで遅れて合流した。今年はしっかり私も初日から入れるし、選手たちが揃ってスタートできたので、しっかりベースを築いて、シーズンを通して安定して戦っていくための走力をキャンプで作っていきたい。

Q浦和レッズ、サンフレッチェ広島で6シーズン監督を務め、コンサドーレでも今シーズン6年目を迎えますが、過去を振り返ってみてこの数字は?
6年やったことは気にしていない。必ず次につながっているし、札幌で過去のクラブよりも長くやっていきたい。

今シーズンにかける新たな思いを話してくれたペトロヴィッチ監督。一方で、今年も変わらない姿がありました。

練習前後に行われる選手・スタッフとのハグです。ペトロヴィッチ監督について、選手に聞くと、「ピッチ上では監督の姿ですが、お父さんのよう」と、どの選手からも同じ答えが返ってきます。この深い信頼関係が、チーム一体となっている大きな理由だと感じます。

そして、キャンプ初日は、去年ほっとニュース北海道に出演していただいたGKの菅野孝憲選手に単独インタビューしました🎤

(オフはご家族がいるハワイに滞在。日焼けした様子も)

渡邉)お久しぶりです。去年は番組に出てくださいました。お元気でしたか?
菅野選手)元気でした。もう忘れられたかなと思って(笑)

渡邉)キャンプ初日はいかがでしたか。
菅野選手)みんなに「おはよう」って言って幸せだし、「このメンバーで戦える」というのも幸せ感じます。新しく入った選手もなじみやすい雰囲気だと思います。

渡邉)ペトロヴィッチ監督は、今シーズンについて、1年を通して安定した戦いを掲げています。どのように貢献したいですか?
菅野選手)監督が言うような戦いは、個人としても大事だと感じています。特に夏場の戦い。アウェーの(札幌と)気温が20度違う環境での戦い方を間違いなく、変えていかないといけないので、キャンプでベースづくりを焦らずいいトレーニングをしていきたいですね。
渡邉)菅野選手のキャンプのテーマは?
ボールの感覚、実践感覚を高めたいですね。オフの期間に下地は作ってきたので、キーパーの距離感や、ボールの動きに目が慣れるところをやっていきたいですね。

渡邉)チームのスローガンが発表されましたが、菅野選手のスローガンは?
菅野選手)とにかく落ち着いていきたいですね、いろいろなことがあると思いますが、とにかく自分に矢印を向けて、成長を目指したいです。それがチームの成長にもつながると思うので。

渡邉)今シーズンはク・ソンユン選手が復帰しました。ゴールキーパーチームにとってどんないい影響がありますか?
菅野選手)キーパーはチームの中心じゃないといけないし、リーダーじゃないといけないと思っているので、そのリーダーの4人の競争がより強くなるというのは、チームにいい影響を与えると思っています。まずは4人でいい競争して、1つでも無失点の試合をキーパーグループから作っていけるようにしたいですね。

渡邉)最後に、北海道のサポーターへメッセージを!
菅野選手)2か月ほど北海道を離れますが、開幕戦に向けて僕たちは最高の準備をして、必ず勝利をして盛り上げられるようにします。皆さん温かく応援してください。

初日の練習からキーパー4人ともキレのある動きを見せていました。ク・ソンユン選手が加わり、レギュラー争いが増す今シーズン。どのように互いを高め合い、開幕戦のピッチには誰が立つのか?期待が高まります。


沖縄キャンプ2日目 

晴天の中始まった沖縄キャンプ2日目。
ペトロヴィッチ監督が“走る”とテーマに掲げたように、午前、午後ともに走りのメニューが多くありました。


新加入 浅野雄也選手 新天地で飛躍誓う

「札幌といえば “浅野やな” と言ってもらえる1年にしたい」
そう語ったのは、サンフレッチェ広島から加入したMF浅野雄也選手です。新天地での挑戦に強い思いを感じました。

浅野選手は三重県出身の25歳。大阪体育大学を卒業後はJ2水戸ホーリーホックに加入し、その後、J1サンフレッチェ広島でプレーしました。そのサンフレッチェは、昨シーズン、Jリーグカップで優勝、リーグ戦では3位になるなど飛躍の年となりました。しかし、浅野選手は、12試合の出場で無得点に終わり、悔しい1年に。それでも、新入団の会見で「コンサドーレのタイトル獲得のために、自分が見てきたことをチームに還元できるように頑張りたい」と語りました。そして、キャンプ中、単独のインタビュー取材では、ペトロヴィッチ監督への特別な思い、そして、今シーズンの意気込みを教えてくれました。

渡邉)新入団会見では、移籍に対する強い覚悟を感じました。
浅野選手)昨シーズン試合に中々出ることができませんでしたが、それでも必要としてくれるチームに感謝しています。だからこそ、ここで結果を残せるように頑張りたいです。

渡邉)
獲得のオファーでは、ペトロヴィッチ監督から直接声をかけられたと聞きましたが?
浅野選手)何年か前から、ペトロヴィッチ監督に試合会場でお会いすると、挨拶していただいていました。昨シーズンは、“来シーズンどうするんだ”と言われて、気にしてもらって本当にありがたいなと感じています。
渡邉)今日の朝も監督から話しかけられていましたね。
浅野選手)オフシーズンに引っ越しもあって、トレーニングができていなかったので、監督から大丈夫かと気にしてもらいました。ペトロヴィッチ監督は、ピッチに入ると、本当にお父さんという感じですね。
渡邉)今シーズンは、どのように存在感を見せていきたいですか?
前の選手なので得点にこだわっていきたい。与えられたポジションで結果を残すという気持ちはありますが、シャドー(トップの下)は自分の特徴が出しやすいし、そこは誰にも負けたくない。

渡邉)
浅野選手が得意とするポジションは、チーム内のメンバーも多いと思いますが、その中でレギュラーをつかむために考えていることは?
浅野選手)最後のフィニッシュの精度が課題でもあるので、ほかの選手と差をつけられればレギュラーに近づけると思います。そして、少しでも早くチームに溶け込んで、自分の特徴を早く知ってもらえるよう、100パーセントでやりたいです。
札幌といえば“浅野やな”といわれるように頑張りたい。

そして、インタビューの中では、去年のワールドカップのドイツ戦で、決勝ゴールを決めた兄・浅野拓磨選手への思いも話してくれました。

浅野選手)お兄ちゃんの試合を見るのは好きではないので全然見ていなくて、ドイツ戦のゴールだけは見ましたが、悔しい気持ちはあります。
渡邉)その思いをどう原動力に変えていますか?
浅野選手)お兄ちゃんに負けないようにするのもありますが、そこで兄と自分を比べるわけではなくて、自分らしいプレーをしていきたいです。
渡邉)北海道の皆さんへメッセージを!
浅野選手)コンサドーレ、浅野雄也です!背番号は18番です。少しでも1人でも多く応援してもらえるように、楽しませることができるプレーをしていきます。今シーズンよろしくお願いします!

どんな質問にも丁寧に、明るく答えて下さる様子が印象的でした。北海道のサポーターの前で、浅野選手らしいプレーを発揮し、スタジアムが盛り上がることを期待しています。


キャンプ地で発見! コンサドーレサポーター

(現地サポーターのお2人。福森選手と深井選手のファンとのこと。)

キャンプ中には、サポーターも訪れていました。こちらのお二人は、なんと北海道から先月、沖縄県に引っ越してきたご夫婦。沖縄県とコンサドーレが大好きだということで移住地をキャンプ地の隣町に決めたそうです。コロナ禍でファンサービスはないものの、「選手たちの迫力のあるプレーを間近で見られてうれしい」と話していました。またお会いできることを楽しみにしています!

後編は、けがを乗り越え活躍を誓う 小柏剛選手と来年のパリオリンピック出場を目指す中島大嘉選手などの取材についてお伝えします。

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