NHK札幌放送局

北斗星が宿泊施設として「再出発」!その裏側に密着【堀若菜】

堀 若菜

2022年5月2日(月)午後7時44分 更新

こんにちは。10月14日「鉄道の日」生まれの堀若菜です。“豪華列車の先駆け”として鮮烈なデビューを飾り、多くの人々の夢を乗せてきた寝台特急「北斗星」。2015年に惜しまれつつ引退しましたが、先月、北斗市で宿泊施設としてよみがえりました。その裏には、地元を盛り上げたいという人の思いがありました。

ブルートレインの青が ここに

北斗市茂辺地地区にある「北斗星」の車両。訪ねたときには、とにかくピカピカの状態でした。去年10月に塗装し直したばかりだそうで、まるで「検査上がり」のよう。しかも、塗料はなんと運行当時と同じものを使ったんだそうです。北斗星をはじめとしたブルートレインの「青」は、こんなにも鮮やかだったのだなということがよくわかります。
広場には、「オハネフ25 2」と「スハネ25 501」の2両が保存されています。オハネフ25 2は4人用の簡易個室「Bコンパート」が8部屋備わっている車両で、スハネ25 501は1人用B寝台「ソロ」8部屋とミニロビー、そしてシャワー2室で構成される車両です。

ともにJR北海道が所有していた客車で、スハネ25 501には北海道車独自の「エンブレム」のレプリカが取り付けられています。青函トンネルの全長53.9kmを表す“539”の文字が入っていて、北斗星が青函トンネル開業を象徴するブルートレインであったことを感じさせます。

あなたは上段派?下段派? 

車内に入ると、ほぼすべての設備が運行当時そのままの状態で残されています。宿泊の際に利用することができるのは、Bコンパートの部屋。もちろん、ベッドのシートやカーテン、寝台灯、はしごなどは、そのまま使うことができます。さらに、ベッドメイキングはあえてしていません。運行当時は乗客が自分で行っていたためです。作業を通じて、当時の雰囲気を感じることもできるんです。
また、予約は1室ごとに受け付けているので、ベッドの指定はありません。上段下段、好きなほうを利用することができます。運行当時に利用したベッドで思い出に浸りたい、もしくは、運行当時に利用できなかったベッドを味わいたい、どちらの希望も叶えることができます。

シャワー室が 使える…!

スハネ25-501に備えられているシャワー2室。寝台の数に比べて、圧倒的に数が少ないため、運行当時に「乗車することはできたけれども、シャワーは浴びられなかった」という人も多いのではないでしょうか。そんな皆さんに朗報です。宿泊の際には、シャワー室も使うことができます。さらに、ボタンを押すとお湯が流れるという仕様のまま使うことができるんです。温度調整もでき、水圧もばっちりです。

にぎわいを取り戻したい 若手商工業者の思い

車両の維持管理を行ってきた、澤田導俊(さわだ・みちとし)さん(42)。地元・北斗市で100年以上続く米屋の4代目です。澤田さんが北斗星の車両の誘致活動を行ったのは、2016年。北海道新幹線の開業と同時に、北斗市に新幹線の駅が誕生したことをきっかけに、商工会の仲間と新たな観光の目玉を作ろうと検討します。そこで、当時引退して間もなかった「北斗星」を買い取り、展示することを思いついたのです。

 クラウドファンディングを活用するなどして集めた寄付は、およそ1700万円。それを元手にJR北海道から車両2両やレールなどを買い取り、茂辺地地区に移設して一般公開すると、多い時には100人以上が訪れる人気スポットになりました。そこで、訪問客から多く聞かれたのが、「当時のように泊まってみたい」という声でした。澤田さんはその声に応えることで、より多くの人に町に興味を持ってもらえるのではないかと考え、宿泊施設としてよみがえらせることを決めました。

 番組では、先月のプレオープンや開業初日に密着。北斗星の宿泊施設としての「再出発」と、そこにかける人々の思いに迫ります。

今週7日(土)放送「おはよう北海道土曜プラス」でご紹介します。ぜひご覧ください。

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