NHK札幌放送局

宗谷プチ滞在 DAY3

瀬田 宙大

2021年4月21日(水)午後7時22分 更新

ローカルフレンズ滞在記。越村Dにとって宗谷4週目、私にとって3日目のこの日は、猿払村がイトウの郷だと教えてくれた佐川康雄さんの職場を訪問。イトウの存在と人の優しさを感じることができました。

ホテルのレストランは情報交換の拠点

佐川さんの職場は、道の駅に併設されたホテルのレストラン。猿払村の名産ホタテをふんだんに使ったメニューが数多く用意されています。ホタテの刺身はもちろん、カレーにラーメンなどなど。レストランのマネージャーをつとめる佐川さんによると「ホタテを最後に入れているだけではなく、貝柱を使ってしっかりダシをとって入れているので、どれも自慢です。不動の人気第1位はホタテのカレーです」とのこと。

撮影が終わり、帰りのバスまでの待ち時間中、私たちもレストランで昼食を頂きました。

ホタテの焼きカレーとホタテ餃子。焼きカレーはホタテのコクを感じるカレーとチーズの甘さが絶品です。そして餃子は、プリプリのホタテを感じることができます。先日、是永千恵アナウンサーが担当した、北海道スタジアムでも紹介された海苔とホタテの佃煮もこのホテルで販売されていました。

・・・と、普通にレストランと売店のお話しになってしまいましたが、イトウの話に戻します。佐川さんが立つ、レジのまわりに注目です!!

イトウのレプリカや、ポスターなどが掲示されています。この中で注目は・・・

イトウのマグネットです。描かれたイトウの頬のあたりをよく見ると北海道のシルエットが浮かびます。正円と長方形の2つセットで、500円で販売されています。その収益は、イトウの保護活動などに役立てられています。

例えば・・・

釣り上げたイトウをすくい上げるタモ。手前の二つはメーカーからの、奥の1本は本州の方から寄贈されたもの。このタモの魚が直接触れるネットの部分を触るとビックリ!

実はゴムでできています。通常はナイロンのものなのですが、魚の負担を減らすために、マグネットの収益で交換をしたということです。このタモは、無料で貸し出されています。

佐川さんは「非常に大きなものなので、本州などから訪れる人が持ってくるのは負担だと思うのでお貸ししています。釣りを楽しみつつもイトウを大切にしてほしいので」と、その意図を教えてくれました。こうして村の人たちがいかにイトウを大切にしているのか、会うことができた人ひとりひとりに伝えているのです。

村とイトウの会では5月中旬までの産卵期はイトウが生息する河川での釣りの自粛を求めています。立て看板も設置されていますが、佐川さんは、全員がその看板を見ているとは限らないと考え、自分にできることとしてSNSで看板の写真を発信するなどして釣り人達の良心に訴えかける活動もされています。この二日間のロケでは、保護の精神も釣り人の思いも知る佐川さんだからこそつくれる村の未来があると感じました。

レジカウンターを見回すと、さらに北海道らしいものも!

熊スプレーです。立て看板にもある「夜、釣りをしないで欲しい」というメッセージは暗闇ではヒグマに気がつくことができない為でもあると、佐川さんは言います。もちろんリスクは日中でも。山と近接することから、クマが出没することもあります。今回の撮影中、クマは見かけませんでしたが、冬毛のシカと遭遇。野生動物も近くに生息しています。この熊スプレーは、本州から来た釣り客が北海道で購入し、使用しなかったため佐川さんのもとに寄贈したもの。佐川さんは、訪れた人に声をかけ、持っていない人には貸し出しているということです。

地域の人、釣り客が高い意識のもと守ってきたイトウ。佐川さんに、人々が協力して共存を実現していることも村の魅力ですねとお伝えすると、「やはり『猿払イトウの会』の先輩方がしっかりと保護の意識を強くもって活動されてきた積み重ねですよね。その思いを未来につないでいくことが重要だと思っています。将来にわたって活動を続けるための方法もしっかり考えていかなければならないですよね」と、先人への敬意と未来継承への思いが返ってきました。

コロナ期間、団体客が主だったこのレストランや村を訪れる人たちは減っています。その時間を「有意義な準備期間」と語る佐川さん。未来に向けて、イトウの保護と活用の制度設計がどのように進むのか。今後の猿払村発のニュースにも注目していきたいと思いました。

滞在ディレクター凄ぇな!!

さてさて、ロケを終えて帰路へ。もちろんバスで稚内へ向かいます。前回のブログで書いたように、稚内から音威子府村方面へ向かう際には進行方向左がオススメです。同じ景色を楽しむために復路は進行方向右側を陣取りました(このおすすめは海側を見たいのであれば!という前提がついています。山側はもこもこした独特の地形を楽しむことができますので、こちらはこちらでいいです!!)。

宗谷岬の突端。

行きは雨でしたが、帰りは晴天。美しい。

いいものを見たと思い、満足している私に滞在ディレクターが本領を発揮します!!

あ、瀬田さん利尻が見えてますね!

え、見えません!!!
こっしー(越村Dのこと)、うそでしょ??

わかりませんか?一番低い雲の下あたり、うっすら見えてますよ!

どれどれ・・・パチリ。

・・・むむむ。

ちょっと加工してみます。

みなさんお分かりですか??写真の左側から延びる雲の右端を山頂にうっすらと見える稜線が。肉眼で見えたのはこの加工した写真と同じくらいうっすらでした。滞在ディレクター、すごいです。

あ、尾崎さんだ!!

バスに揺られることおよそ1時間半。稚内のゲストハウスに帰ってきました。すると、宗谷エリアのローカルフレンズ尾崎篤志さんがコーヒーを入れてくれました。この二日間の感動を伝えたところ尾崎さんは「あの自然を人が守っているところが素敵だよね。見てもらえてよかった」と、嬉しそうでした。

あすは、22日(木)のほっとニュース北海道の中継放送の準備のほか、午後4時過ぎから尾崎さんにローカルフレンズという取り組みに参加してどのようなことを思ったのかを伺うことにしています。

≪関連記事≫
◆宗谷プチ滞在DAY1「稚内散策」
◆宗谷プチ滞在DAY2「猿払村ロケ①」
◆宗谷のアドベンチャー(越村D)

2021年4月21日

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