NHK札幌放送局

ほっとニュース通信(22)【瀬田宙大】

瀬田 宙大

2018年9月26日(水)午後6時45分 更新

ある日の夕陽です。 あの地震以降、朝陽、夕陽、夜空を記録する習慣がついている瀬田です。 

地震からまもなく3週間。「ほっとニュース北海道」でも営業再開など、前へ前へと進む動きをお伝えする機会が増えてきました。一方で、札幌市中心部を歩いていると見かける外国人観光客の数は今なお少ない状況です。

観光地の被災と聞くと、私は熊本地震後を思い出します。
ことし3月まで私は東京で「あさイチ」という番組のリポーターを担当していました。今回の胆振東部地震と同じく震度7を観測した熊本地震の発災直後から一年余り取材で何度も現地を訪れ、さまざまな声と出会いました。

去年3月から4月は熊本県南阿蘇村にいました。
当時の南阿蘇村は、山あいの地域を中心に深刻な被害の爪痕が残ったままになっていました。被害が大きい集落に隣接する地獄温泉のご主人を取材すると「自分たちは周囲と比べると再建にはかなりの時間がかかると思う。それでも現状に注目してもらえる分まだいい。一緒に地域を盛り上げてきた集落の人たちにはなかなか光が当たらない。どちらかだけが元気になっても仕方なく、温泉も集落も、ともに立ち上がることが一番大事なんだ」と傷ついた温泉宿や集落をともに歩きながら教えてくれました。そして「私たちの温泉は何年かかっても必ず復興する。いまお願いしたいのはすでに復旧している観光地や地域を支援してほしい。観光の選択肢に入れてほしい。自分たちが復興したときに先に再開した人たちが元気でいなければ地域全体の本当の復興にはならないから」とも話していました。

おととしの大型連休は、大分県の湯布院にいました。
連休初日、熊本地震直後の観光地への影響を取材していたところ突如震度5強の揺れに襲われました。訪れていた観光客は道の真ん中に集まり身を寄せ合っていましたが、その人たちを守るようにすぐに「大丈夫ですか」と声をかける地元商店の皆さんに安心をもらいました。一日でも早く、地震前の活気が戻ることを願ったことをよく覚えています。
その温泉街からおよそ3キロ山側の地区に、湯布院の温泉観光の中心的役割を果たしてきた温泉宿のひとつがあります。しかし、地震の被害が深刻で休業を余儀なくされました。取材に伺うと心配する観光関係者が集まり、片づけを手伝っていました。「誰一人として欠けさせない」と温泉宿を継いだ若手経営者らが団結して必ず全員で前に進もうと声を掛け合っていたのが印象的でした。
あれから2年、久しぶりにこの温泉宿の公式HPを見ると、2016年5月16日付の「休業のお知らせ」の上に、ことし4月24日付で「地震からの再建に向けて工事着工いたしました」の文字が。冬の営業再開に向けて再建工事が進んでいます。

復旧や復興は被害の程度に応じてかかる時間が違います。
広い道内を見回すと、いまなお大変な状況が続いている地域がある一方で、いち早く再開して地域の元気の源になろうと情報を発信したり観光客を迎えようと取り組みを進めたりしている人たちがいます。ぜひその一つ一つに注目して、皆さんができる応援をお願いできればと思います。

最後に番組のお知らせです。
今週金曜日、28日の午後7時半から7時55分まで大泉洋さんが十勝を旅した北海道中ひざくりげ大地の恵みとともに生きる~十勝~」が放送されます。私もナレーションで番組に参加させてもらいました。詳しくはいえませんが、大泉さんらしさがちりばめられた番組になっています。十勝の大地が育んだご馳走と人々の笑顔。そして松浦武四郎も手に取ったとされる驚きのお宝も登場します。制作者の一人でもある私がいうと信ぴょう性が問われそうですが、面白いのでぜひご覧ください!!

それでは、また(^^)/


(2018年9月26日)

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