NHK札幌放送局

#ローカルフレンズ (15)【瀬田宙大】

瀬田 宙大

2020年6月30日(火)午後3時35分 更新

#ローカルフレンズ出会い旅 #函館は秘密基地だった件 の放送7/4夜10:45~が迫る中、函館旅をテキストでお伝えします。今回は「わらじ荘」スペシャルです。旅のはじまりは元町公園。これまでオンラインミーティングで何度もやり取りをしてきたせいらさんとの「はじめまして」です。

お互いに緊張気味。
私は私で、札幌を出たのは5か月ぶり。久しぶりの長距離移動を伴うロケでした。せいらさんもドキドキしていたそうです。そんな二人のリアル対面はこんな感じでした。

瀬田
はじめまして、おはようございます。

せいら
よろしくお願いします。

瀬田
なんか、不思議な感じですね。よろしくお願いします。やっとお会いできた。改めて瀬田と申します。

せいら
フレンズのせいらです。よろしくお願いします。

瀬田
あんなに画面越しにしゃべっていたのに緊張しますね。

せいら
わたしもそうなんですね。

瀬田
本物っていいですね。でも、あおぞらの函館を期待していたら…久しぶりのロケで気合いが入りすぎました。お天気こそなんですが、ぜひぜひディープな魅力を教えてください。

せいら
そうですね。きょうは、ちょっと住んでいる者の目線で、もちろん観光の町ではあるんですけど、それだけじゃなくて、ちょっと視線をずらして、函館ならではの文化の街をご紹介したいと思っています。

瀬田
ぜひ、よろしくお願いします。…でも、風の人というよりは雨の人ってかんじですね。雨まで降ってきて。

せいら
うれし涙ですね。ははは。よろしくお願いします。

向かったのはオンライン旅でもお邪魔したシェアハウス「わらじ荘」。住人のあんなさんとどんな再会になるのかと思っていたら、あまりのそっけなさに驚きました。再会を楽しむよりも、大幅に増えたわらじ荘の住人をとにかく紹介したい彼女。

「ま、とにかく入ってください」というあんなさんの言葉のまま、お邪魔しました。

新メンバー①ぐんじ君

個性的な髪形のぐんじ君。大学生のわらじをはきながら、起業の準備をしている若者です。就職活動はしないと言います。フィリピンに留学をして、現地の人の時給の低さに驚いたそうです。その経験から、現地で英語を得意とする人たちと、日本で英語を学びたいと考えている人たちをつなぐ、プラットフォーム的な会社をつくるんだとか。わらじ荘に入居したのは1か月前。その自慢の部屋に、私もあがらせてもらいました。

それが、なんと「押し入れ」。不思議と落ち着く空間でした…。アートにも興味があるということで壁には作品やスケッチが貼られていました。この小さな部屋でコツコツと起業の夢を膨らませ、新型コロナで日本もフィリピンも外出が自由にできない中、着々と準備を進めてきたんだとか。
話を聞いていて、私には素朴な疑問が。
自分たちが大学生だった十数年前、少なくとも自分の周りには、当たり前に就職活動をして、あまり何も疑わずに企業に就職をする人がほとんど。もちろん、私も含めて。自分が起業なんて考えもしなかったことを彼に伝えると、ぐんじ君は笑顔で「でも、なんか、社会に出てから起業する方がこわくないですか」と逆質問。確かに…。「学生ってよくもわるくも、ちょうどいいんですよね」と話す彼に、時代の変化を感じたのでした。まるで、ドラえもんと出会ったのび太くんくらいに。押し入れだけにね。ドラえもんはの話は彼に通じてホッとしました。笑

新メンバー②亮太君

おもむろにカレーを食べていた亮太君。「ロケの前に食べ終わろうと思っていたんですが、すみません…」とばつが悪そうに話す彼に、こちらこそ急に来てごめんねと話していると…。

せいらさんがひとこと。「彼のTシャツがポイントなんです」と。そう、実は彼、写真を趣味にしているんです。中学生の頃から撮りためていて、最近は主に風景を撮っているんだとか。ちなみにTシャツに描かれたカメラはキャ●●でしたが、今はニ●●を使っています。その理由も「景色を撮ろうと思うとニ●●かなと思って変えました」と被写体ごとにカメラを持ちかえているんだって。せいらさんは亮太君の写真にぞっこん!「将来、函館を背負うカメラマンの一人になることを期待しているんです。逸材です」と話していました。

実はこのロケの前日から、わらじ荘の写真集を作るために撮影に来ていました。「まだ未定だけど、本をつくるためのクラウドファンディングや、あおぞら図書館で個展を開くとか、構想はあれこれあるんですよね。コロナ次第」と語るあんなさん。夢が膨らみます。
どんな経緯で亮太君がわらじ荘に関わり始めたのかについても聞いていくと、なんだかめちゃくちゃ。誘い文句は「カレー食べる」だったとか。そして、あんなさんが「写真やってるんだってね」という話をふり、「あ、そうだ、写真展やろうよ」と急に提案。「やるのは自由だよ」と畳みかける彼女の言葉に、亮太君は「やらないわけにはいかないな…」って、気がついたら引き込まれていたんだって。でも、確かに、あんなさんはそんな人だよね。人を巻き込むのが上手。でも巻き込みっぱなしではなく、伴走してくれるから走っちゃうんだよね。わかるよ亮太君。この日も「やめてもいいからね」というあんなさんに、「いや、最後までやりますよ」と淡々と答える二人の関係がほほえましかったです。

新メンバー③地域の小学生

ロケをしていると急に現れた小学生4人。地域の子供で、わらじ荘は遊び場なんだって。すると「秘密基地行く?」と誘われておもむろに外へ。「大人には一応内緒。まぁ、バレてるんだけどね」と言いながら誘われた空間は緑あふれる異空間でした。

元気いっぱいの彼女たち同様に、生命力あふれる色に囲まれた秘密基地。こういう空間の延長線上に、きっとわらじ荘があるんだなと思いました。そして、彼女たち、ワイルドでした。元気が一番。未来のローカルプレーヤー認定です!

新メンバー④モーリーさん

子どももいれば大人もいる。社会や地域の縮図となっているわらじ荘。「ご飯だよ~」と、子どもたちやわらじ荘のメンバーにお昼をふるまう女性。聞くとあんなさんとは5年来の付き合いなんだとか。みんなからモーリーと呼ばれ親しまれている彼女。「SNSとかで見ていると、彼女たちいつも忙しそうで『ご飯食べているのか』と不安になって、それで作り始めたのがきっかけかねぇ」と、週に二日程度、この場所を訪れるようになった経緯を教えてくれました。話をすると、全員のいいところをすごくよく見ていることが伝わってきました。こういう大人がいるかいないかは本当に大きい。あったかいなぁ。そして、ご飯も本当に美味しかった。ごちそうさまでした。

新メンバー⑤かなえさん

これで終わりかと思いきや「2階にまだいます」とあんなさん。歴史を感じる階段を登った先で出会ったのは、古着屋さんをやりたいとキラキラした目で語る、かなえさん。

この日着ていた洋服があまり古着っぽくなくて、そうツッコミを入れた私に対して、奥からTシャツなどを持ち出してきた彼女。先日、初めての販売をしたところほとんどが売れてしまい、手元にあるのはこれくらいなんだとか。詳しく話を聞くと、周囲との価値観の差に悩んで、大学を休学。そしてお金を貯めて世界一周の旅へ。世界各地で様々な生き方に触れて、自分は自分でいいんだと思ったんだって。そして、自然とわらじ荘にたどり着いたんだとか。「ここには、みんなそれぞれに個性を発揮して、やりたいことをやっている。大学生活という狭い社会で自分の価値を計ろうとしていたけど、それ自体が違った。自分のやり方でいい。ここにいる人たちとなら大学生活をよりよくできると思った」と生き生きと語ってくれました。
かなえさんは「小さい時から古着やさんやりたいと思って、わらじ荘に入ったんです。すると、ただ古着屋をやりたいという想いから、人の繋がりを生み出せる、社会とのつながりが見える古着屋とかをやってみたいなって、最近思い始めました。それこそあんなさんのように人をつなぎたいし、わらじ荘の1階でレストランをはじめたごーくんのように自分の夢をちゃんと実現したいと思っています」と話していました。

ごーくんというのは彼。海外のレストランで働いた経験もある大学生です。彼のつくる多国籍料理は最高です。

かなえさんの話を、私の後ろで腕を組んでうんうん頷いて聞いていたあんなさん。急に口を開きます。「えー、嬉しい。いいぞ、ナイスリポ―タ―。よく聞きだした。えー、初めて聞いた。お互いに人を巻き込みながら、こういうのがどんどん増えていけばいいなとは思っていたけど、こんなに早くそう思ってくれる人が出てくるとは思わなかった。こんなに近くにいたんだ。頑張ろうね」ととにかく興奮気味でした。そして、リポーターワークを褒められてちょっと嬉しかった自分もいました。笑

かなえさんはロケの後、自転車で旅に出ました。この時も「旅をしながら古着屋の構想を練ろうと思って」と楽しそうに話していました。SNSで近況を覗いたところ、最近は盛岡駅前で自転車と共に撮影した写真があがっていました。スマートフォンが水没するなどのアクシデントにも見舞われているようですが、わらじ荘の住人はタフですね。素敵な構想をまとめながら帰ってきてください。

新シェアハウス?!

揃いのTシャツを着て向かったのは新たなシェアハウス。「瀬田さんもだいぶ留年した学生くらいには見えますね」ってぐんじ君に言われながら向かったのは、わらじ荘の近く、こちらも和洋折衷が素敵な建物。ここのお掃除の様子もロケさせてもらいました。あんなさんは「気がつけばメンバー倍増。新しい入居者が迎えられなくなってきたから探してて。大家さんにみんなとピンポンしに行って、貸してくださいって交渉しました」と。すげぇな。

旅館や居酒屋としても使われていた建物の1階には、味わいのあるカウンターがあります。ここで、もしかしたら焼き鳥屋を始めるかもしれない男の子も合流。新たな夢の実現につながるかもしれません。

社会人の入居も場合によってはありということで、あんなさんはNHKのカメラマン・セイヤ君にも「どうですか」と何度もアピール。この時遂に、首が縦に動いたような…。

既に、新しいシェアハウスへの入居を希望している女の子も。絵を描くのが得意なあおいさん。この日も、狙っているという部屋で絵を描いてくれました。もともとは海外留学を考えていましたが新型コロナウイルスの影響で断念。そうした中、出会ったのが、それぞれが自分の世界を表現するわらじ荘だったといいます。「海外に行かなくても刺激的」と、毎日が楽しいといいます。あおいさんがあんなさんと出会った当時、急に「将来の夢何なの」と言われ、答えられなかったことが今につながったんだとか。以降、自分を見つめなおし、自分が好きなことは何なのかを探し始め、たどり着いたのがイラストだったといいます。その上で「あんなさんの魅力はズバッと聞いてくれること。私にとっては西部地区の開拓者。あるいは糸になって引っ張り上げ、つなげてくれる、絆を結んでくれる人だと思います」と話していました。

一方、あんなさんは「私の夢は学校をつくることだったんです。でも学校じゃできないことを実現する場所。つまり、既存の学校じゃなくて、地域の人に会ったり、自分の好きなものや表現したいもの、誰かが喜んでくれる経験がつめる学校を作りたいなと思っていたら、いつのまにか出来ていたっていう感じです。なんでもそうなんですけど、地域のことも、コミュニティーのことも、自分事として捉える人を増やさないとだめだなって。この場所に集まる人は、誰かから幸せや目的を与えられるんじゃなくて、自分でつくる。表現する。発信していく。それができる場所だっていうことが大事。ここからみんなが育っていって、いろんなところで活躍する姿をみたいんですよね」と仲間の姿を見ながらしみじみ。私、この時、思わず聞いちゃいました。「あれ、何歳だっけ?」と。あんなさんは、きょう6月30日が23歳のお誕生日。おめでとうございます。年齢関係なく、しっかり考えて生きている人は強いですね。

わらじ荘メンバー総出演の #ローカルフレンズ出会い旅 #函館は秘密基地だった件 は7月4日(土)よる10時45分放送予定です。

#ローカルフレンズ出会い旅 #函館は秘密基地だった件
7月4日(土)よる10時45分から

あすは、もうひとつの秘密基地「夏井珈琲」の屋根裏部屋についてお伝えします。

つづく

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