NHK札幌放送局

約束の地・弟子屈へ

瀬田 宙大

2022年11月2日(水)午後1時15分 更新

きょうから11月!2022年も残すところあと2か月…!マズイですっ!
ことし中に実現させようと思っていたことのうち、まだできていことが山のように残っています。はたして無事にことしを終えることができるのだろうか…。
そんな不安が渦巻くなか、先月(10月)末、道東・弟子屈町に行ってきました。近く、ほっとニュース北海道でお伝えする特集企画の撮影の為です。
午前10時過ぎ。最寄りの摩周駅に到着。
しかし、訪問の約束をした時間まで2時間半あまりあります。
その時間を活用して、ひとつの約束をはたしてきました!

摩周駅で取材をする二人に遭遇!

今回の取材は鉄道を使って現地へ。
摩周駅に降り立つと先日お披露目されたばかりの新たなラッピング列車が停車していました。この日は偶然、釧路で自転車を載せて弟子屈にやってきたサイクルトレインのモニターツアーの実施日。関係者や取材者の中に、一眼レフカメラを片手に取材する二人の姿がありました。

地域おこし協力隊で、YouTubeの「弟子屈町公式チャンネル」で自ら取材・撮影・編集した町のニュースや話題を発信している川上椋輔さん(手前の黒いダウン)と高橋志学さん(奥の青いダウン)です。

午前9時過ぎに到着した列車の撮影を終えるタイミングで、私が乗った別の列車が駅に到着しました。

取材を終えた二人の案内の元、いよいよ彼らの拠点へと移動しました。

約束から一年余り。
やっと約束を果たす時がやってきました。

≪JR 最新型ディーゼルカーH100形≫ 車体には沿線の自然などが描かれ、今後は道東・新得駅と釧路駅の間を定期列車として走るほか、観光列車としての利用も検討中。地域に明るい話題をふりまくことが期待される。

去年6月放送の弟子屈編で約束
「行きます」から1年あまり

そもそも川上さんとはどのような人なのか。
ご存じない方のために簡単にご紹介します。
前回の記事にも書いたローカルフレンズ滞在記のローカルフレンズを担ってくれた方で、元UHBアナウンサーです。

当時は放送スタイルが旅から滞在記に変わったばかり。
去年4月に宗谷、5月に喜茂別町。
それらに続く3つ目の滞在地として6月にNHKのディレクターが滞在したのが弟子屈町でした。

当時は、新たに町の地域おこし協力隊として、川上さんの小学生の頃からの親友・高橋志学さん(上写真 右)も働き始め発信力が強化されたタイミング。
YouTubeの「弟子屈町公式チャンネル」で放送の裏側を、NHK総合の「ほっとニュース北海道」では滞在記の様子を放送するなどインタラクティブな融合を目指した1ヶ月でした。

町に滞在したNHKのディレクターは平原和馬さん(下の写真一番右)。

この頃、町の元美容室の建物の改装を進める二人を手伝いながら、撮影に編集、WEB記事の執筆にYouTubeの出演と大忙しの一か月を過ごしていました。

その様子を札幌から見つめながら、「ぜひ現地に行ってその空気を感じたい!」と思った私は、放送中に「行きますね!」と約束。しかし、なかなか実現には至りません。

すると、滞在記から4か月後。去年10月には川上さんが札幌で開かれるイベントに登壇するために来札。

そこでも「行きますね!」と約束。

さらに、去年の暮れには「なかなか来てくれないので」と痺れを切らした高橋さんも札幌局へ。

次々と来札する弟子屈組の存在に気持ちは焦るものの、どうしてもタイミングをつくれずじまい。

頭を抱えていた私に、遂にチャンスが訪れます!

弟子屈町在住のある方を取材することが決まったのです。

ことし9月、満を持して弟子屈へ。
しかし、撮影スケジュールが見えないなか簡単に約束も連絡もできず、ロケ終わりでアポなし訪問!しかし、撮影中のため不在…!

泣く泣く、目の前まで来たという証拠に自撮りをして帰ったのでした。

あたたかいおもてなし

アポなし訪問から1か月余り。
「行きます」宣言からは1年4ヶ月ほど。
ようやく、約束を果たすことができました。

おしゃれなコワーキングスペース。
棚には数多くのお酒も。

「ウイスキーやジンなど訪れる方々に頂いたお酒なんですよね」と、愛おしそうに見つめる川上さん。じっくりとボトル一本一本に視線を送る様子から、それぞれに応援者の顔が浮かんでいるんだろうなと想像を膨らませました。

空間をひととおり説明したのち「摩周珈琲を飲んでいってください」と言いながら、川上さんが動き出します。

摩周珈琲とは、弟子屈産の大豆ユキホマレを使ってつくられたノンカフェインのドリンク。烏龍茶のような香ばしさとさっぱり目の珈琲のような後味が楽しめます。温かな一杯に癒されました。

ちなみに昼食は川上さんおすすめの駅前の喫茶へ。
「おいしいんですよ」と川上さんに紹介されたラーメンにも大豆が使われているんだとか。絶品でした!

食べながら気がつきましたが、川上さんは町にとっての大豆の価値を私に伝えようとしていたのかもしれません。心と胃袋をしっかりつかまれたワタクシ。摩周そばや摩周メロン、じゃがいも、小麦にならび大豆も町の特産なんだとしっかりと心に刻みました。

話をJIMBAに戻しましょう。
ここにはアイドルがいます。
それが、トートバッグにもなっている猫。

この絵は地元の高校生が描いたんだとか。

滞在記放送当時の去年6月はまだ小さかった2匹もすっかり成長。

甘えん坊さんの白い前足が伸びていたので、あたたかい肉球にタッチ。心休まる時間となりました。

まえあし。

あし。

あし。

あれ?
「手形」は??

進化を続ける弟子屈JIMBA

手形とは、リノベーションの手伝いをした人がその証に壁に残していったものです。放送にも登場。壁にペタペタあったはず。

しかし、周りを見渡してもかっこいい薪ストーブや看板などはありますが、手形は見つかりません。

それもそのはず。
実は滞在中にメインで登場していたのはこのお隣の部屋。
コワーキング&バー空間はこの一年余の間にさらにリノベーションを進めて作り上げた空間だったのです。

ということで、スタジオとして活用していた「手形」がある部屋も見せてもらいました。

去年7月頃の様子

すると、ある進化を遂げていたのです…!

なんと…!

ヘッドスパやリンパマッサージを提供するスペースになっていたのです。

こうしたサービスを提供してみたいと考えていた町の人と知り合い、その思いを応援したいとして二人がこの空間を使って実現させたんだといいます。現在は主に週末に営業しているそうですがお邪魔した30日はお休み。特別に見せてもらいました。

町のあまねく人とつながり、一緒にできることをやりたいという二人。今後、どんな変化を地域に起こしていくのか。これからも注目していきたいと思います。

さて、このあとそれぞれ撮影などに出掛けた二人と別れ、私はひとり屈斜路湖畔に向かいました。その内容は、放送が近づいてきたらまたお知らせします。

2022年11月1日 瀬田宙大

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