NHK札幌放送局

チョコでちょこっと支援の輪を

芳川 隆一

2020年11月16日(月)午後2時11分 更新

先日、札幌市中央区、地下鉄東西線の円山公園駅の近くにあるこちらのお店を訪ねました。

有機栽培の野菜や調味料、それに加工品などを扱う食料品店の一角にあったのは…。

こちら。上の方をよくみると「チョコ募金」と書かれています。
1991年の湾岸戦争以来、イラクではガンや白血病の子供たちが増えていると言われています。また、イラクだけでなく中東では、度重なる戦争や紛争で多くの子供たちが貧困や病気に苦しんでいます。そんな子供たちの医療支援に役立てようと、東京に本部があるNPO法人「JIM-NET(ジムネット)」が2006年に始めたのが、寄付をした人にチョコが返礼品として渡される「チョコ募金」です。支援の輪は全国に広がり、北海道でも毎年、秋になると募金の呼びかけが行われています。

子供たちのストーリーと共に

チョコ募金でまず目を引くのが、チョコが入った缶に描かれた絵です。実はこれ、イラクで闘病中の子供たちが描いた絵なんです。こちらのカラフルな花を描いたのはエリーンという名の6歳の少女。シリア出身のエリーンは、おととし白血病の診断を受け治療のためにイラクで暮らすことになりました。今年、無事に骨髄移植を受けることができましたが、2週間おきに病院に通って血液検査を受ける必要がありまだ安心はできません。物価の高いイラクで、お父さんはいくつもの仕事を掛け持ちしながら家族を支えているそうです。

缶に描かれたイラストは全部で4種類。見た目にはとてもかわいいデザインですが、
そこには、それを描いた子供たちのストーリーと、1日でも早く病気を治したいという願いが込められています。

ちなみに、中身のチョコレートは北海道の菓子メーカー六花亭の製造です。こんなところからも、北海道に暮らす私たちは、このチョコ募金を身近に感じられるかもしれませんね。

身近にできる国際支援

10年以上前から、食料品店に「チョコ募金」のコーナーを設けてきた橋本まほろさんです。
「イラクやシリアで多くの子供たちが今でも小児がんなどに苦しんでいる事に、1人でも多くの人に関心をもってもらいたい」と、今年も約100個のチョコを東京のNPO法人の本部から預かり、550円の寄付に対して1缶を返礼品として寄付した人に渡すことにしています。橋本さんが何より大切にしているのは、支援の“継続”です。「チョコ募金が続いてきたおかげで、遠く離れた中東の子供たちの事を私たちが忘れずにいられると思っています。いつまでも関心を持ち続けられるように、毎年、協力しています」

そんな橋本さんのもとに毎年チョコを届けているのが、写真右の七尾寿子(ななお・ひさこ)さん。札幌在住の七尾さんは、東京のJIM-NET(ジムネット)本部と橋本さんのように北海道でチョコ募金に協力したい人との間をつなぐ役割をしています。七尾さんによると、現在、札幌市内の9つのお店が、橋本さんのように店頭にチョコ募金のコーナーを設けているそうです。

寄付はオンラインでも

近くにチョコ募金を扱っている店がなくても、オンラインで寄付することが可能です。
詳細は「特定非営利活動法人JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)」のホームページをご確認ください。長年、続けられてきたこうした活動の背景には、橋本さんや七尾さんのような方々の思いがあるという事を知りました。

2020年11月16日

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