様々な分野の第一線で活躍する方の「原点」を訪ね、仕事や人生の哲学に迫る番組「インタビューここから」。1月10日(月・祝)の放送は、カーリングチーム・ロコソラーレの代表理事の本橋麻里さんです。北京オリンピック開幕前。強いチーム、組織を作るヒントに溢れた本橋さんの言葉を届けます。
いよいよ、来月開幕する北京オリンピック。カーリング女子は、ピョンチャンオリンピックで日本史上初のメダルを獲得したロコ・ソラーレが出場します。そこで1月10日放送の「インタビューここから」は、自身も3度のオリンピックに出場し、ロコ・ソラーレの代表理事を務める本橋麻里さんが出演します!
今回、私はディレクターとして、番組の制作を担当しました。
トリノ、バンクーバーと2つのオリンピックで「マリリン」の愛称で親しまれた本橋麻里さんは、ロコ・ソラーレの代表のほか、セカンドチーム、ロコ・ステラの選手としてプレーを続けています。ロケ前日も夜遅くまで練習があり、疲れも残っているなかでしたが、そんな様子は一切見せず、長時間のインタビューにお答えいただきました。

(左・聞き手 筒井亮太郎アナウンサー 右・本橋麻里さん)
ロコ・ソラーレに込めた思いとは
本橋さんにお会いしたのは、北見市常呂町のカーリング場。その日もリンクでは地元の小学生が体育の授業でカーリングに取り組んでいました。

カーリングが当たり前の土地で育った本橋さんは、高校卒業後、「さらに高いレベルで競技を続けたい」と日本のトップ選手が集まるチーム青森に入団し、憧れだったオリンピックの舞台に立ちました。しかし、当時の心境を振り返ると、自分が試合に出ることが最優先で、チームメイトに弱音を吐くこともなく、心に余裕が無かったといいます。そんな自分を変えたいと、故郷の常呂町に戻って一から立ち上げたのがロコ・ソラーレでした。

ロコが強くなった理由
オリンピック2大会連続出場を決めたロコ・ソラーレの強み。それは「コミュニケーション力」です。立場や年齢など関係なく、お互いの意見を素直にぶつけ合える関係を築き上げ、苦しい試合でこそ、その力を発揮してきました。これまで「人に興味が無かった」本橋さんが、「人に興味を持って」と呼びかけることで実現した強固な結束力。強いチーム、組織を作るヒントに溢れる本橋さんの人生哲学に迫りました。
聞き手を担当した筒井亮太郎アナウンサー

今回、初めて本橋さんにお会いしました。2006年トリノ大会の“マリリン”の時代から、テレビを通して、一方的に本橋さんを見てきた私。
今回、4時間近くお話を伺いましたが、私が感じた印象は、『明るくて、笑顔が素敵な方』。私が初対面で緊張していたため、そんな私の緊張を感じて、あえて明るく接してくださったのかもしれませんが、カメラが回っていない時間も、我々スタッフに冗談をおっしゃるなど気さくに話しかけてくださいました。
ただ、そんな本橋さんも、『若い頃は人とコミュニケーションを取るのが苦手だった』と話します。『本当にそんな時代があったのだろうか』と、今の本橋さんからは想像できません。
番組では、本橋さんが『なぜ変わろうと思ったのか』『変わるためにどんなことをしたのか』など、“本橋さんの変化”を中心に伺っています。
また、本橋さんの言葉には、私を含めた会社員の皆さんにも、仕事のヒントになることも多くありました。
本橋さんが目指した、『試合やミーティングで、お互いの意見をぶつけ合える関係を築く』。
皆さんの中には、『そういうミーティングって、なかなかできないよなぁ。ついつい損得でミーティングを行ってしまうんだよなぁ。』と感じる人がいるかもしれません。
私もその一人です。意見をぶつけ合えるチームを作りあげた本橋さんの言葉は必聴です。
番組の撮影は、北見市常呂町で行いました。私は、今回の番組で、初めて常呂町を訪れました。番組には、オホーツク海が広がり、自然豊かな、小さな町の常呂町の風景も出てきます。
こんな小さな町から、多くのオリンピアンが生まれていることにも驚かされました。
「インタビューここから ロコが強くなった理由(わけ) ロコ・ソラーレ代表理事 本橋麻里さん」
[総合]1月10日(月・祝)午前6:30~6:53
出演 本橋麻里(カーリング選手)
聞き手 筒井亮太郎アナウンサー
NHK札幌放送局アナウンサー 小山凌
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NHK札幌放送局アナウンサー 筒井亮太郎
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2022年1月5日