全国的にも記録的な猛暑が続くなか、北海道も連日暑い日が続いています。そこで心配になるのが熱中症。水分補給など様々な対策がある中で、今回番組でご紹介した対策はなんと“筋力トレーニング”。暑さ対策と筋肉の関係性や、自宅で出来る簡単なトレーニングの方法などをご紹介します。
筋力低下で熱中症の危険も!?
学生時代はスポーツジムでインストラクターをしていたこともあり、普段から筋力トレーニングはしていた小山ですが、筋肉が熱中症対策に関係しているということは正直知りませんでした。札幌局の筋トレ仲間でもある笠井アナウンサーと取材を始めることにしました。
まずは、熱中症と筋肉の関係性について。
お話を伺ったのは、熱中症に詳しい兵庫医科大学の服部益治特別招聘教授です。

熱中症が起きる要因について
「暑さによって体温が上がっていきますと、体温を元に戻そうとするときに、人間は自分の体の中にある液体(水分)を使って汗をかいて、体温を下げようとします。汗をかくと必然的に体から液体を失っていますので、脱水症になっている。すなわち脱水症=熱中症だということをまずは理解してください」
そのなかで服部さんは、コロナの自粛生活による体への影響も指摘されていました。
「液体(水分)を一番貯蔵している場所が筋肉になります。その中で私たちはここ数年コロナの感染対策などで自粛生活が続きました。日常生活での活動量が落ちてしまいますと、筋肉量が減ってしまうというわけですね。その結果、体の大事な液体を貯める貯蔵庫が小さくなっている。そうなると熱中症になりやすい体になっているということなんです」

ここ数年で体重は変わっていなくても、筋肉量が減り、脂肪が増えている可能性もあるので体を動かす、筋力トレーニングをすることは大切なんです。
そこで、鍛える部位として最も効果的な場所も教えてもらいました。
「全身にある筋肉で最も大事になるのが下半身です。特にふとももやおしりなどの大きな筋肉をいかに鍛えるかということが一番のポイントになってきます。大きな筋肉を鍛えることで体内で水分を貯蔵するスペースを増やすということが大事ですね」
筋トレのスペシャリストに聞く 簡単下半身トレーニング
下半身を効率的に、そして簡単に鍛える方法を教えてくれたのはこのお二人。

ご夫婦でパーソナルトレーナーとして活動をされている宮村真紀さんと宮村敏洋さんです。
ボディーメイクを競う大会では、そろって優勝するなど、まさに筋肉のスペシャリストです。
まず教えていただいたのは下半身を効果的に鍛えるスクワット。

太ももやおしりなど大きな筋肉を最も効果的に鍛えることが出来ます。
上げ下げする際のフォームが少し難しそうに見えますが、ポイントは2つです。
ポイント① スピードは一定 おろすときは4秒 あげるときは3秒


早く動作を行うと、反動を使ってしまうので筋肉を効果的に刺激できないんです。
ポイント② ひざがつま先よりも前に出ないように


おしりを下げていく際に、ひざがつま先よりも前に出ないようにすると、足やお尻全体をしっかりと鍛えることが出来ます。
いきなり正しいフォームでやるのは難しいという方は、家にある椅子などを使って行ってください。

椅子は両脚が固定されているものなど、動かないものをお使いください。
両手を体の前で組んだ状態で、椅子に座るような意識でお尻を下げていきます。

一度椅子に座ってから、立ち上がる動作をすることで正しいフォームでスクワットをすることが出来ます。椅子があることによって転倒する危険もありませんので、ぜひ参考になさってください!
これらを1セット10回、3セット行います。セットとセットの間の休憩は1分ぐらい取ってください。
あくまでも、目安ですのでご自身の体調などに応じて、無理のない範囲で行ってください。
そして今回放送ではお伝えすることが出来なかったトレーニングも紹介します。
2種目目はお尻に効くトレーニング。

椅子の背もたれを掴んだ状態で、片方の足を横に広げます。

足は45度くらいまで開いて、ゆっくりと戻していきます。
右足が終わったら、今度は左足という形でそれぞれ10回ずつ。休憩をはさみながら3セッ
ト行っていきます。
ポイントは体をまっすぐにキープしたまま行うこと。
足をあげようとするときに、上半身が斜めに傾いてしまいますと、腰などの違う筋肉に効い
てしまいます。背筋は常にまっすぐにした状態で足を動かしてみてください!
ただ、コロナの自粛生活で運動があまりできていないという方もいらっしゃると思います
ので、ご自身の体調に応じて、無理のない範囲で生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

※写真撮影時のみ、マスクを外しています。
今後も定期的に筋力トレーニングや、健康維持につながるような情報を発信していきたい
と思います。
みんなで筋肉を使っていきましょう!筋肉は裏切らない!!