いよいよ来週開幕する北京オリンピック。
北海道スポーツアナウンサーメンバーも連日ウィンタースポーツの取材をしています。
この週末は札幌市で行われたモーグルの試合会場に行ってきました!
急勾配の先にあるものとは?
1月22日、23日に札幌市のさっぽろばんけいスキー場でモーグルの大会が行われました。
今回は、笠井アナウンサーと私、小山が取材を担当しました!
笠井アナとは職場の席が隣どうしで、ある共通の話題で盛り上がっています。
それは筋力トレーニング、“筋トレ”です。
お互いのトレーニングメニューや、食生活、さらには最新のプロテイン情報を共有するなど、アナウンサーの先輩でもあり、筋肉を刺激し合う仲でもあります。
日々、ストイックに筋肉と向き合う笠井アナと会場へ向かうと、我々の前に立ちはだかったのは。

想像以上に険しい雪道。
モーグルは急勾配を選手たちが速く、そしてしなやかに滑走していく競技。
「急坂を知らぬもの、モーグル見るべからず」と言わんばかりの雪道をゆっくりと一歩一歩着実に、時折転びそうになりながら会場を目指しました。

上り切った先には。

上ってきた雪道より、さらに急な斜面を滑り下りてくる選手たち。
私も笠井アナもモーグルの会場に来るのは初めてだったので、
選手たちが滑るコースの想像以上の険しさに圧倒されていました。
そんな汗だくな私たちを出迎えてくださったのがこの方。

この大会の競技役員を務める札幌スキー連盟の工藤哲史さんです。
工藤さんにモーグルを見るポイントや、競技の面白さを教えてもらいました。
モーグルのここに注目!
モーグルは、スキーにおけるフリースタイル競技の一つです。

規則的にコブが配置されている斜面を滑走する技術(ターン)、ジャンプ台を使って飛び上がる演技(エア)、コースのスターティングゲートを出てからフィニッシュラインを超えるまでのタイム(スピード)の3つの要素で採点をされる競技です。
選手たちの滑りをどうやって採点しているかというと。

フィニッシュ地点の後方にブースが設けられていて、審判員の皆さんがターンやエアの採点をしているんです。
モーグルは華やかなジャンプ(エア)が注目されることが多いのですが。

採点方式を見てみると、ターン60% エア20% スピード20%となっているため、ターン技術が非常に重要になる競技なんです。

そのターン技術について、工藤さんによると
「コブに対して、いかに上半身をぶらさずに、両足をそろえて滑ることが出来るかがポイント。どうしても、頭の位置が動いてしまったり、体の軸が横にぶれてしまったりすると減点になる。上半身を固定して、下半身をうまくコントロールしながら、リズミカルに滑ることが大事」だということです。
ぜひモーグルをご覧になる際は、華やかなエアだけでなく、滑る選手の体の動きにも注目してみてください!!
工藤さんには、役員のお仕事がお忙しい中ではありましたが、モーグルの魅力をたくさん教えていただきました。
ありがとうございました。
取材も終盤に差し掛かった頃、一つだけ心残りが。
「せっかく取材に来ているのに、選手の目線で競技を体感できていない。ただあの急勾配を滑ることは私たちにはできない。今回のブログを読んでくださった皆さんに選手たちのすごさをもっとお届けしたい」

工藤さんに確認を取った上で、
笠井アナとともに、240m先のスターティングゲートを目指しました。
平均斜度はなんと27度。

これだけで前傾姿勢にならないと歩けないほど。

私たちの隣では、大会スタッフの皆さんが急勾配を上ったり下ったりしながら、選手たちが最高のパフォーマンスが出せるようにコースのコンディションを何度も確かめていました。
そして、なんとか選手たちがスタートする場所に到着。

想像以上の高さに、足がすくんでしまうほどでした。
選手たちの同じ目線でコースを見てみると。
モーグルの魅力を体感した一日でした。
放送に加えて、キャスターブログでもいろいろなスポーツの話題を発信していきますのでお楽しみに!!
NHK札幌拠点放送局アナウンサー 小山凌
2022年1月25日