国内最高峰のバレーボールリーグ、Vリーグの2部で戦うヴォレアス北海道。
今シーズンのレギュラーラウンドでは、27勝1敗と圧倒的な強さでV2リーグ優勝。
4月9・10日に、チーム初の1部昇格を目指し、入れ替え戦に挑みます。
対戦相手は、V1のVC長野トライデンツ。
NHK札幌拠点放送局では、この歴史的な試合を緊急生中継!!
V1昇格決定戦 総合テレビ 4月9日(土)13:55〜 10日(日)13:59〜 ※放送時間変わりました。
そこで、今回は、入れ替え戦のポイントを、ヴォレアス北海道OBで、北海学園大学男子バレーボール部監督の倉内哲さんに解説していただきます!!

サーブを受ける側が得点しやすい
みなさんご存じの通り、バレーボールは、まず、片方のチームがサーブを打ちます。
そして、サーブを受けた側が得点をすると、次は、サーブを受けた側がサーブを行います。
バレーボールは、このサーブを受ける側が得点しやすいスポーツなのです。
サーブを受けた側の選手が良いレシーブをして、セッターに返し、そして、セッターが良いトスを上げて、強烈なアタックをされると、サーブを打った側が防ぐのは困難。
Vリーグによると、サーブを受ける側の得点する確率は実に80%にも及びます。
しかし、先に25点を取った方が、そのセットを獲得できるのですが、サーブを受ける側が得点を取り続けると、交互に点数を取り合うことになり、勝負がつきません。

※両チームが24点となった場合は、その後2点差がつくまで行われる
つまり、そのセットを取るためには、自分たちがサーブをした時に得点をしなければならないのです。
そこで大切なのが、サーブとブロックです。
サーブ
プレーの始まりであり、唯一、誰にも邪魔をされずにプレーできるのがサーブ

このサーブで、サーブを受ける側に思うようなアタックさせないことによって、サーブを打ったチームが、相手のアタックを簡単に防ぐことができ、自分たちのアタックにつなげられれば、連続で得点を取れる可能性が高まるのです。
では、サーブを受ける側に思うようなアタックさせないためには、どんなサーブが必要なのでしょうか。
主にこの2つに注目です。
レシーブが苦手な選手を狙う
相手チームの中でレシーブの苦手な選手を狙ってサーブ
➡その選手はレシーブが苦手なので、セッターがいる所に、しっかりボールを返せない
➡セッターは、ネットから離れた位置であったり難しい体勢でトスを上げなくてはならなくなる
➡アタックをする選手が本来欲しいタイミングや場所にトスが来ないので、良い状態でアタックできない
➡サーブを打った側は容易にボールを拾える
➡自分たちが良い形でアタック
➡自分たちがサーブの時に得点

相手のエースを狙ってサーブを打ち、攻撃をさせづらくする
相手のエースを狙ってサーブを打つ
➡レシーブをさせ、相手エースの体勢を崩す
➡エースは体勢が崩れているので、攻撃参加が遅れ、良い状態でアタックできない
➡サーブを打ったチームは容易にボールを拾える
➡自分たちが良い形でアタック
➡自分たちがサーブの時に得点
ブロック
相手のアタックを止めるだけではなく、得点に結びつくのがブロック

サーブによって、サーブを受ける側が思うように攻撃ができない状況を作る
➡サーブをした側は、誰が、どのタイミングでアタックをしてくるのか、判断しやすくなる
➡アタックを打つ選手に合わせて、タイミングよくブロック
➡自分たちがサーブの時に得点
このサーブとブロック、実は、ヴォレアス北海道は、最も得意としています。
今シーズンのレギュラーラウンドでは、サーブの良さを示すサーブ効果率、1セットあたりのブロック決定本数がともにリーグトップ。
入れ替え戦では、V1のチーム相手に持ち味を発揮できるか。
サーブとブロックに注目です!!
NHK札幌拠点放送局アナウンサー 笠井大輔
2022年4月8日