「神門光太朗の32市町村すべておじゃまします」
今回は根室市で早朝取材を敢行しました!
きょう(8日)放送の『釧路根室十勝のすべて』は、6月8日(水)午後7時から6月15日(水)午後7時まで、らじる★らじる聴き逃し配信をします。何度でも聞けますので、どうかよろしくお願いします。

根室市 ラジオネーム まつりかさん(49才)からの投稿
「私はJR花咲線の利用促進のため、夢空間★花咲線の会を作りボランティアで活動しています。駅の清掃活動、除雪やイベント開催。そしてほぼ毎日入場券を買って根室駅のホームに入り、始発列車と終列車を見送る活動をしてSNSで発信しています」
ふむふむ、清掃活動、除雪、イベント開催、なるほど。
ん!?
ほぼ毎日、根室駅ホームで始発列車と終列車を見送っている???
どういうことなんだ! 気になる!
6月3日(金)
私は花咲線の列車に乗りました。

午後7時前に根室駅に到着すると、いらっしゃいました!
目印の、赤い花咲線ジャンパーを着た、まつりかさんが!

「吹雪の日でも、ここに立っているんです」
建設業の仕事をしながら、どのように駅ホームでの活動を続けていらっしゃるのか。
まつりかさんの1日のスケジュールを聞きました。
4:30 起床
4:45 マイカーで根室駅到着
5:00 入場券を購入(5:00印字の券へのコダワリ!)
5:20 ホームに入場
5:31 始発列車の見送り、撮影
5:40 マイカーに戻り、写真とともに乗降人数などをSNS発信
5:50 帰宅、ニュースを見ながら朝食
7:30 出勤
~仕事など~
17:30 帰宅、夕食
18:40 マイカーで根室駅到着
18:49 根室駅着の列車を迎える
18:55 ホームに入場
19:04 終列車の見送り、撮影
19:30 帰宅、ブログ発信
この生活を、ほぼ毎日続けていらっしゃるのです。スゴイ!
なぜ、ここまで、花咲線に心血を注ぐことができるのでしょうか。
聞いてみると、発端は2016年にJR北海道が「当社単独では維持することが困難な線区」として発表した路線の中に花咲線が入っていたことだといいます。

「子どものころからの思い出がぎっしり詰まった花咲線がこのままなくなってしまっていいのか。ほかの路線には市民の立場で盛り上げようというグループが結成されているのに花咲線にはまだない。自分が立ち上がらなければ」と一念発起しました。
まつりかさんは、花咲線を「地域の足としてのみならず観光路線として魅力ある路線」と考え、他地域から来る人たちに花咲線を利用してもらうためにSNSを使おうと考えます。花咲線や沿線の魅力を全国に伝えることにしたのです。
その一環で始めたのが、毎朝、毎晩のホームでの見送り活動。その様子もSNSで発信しました。

根室駅での活動を、6年間、毎日、SNS投稿し続けたことで、今では
まつりかさんに会うために花咲線に乗ってくる人がいるというのです。
しかも全国から!
いやぁ~、ホントにスゴイ! 私、がんばってる人が大好きです。まつりかさんに胸を打たれました。
「あすの朝も取材させてください!」
そう言って、その日は別れました。
翌、6月4日(土)
私、3時45分に目覚まし時計をセットして起床しました。
4時20分、根室駅前で取材開始。
すると、ウォーキング中の高齢男性がいらっしゃいました。
「おはようございます。毎日、ホームで見送り活動をしている方をご存じですか?」
「あーーー! いつもそこに車がとまってるんだよ。だいぶ続いてるね。僕はいつも同じ時間にここを通るんだけどね、不思議だなぁ夏でも冬でも同じ車がとまってるなぁって見てたんです。するとある日、駅の中に男性が入っていって列車が出るのを待ってるんですよ。根室のためにやってるんだなぁ、感心な人だなぁと思ってね。毎日だからね! 毎日ってのはご苦労さんなことだなと思いますよ。ハッハッハッハッ」
まつりかさんの地道な活動は地元の人にもしっかりと認識され、その思いもしっかりと伝わっていました。
それからしばらく経って、まつりかさんの車が、駅前にとまりました。
5時ちょうどに券売機で入場券を買います。

これまでに購入した入場券

この日の朝も、いつもと同じように始発列車を見送り、SNS発信しました。
継続は力なり!


「これからの季節は根室の落石海岸や厚岸の別寒辺牛湿原がおすすめです。列車によってはゆっくり走って、エゾシカ、キタキツネ、タンチョウといった動物を、窓を開けて見ることもできます。ぜひ花咲線を利用してください」
今年も沿線でのイベントを開催したいと考えているということです。

(過去に実施した、落石海岸ツアーの様子)
根室市観光協会で発行している「最東端駅 到達証明書」には、まつりかさんが撮影した写真が使われています。

あなたも、根室駅で赤いジャンパーの男性を探してみてください。
そして、声をかけてください。「まつりかさんですか?」と。
【釧路根室十勝のすべて】
あなたからのメッセージをもとに番組をつくっていきます。
今回のまつりかさんのように、「なんだかよくわからないけど、毎日、同じ場所で何かやっている人がいる。調べてくれない?」といった依頼もOK。私が調べます。
▶ふつおた(ふつうのおたより)でも、番組の感想でも結構です。
▶釧路根室十勝32市町村のあそこに行ってほしい、ウチに来てほしい、アレを調べてきてくれ……など、あなたからのメッセージが来ないと、この番組は始まりません。
▶この地域の過去のNHKラジオ・テレビ番組について語り合う「おんこちしんせんこんとかち」コーナーへのメッセージもお待ちしていますよ。
投稿フォームからお送りくださいませ!
次回は7月25日(月)、26日(火)、27日(水)放送予定!
次の放送まで1か月以上あきますが、投稿はじゃんじゃんお寄せください。
それをもとにわたしが取材活動を進めます!