バレーボール男子のVリーグ2部、V2の「ヴォレアス北海道」。
今月(3月)18日に2シーズン連続V2男子のリーグ優勝を決めました。
優勝の次は来月行われるV1チームとの入れ替え戦!
去年は、この大一番に敗れて昇格できず、「ことしこそは!」と残りのリーグ戦を戦っています。
その昇格を目指すチームで注目したのが、今シーズンから副キャプテンを務めているチームのムードメーカー、後藤万澄選手。

後藤選手は、山形県出身の26歳で、身長194㎝、主にブロックの役目をするミドルブロッカーです。
サーブにも定評があり、昨シーズン、ブロックとサーブの評価数値はチームナンバーワン!
チームに欠かせない戦力となっていますが、まだまだ伸びしろがあると自他ともに認めています。
というのも…

小学校3年生から高校3年生まで野球をしていた、元高校球児。
野球の最後の大会が終わり、バレー部の顧問だった数学の先生から「高校野球が終わって大学野球が始まるまで期間が空くからこの間に体もなまってはいけないし、新しいスポーツを通じてなにか学べることもあると思うしちょっとバレーボールやってみない?」と誘われてバレーボールをはじめました。
後藤選手
「野球の1歩よりバレーボールの1歩のほうが大きかった。自分のなかでも吸収が早いと感じたし、ビビビッとくるものがあった」
高校野球でエースピッチャーになれず行き詰まっていた分、大学野球では大器晩成してやるという気持ちで人一倍練習に取り組んできた後藤選手。
そんなタイミングでバレーボールと出会い、しっくりきたといいます。
野球で大学への推薦入学が決まっており、周りから猛反対されましたが、辞退。
仙台大学に進み、本格的にバレーボールを始めました。

大学卒業後はV2の別のチームに入団テストを受けて入り、現在ヴォレアスでは3年目。
去年のV1チームとの入れ替え戦では対戦成績は1勝1敗でしたが得点率の差でV1昇格を逃しました。

後藤選手
「去年は元日本代表の越川優さんや渡辺俊介さんも同じコートにいて、リーグ優勝して入れ替え戦も勝てる自信があった。しかしその自信とは裏腹な違った結果になってしまって、もちろん悔しかったですが、それ以上に何かを変えなきゃいけないなと思った」
敗戦を糧に、目指しているのは、プレースピードを上げること。
V1相手になると特にスパイクがなかなか通用しなかったため、より速く精度の高い攻撃に取り組みはじめました。
エド・クライン監督
「後藤選手の動きの速さはチームで1番だと思っています。V1で戦っていくにはそれに加えてどう状況を判断して反応するかというところも必要になってくる」
競技歴がまだ浅い後藤選手は、プレーの予測と、予測に連動した動きを課題にしています。克服するために、手本になる選手の動き方を毎日見て、自分のイメージを膨らませています。

実戦練習では、数秒遅れて映し出されるモニターを都度見て自分のプレーなどを確認。
自分のレベルを分析して、プレースピードをあげる練習を繰り返し行ってきました。
その成果は、試合でも出始めていて、後藤選手は、自らが成長した分だけ、入れ替え戦でのチームの勝利、V1昇格に近づけると感じています。

後藤選手
「徐々に完成に近づいている。セッターから必要とされた時に必要とされた分決めることができてきているので、入れ替え戦でしっかり結果を出せるように個人としてもチームとしても課題を見つけて取り組んでいきたい」
この内容はきょう24日(金)の「ほっとニュース北海道(18:10~)」で放送予定です。