「ほっとニュース北海道」で毎週金曜日にお伝えしている「ローカルフレンズニュース」。道内各地の地域おこしや情報発信に取り組んでいる“フレンズ”の皆さんが今オススメしたいニュースや話題を伝えます。
今回は後志の喜茂別町のカフェオーナー・加藤朝彦さんに、子どもの教育機会の確保を目指して新たに設立した会社の事業について紹介していただきます。
加藤さんたち有志は、地方で暮らす子どもたちにも豊かな教育の機会を提供したいと、ことし7月に一般社団法人「HATCH」を設立しました。
先日は喜茂別中学校の2年生のクラスで総合的な学習の時間を使って授業を行いました。
テーマは「経営×ものづくり」、13人の生徒たちと一緒に喜茂別町商工会のホームページを制作しました。
もともとは加藤さんの会社が商工会からホームページのリニューアルを頼まれ「せっかくなら地域の子どもたちに仕事を体験させたい」と喜茂別中学校の校長先生に相談したことがきっかけでした。
すると担当の先生から「仕事体験を授業としてやりましょう」と提案があり実現したということです。
授業は8月下旬に始まり、生徒たちは開発部、編集部、広報部の3つのグループに分かれて、開発部はホームページ、編集部はPR動画をそれぞれつくり、広報部はそれらの活動を紹介するドキュメンタリー映像を制作。先月(11月)26日に成果を発表しました。
今回の授業では、将来就きたい職業の選択肢を増やす、そのために視野を広げるということも目的にしていて、生徒たちはこれまでにクライアントである商工会の会長や事務局長にヒアリングをしたほか、町内の事業所を訪ねたり、動画制作会社の経営者をゲスト講師に招いたりしてさまざまな話を聞いているということです。
また授業では、喜茂別の魅力と課題を中学生の目線でリストアップし、どうPRすれば効果的に伝わるのかを考える取り組みもしています。
魅力としては「自然がある」「おもしろい人がいる」「札幌まで近い」などがあがり、課題としては「娯楽施設がない」「人が少ない」「イオンのようなショッピングモールがほしい」といった中学生らしい意見も出たということです。さらにこうした意見を商工会の会長にも見てもらい、町としてどう課題に取り組んでいるのかを話してもらう時間もあったということです。

ローカルフレンズ・加藤朝彦さん
「喜茂別のような小さな町にいると職業の選択肢は都会に比べて多くはありません。そのため、さまざまな働き方を体験してもらい、未来の担い手たちに“働くことの楽しさ”や“好きなことを仕事にできる”ということを伝えたいと思っています」
この内容はきょう26日(月)の「ほっとニュース北海道」で放送予定です。今後も地元を深く知るフレンズならではの視点と各地で生まれる新たな話題や魅力にぜひご期待ください。
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