NHK札幌放送局

ギリギリまで堪能!雪と氷の世界~鹿追町~

江連 すみれ

2023年3月22日(水)午後4時31分 更新

3月11日のおはよう北海道土曜プラス「ぶらりみてある記」では、鹿追町を紹介しました。
大雪山系のふもとにある鹿追町は、山や湖など十勝の雄大な自然を楽しめる町でもあるんです。3月になりましたが、まだまだ楽しめる“雪と氷の世界”を堪能してきました。


アクティビティの町 鹿追町~冬の十勝平野を疾走 犬ぞり体験!🐶

やって来たのは、郊外にある農村地帯・瓜幕(うりまく)地区。歩いていると、犬の鳴き声が…!

牧場の跡地で待っていたのは、40頭もの犬たち!
ここでは、犬ぞりのツアーを楽しむことができるんです。

ツアーを行っている滝田武志さん。以前はアウトドアガイドを務めていましたが、鹿追の雄大な自然を大好きな犬たちと一緒に満喫したいと、12年前にここで犬ぞりツアーを始めました。

ツアーは、この犬たちと仲よくなるところから始まります。一頭ずつあいさつすると、すぐに懐いてくれました。

犬が引くそりがこちら。道産の木材を使った、滝田さんの手作りです。

いざ出発!犬ぞり初体験の私は、滝田さんと一緒に乗って操縦してもらいます。

8頭の犬が一斉に走り出すと、時速30キロ以上になることも。時速30キロというと、そんなに速く感じないかもしれませんが、実際には、雪山をそりで滑り降りているようなスピード感でした。

犬ぞりの魅力は、見渡す限りに広がる白銀の大雪原を走る爽快感!天気がいい日は、山並みもはっきりと見ることができます。

今回は、雪が積もった畑の上や並木道を走る6キロのコース。
犬たちと一緒に十勝の大自然との一体感を味わえる、冬ならではのぜいたくな体験で、あっという間の30分でした。

滝田さんは、「アウトドアでこんなにおもしろい遊びがたくさんあるんだということを全国に発信して、ぜひとも多くの人に十勝や鹿追町のすばらしさを知っていただきたいなと思っています。」と話していました。


雪と氷の村 しかりべつ湖コタン

標高810メートルにある然別湖。北海道の湖の中で一番高い場所にあり、例年4月まで結氷が続きます。その湖の上で、放送翌日の3月12日まで開かれていたのが「しかりべつ湖コタン」。42年間続く、冬の名物イベントです。

このイグルーと呼ばれる建物は、然別湖の水を凍らせたブロックで作られています。3月に入ってプラス気温の日も増え、イグルーも少しずつとけてきていますが、スタッフ20人以上で手分けして、とけた部分に雪を継ぎ足すなどして守っています。

寒い氷の村には、足湯もあります!天然の温泉を湖畔から引いてきています。

この日は、道外から来た観光客も。この景色を眺めながら入る足湯は最高でした♨

コタンには、アイスバーというお酒が飲める場所もあります。

ここでは、氷のグラスでビールやウイスキーなどのアルコールやソフトドリンクを飲むことができます。
さらに、この氷のグラスを自分で作る体験もできるんです!私も挑戦しましたが、放送では時間の関係でお伝えできなかったので、こちらで詳しく紹介します。

まず、見本の中から、作りたい形を決めます。

 私が選んだのは、このチューリップのような形。奥で体験していたお姉さん2人に、「それにしたんですか!?」とびっくりされてしまいました😲
難しいのを選んでしまったかもしれない…。

まずは飲み物が入る中の部分を削っていきます。

続いて外側を薄くしていきます。この日は気温が高く、氷がとけてしまうのでスピード勝負!この辺りで30分ほど経過。

だんだんと形ができてきました。いよいよチューリップのギザギザの部分を削っていきます。削り方はスタッフの方が丁寧に教えてくれます。この日教えてくれたのは、然別湖ネイチャーセンターで働く、台湾出身の李 育臻(り・ゆうちぇん)さん。見本のグラスを削ったのも李さんだそうです。とっても器用ですね~!

削り続けること1時間近く!完成に近づいてきました。(左:見本 右:江連)飲み口が分厚いと飲みづらいので、上の方をなるべく薄くするのがコツだと教わりました。

ついに完成!注いでもらったのは、オレンジベースのカクテル♪飲み物を入れると、グラスのつやがさらに増します✨
氷のグラスで飲むと、飲み物もキンキンに冷えていて、ここならではの体験だと感じました。


このアイスバーの奥で、週末の夜だけ開かれるコンサートもあります。

この日登場したのは、鹿追町の消防士や削てい師などで結成された、My’s-マイズ-のみなさん。地元十勝を応援する曲を歌い、このコンサートには10年以上前から出演しています。

必ず歌うのが、「しかりべつ湖へ行こうよ!」
ボーカルの上村洋介さんが、初めて家族をしかりべつ湖コタンに連れて行った時の実体験をもとに作った歌です。

実はMy’s-マイズ-の皆さんがこのコンサートに出るのは、コロナの影響で3年ぶり。地元の冬の風物詩を、お客さんと一緒に盛り上げられることが励みになると言います。
上村さんは、「またこれを機に春に向かっていくので、これが終わったらまた自分の仕事を頑張ろうってなっていますね。」と話していました。

もうすぐ迎える春を前に、雪と氷の世界を満喫してきました❄️


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