NHK札幌放送局

神田山陽のうんちく問答 放送記録

北海道まるごとラジオ

2022年11月25日(金)午前11時01分 更新

今回のテーマは「風」!
本記事では、放送の内容をほぼそのまま掲載しています。(50分まるまるだと大ボリュームなので、ところどころカットしています)
神田山陽さんの喋り・うんちくをぜひ、文字でお楽しみください。 

映画の中の“風”

まずは山陽さんが大好きな「映画」のジャンルから!!

山)私の中の風のシーンといえばまず昭和36年黒澤明監督の用心棒を挙げさせていただきたい。
1961年というのはちょうどスーダラ節が流行った時期ですけど、ベネチアの映画祭で三船敏郎が男優賞を取りました。 私は黒澤映画の中でベストスリーに入る、まあ全てすばらしいんですけれども、宿場町に三船敏郎演じる用心棒がやって来る。西部劇さながらな風がいつも吹いているんですよ。そこで三船が肩を揺すりながら入ってくる、それだけでしびれるですよね。
白)寒さ、風を切って入ってくるんですね。
山)風を切って入ってくるというか、風を物ともせずに入ってくる。その映画の中でずいぶん人を演じるんですけれども風ありきだと思うんですよね。 風といえば、もう黒澤映画どうやってこの風を起こしたと、いろいろそのころ検証しているものの本を読むと、ものすごい大きな扇風機で、ものすごい風を送ってだったんで、ましてやモノクロ映画当てたいところに明かりを当ててなので、それだけでも大変な作業だと思うんですよね。ものすごい明りを浴びて、ものすごい風を浴びて、そこで平気な顔をして向こうから歩いて来る三船。
西)目が乾きそうです。
白)そっち?(笑)
山)これを物ともせず演じてらっしゃる。
白)風というのは本当に目に見えないものをどう表現していくかをつくる側にとってもいろいろな知恵を出してつくっていったんですね。

風の文学

つづいてスタジオに吹いたのは、文学の風でした。

山)ちょっと映画から離れまして風というタイトルが出てくる小説。
白)とっさに出てきせんけど風林火山。時代小説。時代物に風ってつくが多いですよね。
山)そうなんですよ。今回私風というタイトルがついてる小説なんかで何が一番好きだったかなと思ったら、海音寺潮五郎。『海と風と虹と』っていう藤原純友の乱を書いた小説なんです。
白)瀬戸内海の海賊って言い方が正しいかどうかわかりませんが、豪族ですね。
山)海賊の親玉になったともいわれているので、純友の乱。これは平将門と一緒に合わせて乱を起こしてですね。歴史上、承平天慶の乱。
白)東の将門、西の純友
山)よくご存じで。 これが出されたのが、1967年。私と白崎さんの生まれた翌年あたりですので。今の大河ドラマは鎌倉時代。これは平安なので、さらに前の時代なんですね。 これは大河ドラマにもなってるんですよ。NHKの。
白) ちょっとタイトル変わってますよね。確か。
山)よくご存じで。『風と雲と虹と』というタイトルになりまして。これはまあダブル主演ですけれども、将門の加藤剛さん、そして純友の緒形拳さんというのが活躍し日本を変えていこうっていうので、ものすごく人気だった大河ドラマなんです。
白)その時代を描くっていうのは、ドラマを作る上で、時代考証大変な時代ですからね。
山)たとえば純友の乗った船にしても、帆船だったのか…。海音寺潮五郎でいうと、私は大変好きな逸話がありまして。これ井伏鱒二という方が何かのところで書いたのか語ったのかしたものを文書で見たんですけれども、大戦中にこの2人はちょうど南方の島に2人で士気高揚に加担するように軍部に言われまして。その手伝いに従軍するんですね。陸軍と一緒に出掛けていくときに従軍の中尉から…何ですか。 弱腰のものが多いと思ってるので脅かされるんですね。「いいか。もたもたしてるとたたき切るぞ!」と脅されるですね。そのときにみんなシューっと委縮するんですが、一人だけ「やれるものならたたき切ってみろ!」と言ったのが海音寺潮五郎だったんですって。

さて、ここで山陽さんが今回のテーマを風に決めたきっかけでもある疑問。
「どうして風は吹くの?」を解決しましょう。
ほっとニュース北海道でおなじみの、浜崎気象予報士に聞きました!

浜)風は気圧が高いところから気圧の低いところへ向かって吹きます。 この気圧が高いというのは空気がみちみちになった状態。空気を人間に例えると通勤ラッシュの満員電車といったところでしょうか。 朝、満員電車に乗っているとします。 ある駅で隣の車両の乗客が一気に下りて隣がすかすかになった場合、多くの人がきっと隣の車両に移動すると思います。 そして周りにも同じように移動する人がいるはずです。空気も同じ様にみちみちの場所からすかすかの場所へ移動しようとします。 そしてこの空気の流れが風ということになります。
白)長野県松本市の小林さん。この方もよくメッセージを送ってくださるんですけれども。『1度室蘭の地球岬を訪れてみたいと思って、憧れの地を訪れました。 その日は体の小さい私は風に吹き飛ばされてしまうかと思うほど、ものすごく強い風が吹いて…。これは何も遮るものがないからでしょうか。 』
地球岬は室蘭のずーっと海にせり出した細い岬の先端にあるところなんですね。これも浜崎さんに先ほどちょっと教えてもらったんですけど。海の上は平らなので、風が吹いてきても邪魔をするものがない。だから強いまま。陸の上を通ると、地形があるので、風が遮られて弱くなったり強くなったり変化するという話でした。
山)そういえば取材で地球岬行ったことがあるんですけど、ものすごい風だった記憶があります。思い出しました。
だからすごく強い風の中で船を見守っている灯台という雄々しい感じがしましたね。小さな灯台なんですけど。
白)それもやはり風に向かって立っている、そびえたっている姿なんですね。
山)風の中に立ってるって何だか美しく見えますよね。
男はつらいよの車寅次郎もそうですけど風に吹かれている様子は何か絵になりますよね。

そして浜崎気象予報士には吹き溜まりについても教えてもらいました。

浜)吹きだまりとは風に飛ばされた雪が、風が弱まる場所にたまる現象です。
風の流れというのは結構複雑なので風が弱まる場所を具体的に言うのは難しいですが、建物や樹木の影響を受けて弱まることが多いです。そしてこの風に飛ばされた雪が、風が弱まる場所にたまるというのは高速道路の交通渋滞によく似ています。
風に飛ばされた雪が車とすると、風が弱まる場所は車の速度が落ちる場所、つまり上り坂の手前や料金所などにあたります。 これはちょうど高速道路で渋滞が発生しやすい場所になります。

建物や樹木のように上り坂や料金所の影響を受けて車のスピードが落ちることで、後ろの車までこの減速がどんどん伝わっていき、車がたまって渋滞が発生してしまうんですが、雪も同じ様に風が弱まる場所にたまりやすいです。つまり吹きだまりというのは、風に飛ばされた雪の交通渋滞ということができます。

NPO法人じっとくについて

ここからは、山陽さんが網走で立ち上げて3年目になる「NPO法人じっとく」について。

山)3年目になるんですが網走で「子供の探検と対話のための活動」をするNPOを立ち上げまして。
白)じっとくですね。
山)そこでの活動をいろいろしているんですけれども、ここ3年というとちょうどこの感染拡大防止の期間。始めたはいいけれども、なかなかできなかったんです。何か離れていてもできることはないかしらと思って、ここのスタジオでもよく私遠隔でリモートでやらせてもらっているラジオをやってみようかと思いまして。私は話をさせてもらっていますけど、決して上手いとは思えないし、まして人に教えることはからっきしなんですが…。「ラジオしょうねん団」というのを、網走のほうで御協力をいただいて、このNPOでつくったんです。当初13人ぐらいの子供たちと、遠く離れた所から話し合って自分の好きなこと、やってみたいこと、こんな事に興味があるというのを話す活動を、2年ちょっと続けてきた。

ということで、実際にラジオしょうねん団のメンバーに電話出演していただきました!

ラジオしょうねん団の桜井音花さん(小5)、郷倉千賀子さん(小5)電話出演

白)少年団はいつから続けてるんですか。
音花さん)4年生になった春からなので、1年半になります。
白)どうして始めたの?
千賀子さん)始めたきっかけは、ラジオで話すことが面白そうだと感じたことです。続けていれば、有名人になれるような気がしたので。
西)えー、どんな有名人になりたかったんですか?
千賀子さん)女優の石原さとみさんですかね。
白) 夢は大きく。 始めて1年半ぐらいだったかな。 ここまでやってみてどんな感想を持ってますか。
音花さん)思っていたよりも楽しかったです。
山)変な間があいたな(笑)楽しかったんでしょ?(笑)
音花さん)自分の声をラジオから聞くのは、不思議な感じです。
白)山陽さん、これは普段は録音でやっているんですか?
山)前もってとったものを編集して、放送してもらっているんですね。
白)じゃあ、自分で聞けるんですね。
山)千賀子はどうだい、感想は?
千賀子さん)思っていたよりも、すぐには有名になれませんでした。テンテンテンテン。

〈スタジオ爆笑〉

山)音花はちなみに誰を目指してるんだよ。
音花さん)お笑い芸人のU字工事さんが好きなんですけど。
山)少なくとも私にリスペクトがないってことはわかりましたよね(笑)

2人に風とあそぶ会の活動を紹介してもらいました。

音・千)私たちはこの秋から始まった風とあそぶ会に参加して、そのリポートを番組の中で担当しています。 1回目はヨットに乗ったんです。網走セーリング協会の方々のお世話になって、網走港から1時間ほど沖へ向かいました。9月の末だったのですが、台風の余波で結構波も高く、ヨットは揺れました。心配していた船酔いにはなりませんでしたが、正直なところ少し怖かったです。 一番の発見は、ヨットは向かい風に向かって進むことができるということです。 三角形の帆に追い風を受けて進むと思っていたのですが、実際に乗ってみると風の向きを感じながら風に向かって進んでいるように感じました。 帆の両側に、色の違うひもがついていて、そのひもが風になびく様子を見ながら判断しているんだそうです。
白)ひも、どんな色でした?
音・千)レインボーでした。
山)7色あったら紛らわしいでしょ、なんでそんな生放送で堂々と嘘つくの(笑)
赤と青だったでしょ、びっくりさせないでよ(笑)。
白)活動ぶりラジオで紹介するときはそういう笑いも大事ですからね。
さあそしてヨットが1回目でその後はどんな活動はありましたか。
音・千)第2回目は凧揚げに挑戦しました。
ほとんどの参加者が体験だったのですが誰でも簡単に上げられる入門編の凧の作り方を教えてもらいました。講師の古川先生は長年、「どこでも竹とんぼオホーツク」の活動もされていて、若い世代に手作りの楽しさを伝える活動をされています。この日は午前に凧作り。たこ焼きを作って食べて、 そのあと凧揚げするという、この日は、“たこ”づくしでした。
白)お昼もタコ作ったのね。うまくあがりましたか。
音・千)参加した全員の凧が、見事に風をとらえて呼人の空を泳ぐようにあがりました。
2歳から6年生までの子が思い思いの絵を描いた凧が、時にはもつれ合ったりして、楽しかったです。
山)実は、朝みんなで集合したときには無風だったんですよ。
湖と川のちょうど中間ぐらいのところなので、風がまさかないわけがないと思ってこの場所を選んだんですけど、どうなるだろうと思ったけど凧ができ上がったころに吹きましたね。
白)神様が味方してくれましたね。
西)あと、気になるんですけど、たこ焼きどうでした?
音・千)メインのたこは、網走でとれたお刺身用の新鮮なたこを使いました。小麦粉はオホーツク産のきたほなみ。キャベツも地元で採れたものを選んだんです。 紅しょうがと天かすは、わたしの手作りだったんです。
山)ちょっと、わたし、神田山陽の手作りです(笑)何言いだすんだよ(笑)
あんたたちがたこ作ってたじゃないか、俺はこの紅しょうが作るのに半年がかりで、あれだよ。紀州南高梅を取り寄せてだよ!(笑)
岩塩の物すごく高いの買って、これたこ焼きにするのもったいないなっていう。って何言ってんの。 天かすも添加物のない天かすを作ろうと思って…!生放送でとんでもないことをぶっこんで来ないでください(笑)
白)2人、正直に答えてください。山陽さんってふだんからこんな感じですか。
音・千)山陽さんの譲れないところのお話はついていけないことが多いんですが、おいしいたこ焼きでおなかいっぱいになりました。ごちそうさまでした。
白)ちゃんと感謝してくれてますよね。
山)確かに私は大人げないところはありますよね。
子どもっぽいんじゃなくて大人げないちょっと今わかりましたね。
白)次の活動はもう決まってるんですか。
音・千)お正月には前回学んだ凧づくりを生かして連凧作りに挑戦してみようと計画しています。
連凧の一番先頭に、小型カメラをつけて、風を捕まえて上がる様子を観察できたらいいなと考えています。
白)これ大きい目標掲げましたね。
山)教えてくださった先生は、連凧難しい。とにかく難しい。きちっと作ったものをつないでも難しいのに、子どもたちがばらばらにつくったものがばらばらにつなげて飛ぶのか?と言っているんです。さらにそれに小型カメラをつけろって…全くどうなるかわかりません。
白)挑戦する価値はありますか。
山)誰もやっていないことを一緒にやるっていうのはちょっと楽しみですねえ。
白)じゃあ2人でこの活動のまとめをお願いします。
音・千)風とあそぶ会は来年の秋まであと8回ほど続きます。 夏休みには風と遊ぶキャンプも企画中です。 参加する小学生・中学生大募集。北海道のオホーツクの自然を感じながらのびのびと遊びませんか?網走からリポートでした。


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